エン・ジャパン株式会社

越智 通勝

【後編】投資したエン・ジャパン越智会長に、投資を受けた側の社長が取材してみた!

20代~30代経営層向け!経営層が聞きたいことを赤裸々にぶつけてみた
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コロナショックのなか、100億円ファンド(https://corp.en-japan.com/newsrelease/2020/23535.html )を立ち上げたエン・ジャパン株式会社 代表取締役会長の越智 道勝(おち みちかつ)氏。実は、このファンド投資先第1号が本記事を掲載する弊社株式会社オンリーストーリーでした。

前編から引き続き、投資を受けた側であるオンリーストーリー 代表の平野が投資した越智会長に、投資の決め手や20~30代の経営層向けのアドバイスなど、普段なかなか聞けないことまで、話を聞いてきました!

前編はこちらから↓

熱心な経営者ほど神経質


平野:ここからは経営者・経営層個人の考え方についてお伺いできればと思います。

これまで多くの経営者を見てこられてきた中で、うまくいった経営者とうまくいかない経営者に何か共通点はありましたか?

越智:ありますね。面白いのは、優秀で成功する経営者ほど神経質ということです。多くの企業を見てきましたが、大胆で太っ腹な経営者の会社ほど長く続いていません。
 
成功している経営者は、自信があるのでやたらと人の助言を聞きすぎたりしません。また、小さい人間や細かい人間だと思われても、嫌われても、平気です。大胆さも大事ですが、細心さも必要なのです。

平野:このあたりのバランスは難しいですね。

越智:細かいことばかりに目が行くのもダメですし、「細かいことを無視して、大局を見る」のもダメだと私は思います。

平野:ありがとうございます。

越智さんのお話から、「習慣化」は重要なキーワードの1つと感じました。習慣化の難しさは、経営者だけでなく、多くのビジネスパーソンの共通の悩み。越智さんはどのように実行してきたのでしょうか。

越智:人間は弱いもの、欲に負けやすい生き物です。だからこそ「絶対にやるしかない」環境をつくることがキモです。

私の場合、毎朝5時に起きる環境をつくりました。当社には「越智塾」というものがあり、エン・ジャパンや関連会社の幹部候補生を中心に、塾生が約400人います。彼らから報告・相談・提案のメールが来るので、毎朝3〜4時間はその返事を書く時間が必要。そのためには、早起きが習慣になったのです。

この習慣に慣れるまで少し時間は要しましたが、継続するうちに「早起きしないと気持ち悪い」という感覚にまで至りました。経営者でもある私がストイックに自己改善できなくなったら、引退するときだと決めています。

人数の壁は、自分の「器」


平野:企業経営において「30人の壁」「50人の壁」とよく言われます。越智さんは、こうした壁をどのように乗り越えてきたのでしょうか。

越智:創業時、私たった一人だけでマンションの一室からスタート。紆余曲折を経て、今ではエン・ジャパン単体で1,600名、連結で3,500名を超える社員数(2020年10月時点)にまで成長しました。

経営者としての経験から思うことは、「◯人の壁」にぶつかるか否かは経営者の「器」に起因するということです。

平野:「器」というと、ここも経営者の資質に関係するお話になりますか。

越智:そうですね。

例えば、100名の社員がいるとします。ある日、社員全員が辞めてしまった場合、経営者がたった1人で事業をリスタートできるか。「今度は前回以上に事業を成功させよう。社員100名以上を抱える大きな会社にしよう」と思えるかどうかが器であり、気概だと私は思います。


平野:踏み込んだ質問で恐縮ですが、ベンチャー企業の経営者からは「社員が辞めてしまうのが辛い」「ときに裏切られたと感じる離職がある」という声も多く聞きます。この悩みも、経営者の器によるものが大きいかと思います。

経営者の「器」は最初から備わっているものでしょうか?それとも後天的に身に付くのでしょうか?

越智:先天的でもありますが、私の場合は後天的に身に付いたと思います。一代で今日に至るまで、私も紆余曲折ありました。

創業当時、ネガティブな出来事が起こるたび、傷心していました。しかし回数を重ね、耐性や免疫がつき、「器」が形成されていったと感じます。

初めから強い人なんていない


平野:ここまでのお話から、越智さんに抱くイメージが変わりました。お会いした当初は、「強い人」という印象でした。しかし、経営者なら誰でも経験する苦労や悩みもあったと聞き、とても意外でした!

越智:私も創業当初から強かったわけではありません。「耐性や免疫をつけていく」と言っても、道中はとても辛かった。その辛さが快感になったことも事実です。一種のマゾですね(笑)

ただ1,000名で限界がきました。実質ひとりでやる限界が来たのです。12年前に体調を崩してしまい、当時常務取締役だった鈴木(現代表取締役社長)に社長を任せることを決断しました。

平野:身体的に弱ってしまった時期に、どんな心づもりで過ごされていたんですか?

