株式会社アドバンス

浦壁 初栄

“腸内細菌研究のパイオニア”として歩んだ約半世紀

常識や時代にとらわれず、人と社会への貢献を原動力に
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今回お話を伺うのは、株式会社アドバンス市場開発部チーフマネージャーを務める小川 徳行氏。

近年注目を集めている“腸内フローラ”を活用した健康食品をはじめ、医療や福祉、情報セキュリティなど、さまざまな分野における商品の研究開発や製造販売を手掛けられている同社。まだ世にないものを提供し続ける姿勢や商品開発の裏側に迫る中で見えたのは、常識を疑い、人と社会に貢献し続ける意思と推進力 ––アドバンス・スピリット––。

『研究や開発を通して「人類への貢献」を常に考え続け、商品一つひとつに対して「本当に人や社会の役に立てるのか?」と問い続けてきた結果が集約されています。』

常識を疑い、ただまっすぐに人と社会を想ってきた


–創業以来、様々な商品の研究開発や製造販売を手掛けてこられたと思いますが、その原動力となるものはどのような想い・考え方なのでしょうか?

小川氏:それについてお答えするにあたっては、まずは創業の経緯やきっかけからお話しするのが良いかもしれません。
 
まず、創業者であり、現在当社の社長を務める小平が幼い頃に抱いた何気ない好奇心と探究心が始まりです。というのも、小平は小学生の頃に海でキラキラと輝く貝殻を見て、「この貝殻を使って壁絵をつくりたい」と思ったそうなんです。そこで、先生に作り方などを質問をしたところ、「それを研究するのが君の役目じゃないか。」と言われた、と。

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それ以来、小平は様々な興味や疑問に向き合い、調査や研究を繰り返してきました。

研究一筋の道を進み、1973年に当社の前身となるアドバンス開発研究所を立ち上げ。歯科インプラントをはじめ、まだ世の中にないものを研究・開発していました。その後株式会社化し、小平の精神が全社に受け継がれて今に至っています。
 
–具体的には、御社の研究や開発に根付く小平様の精神というのはどのような心がけ、姿勢なのでしょうか?

小川氏一言で言うと、「人類に貢献すること」であるかどうかを常に考えるということですね。当社では様々な研究開発から多くの製品を産みだしておりますが、商品一つひとつに対して「本当に人や社会の役に立てるのか?」と問い続けてきた結果が集約されています。

小平がこうした姿勢を貫いている背景には、彼が研究者としてだけでなく、思想や哲学の面からも深く物事を追求し続けてきた人物であることが影響していると思っています。例えば、『否定学のすすめ』という小平の著書にもありますが、着想の全てが “否定”。常識を疑う視点をもつことで、あらゆる研究や開発のきっかけを作ってきたんです。

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そのため、商品一つひとつの根っこや始まりにはそれぞれのきっかけがあり、他社が新しい商品を販売したからうちも…というようなことはこれまで一度もありません。
 
–とはいえ、商品をつくるために強い想いを持っていても形にできない企業はたくさんあります。そうしたなかで御社が数々の商品を形にし、世の中へ提供し続けられるのはなぜなのでしょうか?

小川氏:当社ならではの「研究に対する考え方」が大きいと思います。一般的にほとんどの企業が研究開発費を経費と考えていますが、当社では『研究開発費は資産』という考え方。

というのも、暮らしをより豊かにするため、より人や社会の役に立つものを開発するためには、まずこれまでにないアプローチや視点を見出さなければなりませんよね。そのためには、研究が必要不可欠。研究を進めることによって、新しい可能性を見つけることができ、新しい商品開発のきっかけになるのです。たとえ研究が形にできなかったとしてもそれは、新しい知を生む資産となり、次の商品の糧となるでしょう。

『変化の激しい今の時代だからこそ、目指すべきは利益の最大化ではなく、(研究)費用の最大化。人と社会の役に立つ本質的な物事を深く突き詰め、形にしていくためには目先の利益を追うのではなく、研究に時間とお金を投じるべきである。』

当社では、この小平の考え方を根源とし、創業してからの約45年間、まだ世の中にない商品を提供するフロントランナーとして走り続けてきました。

–様々な商品の研究開発や製造販売を手掛けてこられた御社の原動力は、常識や時代にとらわれず、人と社会をまっすぐに想うなかで培ってこられた否定の視点と探究心だったのですね。

小川氏しかしながら、研究というのは長い時間と労力を費やします。簡単に答えが見つかることばかりではありません。それでも、小平が疑問や興味を抱く際に同時に見出す光(解決の糸口)を頼りに、研究員をはじめ社員全員とともにチャレンジを続けてきました。

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当社が提供する『AQBインプラント』の素材であるハイドロキシアパタイトを発見した時も、相当な研究費用と時間、労力がかかりました。それでも希望を持って研究を続けたある時、分子構造が骨と同じであることがわかり、「それであれば骨をつくって骨折をした人を助けよう!」ということで人工骨の研究開発を始めたんです。

「研究は資産である」という考え方と皆のチャレンジ精神があったからこそ形にできた商品の一つと言えるでしょう。

“腸内細菌のパイオニア”として走り続けた約半世紀


–様々な研究を進めてこられたなかに「腸内フローラ」をはじめとした腸内細菌の研究があるかと思います。今でこそ注目を浴び始めた「腸内フローラ」ですが、世界で初めて本格的な研究に着手されたのは御社だと伺いました。

小川氏はい。今、世界的な規模で腸内フローラがブームとなっていますが、1975年、今から約40年以上も前からスタートした当社の研究が先駆けとなります。

とはいえ、当時は世界的に見ても5億年も前から約100兆個もの数が共生している腸内フローラへの疑問は解明されておらず、研究を始めようという人も見当たらない状況でした。そのようななかでも、100兆個もの腸内フローラが人間と共存し続けてきたということを見るに、腸内フローラをはじめとする腸内細菌は人類にとって価値があり、これを解明できれば人類に大きく貢献することができる。小平はそう確信し、日本を代表する医学者や研究者と研究を開始。研究当初から約100億円をかけて、3,500坪の研究棟や工場、約100名の研究員でスタートしました。

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–世界に先駆けて着手された御社の腸内フローラ研究ですが、前例がない研究・開発は大変なことが多かったのではないですか?

