雇用を通して世の中を変える

女性・文系も大活躍!建設業界の常識を覆す
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牧野電設株式会社・牧野長代表取締役のONLY STORY

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継ぐのを迷っていた父の会社。“新卒採用”が自分を変えた!

私は、もともとは工事現場の現場監督として施工管理の仕事をしていました。2002年に父の経営する牧野電設に入社、2011年の9月に社長に就任しました。


最初は父の後を継ぐということは意識してなかったですね。将来的には継ぐことにはなるかな位で、いきなり自分が社長になることはないだろうと思っていました。
事業承継のきっかけは父の急逝。2011年の9月でした。
全く予期せぬ形でのバトンタッチでしたから、会社の売上・利益・借入金に至るまで、一切理解していない状態で会社を継ぐことになりました。


実は、母親からは、幼い頃から「会社は継がないで」と言われて育ちました。創業経営者を一番近くで見てきた母からすれば、息子に同じような苦しみを体験させたくないという思いが強かったのでしょう。私自身も、帰宅の遅い父を眺め、幼心にも大変なんだなあというのは感じていました。父は土日も家に居なかったので、近所の同級生が親子でキャッチボールをする姿を見て羨ましく感じることもありましたね。

私が高校生の時、珍しく家族4人揃って食事をしたことがありました。その時に父が、「今月でうちの会社は倒産するかもしれない。そうすれば一緒にいられなくなるし、家族に迷惑のかからない場所に行かなきゃいけない。だから、家族4人で食事をするのはこれが最後だろう」と言いました。精神的にかなり参っていた時期だったと思います。
そういう、厳しい現実を近くで見てきたので、社長という仕事は決して楽な仕事じゃないというのは分かっているつもりでした。


結果として、父が亡くなり、急にバトンを渡されたので仕方なく走り出さなくてはいけなかったという感じなのですが、もしあの時、改まった形で「本当に会社を継ぐのか?」と聞かれたら悩んでしまった気もします。
一方で、経営者である父が「どのような景色を見ていたのか、どういった想いでいたのか」というのを自分も見てみたい、感じてみたいという思いがあったのも事実でした。
そんな複雑な思いを持ちながら、半ば強制的に社長業のスタートを切りました。


社長就任の直前、私が任されていた仕事は新卒採用でした。自分で会社説明会を行い、面接をして、内定者のフォローを行っているとき、社長に就任したわけです。
それまで「何かあれば助けになるから、頑張れよ」と話していた学生に対して「俺が良い職場環境を作るから手を貸して欲しい」と掛ける言葉が変わっていったことを覚えています。「自分の行動や考えが他人の人生を変えてしまうのだ」という恐怖と同時に、「経営者が持つ、世の中を変える力」という魅力に気付かせてくれたキッカケは、この時の新卒採用だったのだと思います。

建設業界と、文系・女性の距離を縮める

当社では、建物をつくり始める基礎の段階から、コンセント・スイッチ・照明などの配線、電話・テレビ・インターネットといった通信工事に至るまで、新築の建物一式に関する電気工事を総合的に手掛けています。最近ではマンション案件が多く、全体の6~7割を占めています。それ以外では物流施設や商業施設、公共施設などの工事を請け負っっています。 実績の多さ・業歴の長さから、国土交通省からはAランクという高い評価を頂いており、業界の中ではそれなりの位置に属している会社の一つであると自負しております。


そんなマキノが属する建設業というのは、1つの建物を建てるだけでも何百人単位で雇用が発生します。大きな規模の工事になれば何万人もの雇用を生み出す仕事です。
しかし建設業界は、自社で人材を雇用せず、外部に発注することが主流です。不景気が長く続いたことによる結果なのかもしれませんが「人を抱えることはリスク」とする考え方が強いようです。
世の中全体の流れとしても、作業の機械化が進められ「人の手に頼ることは非効率で、時代遅れ」のような風潮がある気がします。本当にそうなのでしょうか。


