株式会社M&Aクラウド

前川 拓也

事業を売りたい人が簡単にM&Aできる世界の実現!?

黒字廃業で困る経営者を助けるために
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株式会社M&Aクラウド 社長 前川 拓也氏のONLY STORY

起業と経営の難しさを実感したことがM&Aクラウドサービスに結びついた

私は、現在株式会社M&Aクラウドで事業売却を誰でも手軽に行えるサービスの提供を行っています。
この会社を立ち上げる以前は、農業にITを取り入れた事業を展開する会社「moremore」を経営していました。 母の実家が農家であったことが、このようなキャリアを歩むきっかけになりました。

 幼い頃から慣れ親しんだ農業に関心を持ち、初めは、地元北海道でJA団体に勤めていたのです。JAに勤務しているうちに、私の中で「農業の分野にIT化を導入し、農家の方と消費者が直接結びつくようなサービスを提供したい」という気持ちが生まれました。しかし、農家と消費者の仲介役を担うJA団体のシステムを変えるには至らず、そこで立ち上げたのがmoremoreという会社でした。

しかし、このmoremoreが、事業を始めていく最中に停滞気味になってきました。やはりmoremoreのようなシステムは、JA団体からすると煙たい存在だったためです。それは私自身も理解していたのですが、農家とJAの結びつきは強く、私たちが動くことによって、農家の方にも迷惑がかかる状況になっていました。

こういった背景から、事業を売却しようと考えました。しかし、当時北海道ではM&Aができませんでした。東京まで出てM&A業者に依頼したのですが、そこで仲介業者に断られてしまったのです。このときに感じた不快感がM&Aクラウドを始めた一つのきっかけです。それに加え、M&Aクラウド設立にあたって大きな転機となったのが、父の事業を継がずに廃業させてしまった経験でした。
 私の父親は地元で建築会社を運営していたのですが、継承者がいなかったため廃業という形を取ることになりました。当然、従業員は解雇になります。田舎だと次の就職先を見つけるのが大変なので、父親も大変苦労していたんですね。

私自身、moremoreで経営の立場を知ったときに、従業員に対する想いなどもわかるようになり、自分が父の会社を継ぐという選択肢ができなかったことに後悔の気持ちも生まれました。

そして、M&Aという選択肢が父親にあれば、第三者に事業を引き継いでもらえたのではないかとも考えました。もっとM&Aが身近なものになれば、父のように事業承継で困っている人を助けられると思ったことが、この会社を設立した大きな理由です。

事業を売却する経営者の立場に立ったM&A

M&Aクラウドでは、M&Aのプラットフォームを運営しています。
不動産業界の例でいうと、家を借りたいときには、不動産情報の一覧が掲載されているサイトから、ある程度情報を調べることができますよね。人材紹介も、転職のプラットフォームが豊富です。それと同様に、M&Aにおいても、誰もが情報を簡単に入手できるサービスを作ろうと考えました。

具体的な内容としては、M&Aに関わるニュースの発信と売り手と仲介業者をマッチングするサービスを行っています。初心者にもわかりやすいM&Aに関するノウハウや、仲介業者のインタビュー記事も発信しています。

 そういった記事を通して、M&Aに興味を持ってもらったら、企業評価の算出をします。だいたいこれくらいの値段で売れるだろうという金額を、こちらが提示するのです。次にこれをM&Aの仲介業者に紹介します。仲介業者は買い手候補を多く抱えているため、M&Aクラウドを通じて売り手候補を簡単に見つけることで、円滑な売買を成立させることができるという仕組みです。

 現在、M&Aの仲介業者は都内だけで100社以上あります。事業を売却したい人にとっては、自分に合った仲介業者を探すのは困難と言えるでしょう。仲介業者によって得意な分野もそれぞれ異なるため、それを可視化して簡単に最適な仲介業者を見つけることができるようなプラットフォームの運営を行っています。

時々「仲介は必要なのか」という声もあるのですが、すくなくとも売り手にはアドバイザーが必要だと私は考えています。買い手は、M&Aの経験がある場合が多いのですが、売り手のほとんどはその知識がないので、買い手の言いなりになってしまうケースが多くあります。そのため、アドバイザーが必要なのです。もちろん紹介の手数料が掛かってしまうのですが、アドバイザーを頼むと頼まないとでは、売却金額に大きな差が生まれるのは間違いありません。

また、M&Aクラウドの強みとして、匿名で仲介業者選びができるという点があります。従来の形だと、仲介業者に相談しに行く際に、決算書のデータを渡さなければならないため、情報漏洩のリスクが高いのです。もし、M&Aするということが噂になってしまえば、従業員や取引先も不安になり、上手くいかなくなるケースもあります。そういった部分に配慮して、匿名で行っています。

 このサービスは、6月にローンチしたばかりなのですが、10/20日現在、仲介業者の数は35社、売り手は150件、実際にM&A成立は3件になります。4,5か月で3件という数字は少なく見えるかもしれませんが、、M&Aは平均6か月、早くても3か月という長めのスパンなので、比較的早い方です。これからもさらに成立件数を増やしていきます。

ボタンを押すだけで事業を売買できるように

今は、あくまでも事業を売却したい売り手と仲介業者をマッチングしているのですが、最近では買い手から直接繋いでほしいという問い合わせが多くなっているため、このニーズに対応していきたいと思っています。

ただこの場合、売り手と買い手を直接マッチングさせるだけだと、売り手の不利になるので、売り手側にアドバイザーを付けていこうと思っています。専門用語では、FA(フィナンシャル・アドバイザー)というのですが、これによって売り手の立場に立ったM&Aを実施していく予定です。

これに加えて、全部ネット上で会社の売買までできるサービスも構想中です。例えば、自分の会社がいくらで売れ、どのような会社が手を挙げてくれるのかというところを全部ウェブ上で、無料でできるような仕組みを作っていきたいと考えています。M&AのECサイトのような形で、ネット上で決算まで行えるサイトを作るのが目標です。

M&Aがもっと身近になり、それこそボタン一つで会社を売買できるような仕組みづくりを目指していきたいと思います。父親の件もそうですが、日本だと、年間3万社くらいが黒字なのに破綻しており、これで30万人の雇用が失われると言われています。
こういった問題に対して、ウェブを介したM&Aの実践で、事業承継で困っている人を手助けするサービスを、今後も作り続けていこうと考えています。

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