小川氏:そうですね…。そこに関しては、30年を超える腸内研究の成果と技術を込めて開発に成功した商品『AD101株腸内フローラの食べ物』を例にお話ししますね。

『AD101株腸内フローラの食べ物』の主原料となるAD101株は、健康な人の腸管内から発見された、効果の高い特殊なストレプトコッカス(乳酸球菌)。このAD101株を得るまでに、ストレプトコッカスの分離同定、菌体の保存、菌の培養、動物への菌の投与や血液の分析を数千株にわたって行うなど、血の滲むような時間と労力を必要としました。
 
健康な成人や乳児など、たくさんの種類の腸内細菌から数千株のストレプトコッカスの分離を行わなければならない作業はとても地道で、採取した腸内細菌を寒天培地の入ったシャーレで培養し、何種類ものストレプトコッカスから選定し、さらにまた培養して単一の菌になるまで純化させる必要があります。
 
さらに、糖の代謝能や酸化還元能などの生化学的検査や免疫学的な分類など、何十項目もの検査によってどの種に属するのかを決め、その後にようやく動物実験に用いることのできる菌株がわかるようになるんです。
 
この工程の積み重ねによって、世界初となる数千株ものストレプトコッカスの分離固定、分類が実現。この研究で老化との関連が深いということ、熱処理した菌体が強力な効果を持っていること、副作用の無い無毒性であるという効果や安全性も明らかに。

–やはり、パイオニア的な存在として先頭を走り続けてこられたなかには、相当なご苦労と試練を経験なさっていたのですね。

小川氏:確かに当初は大変でしたが、その結果いただくことができた評価や遂げることができた成果は大きかったですね。

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例えば、AD101株のヒト腸内細菌叢改善剤としての効用は世界でも極めて重要な発見であり、学問的に高く評価されています。人と腸内フローラの密接な関係を解き明かした当社の研究結果は世界中の研究者の注目を集め、読売新聞の一面に大きく掲載されたこともありました。

世界初となる腸内フローラのサプリメントとしての商品『コッカス』も、発売すると次第に評判を呼び、ご愛用者様は累計300万人を突破。

腸内フローラで、日本の医療革命を推進させる


–商品一つひとつに並々ならぬ思いと努力が込められている、まさに研究の賜物。確かな基盤と実績を土台とし、腸内フローラの商品を通して創りあげていきたいと考えておられる今後について伺ってもよろしいでしょうか。

小川氏:「世の中や社会を健康にしたい」。一言で言うと、この想いに集約されますね。
 
新聞やTV、書籍などで「腸内フローラ」という言葉を耳にする機会は増えたなかで、ぜひ「腸内フローラが人を生かしている」ということを知っていただき、一般的な健康食品とは一線を画す「(人の食べ物ではなく、)腸内フローラのための食べ物」としての当社商品を使っていただきたいと考えています。

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–御社商品を手にとっていただき、腸内フローラを活性化させることが人の健康につながり、ひいては社会や世の中をよくするとお考えなのですね。
 
小川氏:はい。2019年3月の日経新聞に「生活習慣病は薬による完全な治療は難しい」という内容の記事が掲載されたことをご存知でしょうか?

簡単に説明をすると、「高血圧・糖尿病・高脂血症の患者数に関して1996年と2014年で比較すると、高血圧は1.3倍、糖尿病は1.5倍、高脂血症は2.1倍に増加。医学は進歩しているはずなのに、なぜ患者は増えているのか?」という視点で書かれた記事だったのですが、その理由として当社では、「腸内フローラが劣化し、それが病の原因になっているから」であると考えているんです。
 
当社の研究結果を元にもう少し詳しくお話しすると、人の遺伝子は約23,000個でネズミの遺伝子は約26,000個。ネズミより少ない遺伝子だけで、複雑、かつ高機能な人の身体をつくることはできません。それを実現させているのが、腸内フローラの約1,200万個の遺伝子。これらが人を生かし、人として存在させています。そう考えると、腸内フローラが人の健康や機能にどれだけ寄与しているかご想像いただけるかと思います。
 
そうした見解を踏まえ、私たちは『AD101株腸内フローラの食べ物』を普及させることで生活習慣病社会をなくし、日本の医療革命の推進に貢献できると思っています。
 
–最後に、今後のビジョンや目標をお聞かせください。

小川氏:腸内研究をはじめてから約半世紀。これまで私たちは、腸内研究のパイオニアとしてたくさんの商品を提供し、人や社会への貢献に努めてまいりました。
 
小平曰く、研究に終わりはありません。
 
これからも、腸内フローラが皆様の健康を支え健康社会をつくるという信念のもと、さらなる研究開発を続けていきたいと思っています。

長年の確かな研究成果を元に生み出された当社商品をぜひ手に取ってみてください。

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取材・執筆=SAKUMA製作所
編集=山崎
撮影=吉田
 

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会社名:株式会社アドバンス
会社URL: http://www.advance.jp/ 

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