新卒採用を始めたのは2011年でした。その時は、一人でも多くの学生に会ってみたいという気持ちから文理・性別は問わずに募集を出しました。その結果、非常に多くの文系・女性学生と話すことが出来ました。そのなかで印象に残ったエピソードに「得意科目で大学受験へ臨み文系学部に入学したが、学生生活を通して興味を持ったのは建物だった。しかし文系を採用している会社は少ない」「女性だけど建設現場で働きたい。しかし女性を採用している会社は少ない」といった声でした。当時は東日本大震災の影響もあり、建物・電気といったものに興味を持ってくれる学生が非常に多かったようですね。こういった「働きたくても働けない」を解消する手助けが出来ないかを考え、マキノでは文系・女性を積極的に募集するようになりました。当社ではシングルマザーに特化した採用や、LGBTで悩んでいる方の支援もしているのですが、そういった採用文化はここから育ったのだと思います。


このように従来、建設業界で求められてきた「理系男子」から外れた人材の採用を進めることで会社としての教育力も上げる必要性が出てきました。例えば電気の知識が全くない方に対しても2ヶ月あれば電気工事に関する一番基礎的な資格の合格レベルまで教えることができます。
電気と数学・物理は切り離せない関係にあり、ここにアレルギーを持つ方は多い。なので、少しでも専門用語を使わず、身近なものに例えることを意識しています。

採用の副産物になりますが、「徹底的に教える」という企業文化は「放ったらかしにしない」ということに繋がってきているようで、同業他社に比べて圧倒的に低い離職率を実現しています。(新卒採用開始から5年で工事部は16名が入社し、離職者はわずか1名)

雇用を通して世の中を変える

今後、5~10年の目標として、得意なマンション工事をベースに、それ以外の分野でも収益を上げられる体質を作っていきたいと思っています。具体的には、工場や物流センター、オフィスビルなどの電気工事。そのための営業活動や人材育成、中途採用にも注力していきます。M&Aなども選択肢の一つに考えていますね。


当社はコーポレートスローガンとして〝夜景を変える〟を掲げています。これは「我々の仕事は目の前の風景を確実に変えている」「世の中を変えている」という誇りと「この夜景を変えるのは自分達だ」という決意を表わしたものです。
今後は、会社全体に「世の中を変える」という文化を形成していきたいですね。その一つとして、我々に出来る一歩は〝雇用を通して世の中を明るくすること〟だと思っています。「働きたくても働けない」という人が活躍できる環境を整え、その手法を世に浸透させる。そうすることが、私を育ててくれた建設業界に対する一つの恩返しでもありますから。

ですが、ただ単純にシングルマザーを採用すれば良いとか、文系を採用すれば解決するということではなく、そういった方が活躍できるために会社として整備しなくてはならないことが山ほどあると考えます。例えば全く知識のない人にも理解できるような教育プログラムの構築。あるいは育児と仕事を両立させなくてはならない方でも働けるように、今まで業界で当たり前とされてきた仕事の進め方を捨て、新しい発想での仕事の切り分けを考えたりもしなくてはいけません。かつて寿司職人は魚の目利きから、シャリの炊き方・揚げ物の技術まで求められて一人前とされていました。しかし、現在世間を席巻している寿司屋にそんな職人は居ません。パートでも出来ること・職人でなくては出来ないことに仕事が分けられ、完全な分業がなされています。
電気工事の世界にも、この考え方を当てはめることができれば、より多くの人に仕事を提供できるし、技術者一人の負担を軽くしてあげることが出来ると思っています。

良く言えば伝統的、悪く言えば古臭い建設業界。まだまだアイデア一つで良い方向に変えていける伸びしろを抱えている業界の一つだと思います。だからこそ、やりがいがありますよね。よく社員からは「アイデアマン」と言って貰えますが、そのアイデアの一つひとつを形にしてくれるのは社員。
ですから、彼らには感謝の気持ちでいっぱいです。
そんな社員達と一緒になって会社を成長させられたら最高です。


☆取材・記事作成・構成=工藤、佐久間

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牧野電設株式会社

http://www.makino-d.co.jp


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