すべてをプラスに捉えられるか


越智:全ての事象を前向きに捉えるよう、努めました。一般的には、体調を崩したことも、社長を辞任したことも、マイナスの事象に映るかもしれません。

私の場合「社長交代の決断が早くできたチャンス」と捉えました。鈴木に一任してから、会社だけでなく、鈴木も大きく成長しました。あの時、決断してよかったと心から思います。社長育成に時間をかけられてよかった。

平野:学びになります。

次に、経営層のコミュニケーションについて伺いたいです。会長である越智さんは、社長の鈴木さんと日々どんなコミュニケーションをとっていますか。
 
越智:私の場合、鈴木と長い時間・多くの接点を持ってきたわけではありません。飲み会を重ねたわけでもないんです(笑)定期的な経営会議の場で、大切にしている仕事に対しての考え方・価値観の共有をしています。

社長を引き継いだ後は、両代表制になり、意志決定時には単独で決めず、鈴木の意見も聞くようにしています。

平野:非常に興味深いです。意志決定の仕方が変わったということでしょうか。

越智:創業時は私ひとりで行なっていた意思決定を、鈴木の合意を得る方法に変更。当初は、戸惑いが無かったといえば嘘になります。それなりのストレスもありました。しかし鈴木を信頼し、自己変革に励みました。

平野:意思決定の仕方も、企業規模やフェイズによって、変わっていくということですね。

越智:そうです。但し、創業期から過度な権限委譲を行ない、経営者自身の責任を軽減させるのは考えものです。

「実務は社員に任せ、責任は自分でとる」というのは、聞こえはいい。しかし、ベンチャーのように事業スピードや急成長が求められる時期に「社員に任せきり」は、経営者の責任放棄であり、経営能力が下がっていきます。

優秀な人は採用する必要がない!?


平野:採用に関する質問があったので、聞かせて下さい。

越智さんは経営者として自社採用に関わるだけでなく、転職支援事業を手掛けていらっしゃいます。そんな越智さんが考える、ベンチャーの採用において、大切なポイントがあれば教えて下さい。

越智:経営者のなかには「優秀な社員がいない」と嘆く人がいます。不満ばかり言っているうちは、優秀な人材など採用できるわけがありません。会社が小さいときは、優秀な人材が採用できないのは当たり前であり、優秀な人材がいないからこそ経営者自身が成長すると言えます。

会社を大きくするには、経営者自らが社員の誰よりも成長すること。器を大きくすることです。自分の成功体験を仕組化して、優秀でない社員でも成果を上げられる組織に育てることも大事です。

越智流 採用見極めのポイント


平野:「創業期から優秀な人材採用ができると思わないこと」「社長が会社の成長を牽引すること」が経営者の心づもりとして必要なんですね。越智さんが人材採用する際のポイントは何でしょうか?
 
越智:私が特に重要な役目を与える人材採用の際に見極めたいポイントが3つあります。


「活力」「知力」「人間性」を持ち合わせているかどうかです。特に重視するのは「人間性」ですね。ピーター・ドラッカーも著書で「Integrity(誠実・正直)が大事」と語っています。

人間性が低い人材でも、活力と知力が高いと、一見、優秀に見えます。そういう人材は、野心が強いケースが多く、ときに自社にとって危険な存在にもなり得る。誰を採用するかだけでなく、誰を採用しないかも同じくらい大事ということです。但し、重要な役目を与えるのですから、活力と知力が無ければ論外です。

平野:勉強になります。ちなみに「人間性」は、どのように見極めていますか。

越智:『損得だけでなく、善悪で物事を判断できる人材か』を見極めます。
 
例えば、転職先が決まった後の行動に人間性が現れます。去る職場に迷惑をかけないよう、丁寧に最後まで業務の引き継ぎをできるか。それとも新天地に心奪われ、「立つ鳥跡を濁さず」を貫けず、身勝手に退職してしまうか。

平野:御社が大事にしているメッセージ「転職は慎重に」という部分にも通じますね。
先程の3つのポイントのほかに、越智さんが「いま」採用したい人材が気になります。

越智:大きく成長したとはいえ、今のエン・ジャパンには、破壊的イノベーションをもたらす人材に入社してほしいです。

例えば、私や鈴木の言うことを「絶対視」しない。

平野さんは意外と思うかも知れませんが、エン・ジャパンの理念は、社員の意見を取り入れながら、ブラッシュアップしてきました。一般的に理念は絶対と考えられがちですが、当社では社員が理念改定に普通に参画する風土ができました。理念でさえ、社員が自ら考える会社なのです。

平野:理念さえも変えられる会社というのは、凄く魅力的ですね!

越智:はい、そう思ってくれる人材が入社してくれると嬉しいです。

コロナ時代に特に必要になってくる、主観正義性


平野:最後に若手経営者にメッセージをお願いします。

越智:BtoBビジネスで欠かせないことは、決裁者へのアプローチです。決裁者との商談獲得、そして成約を得るためには、多くの労力と時間を要します。

新型コロナウイルス感染拡大の影響により、今後はオフラインの営業機会は確実に減少。これまでの営業手法が通用しない時代がやってきます。

今後はオンラインを活用し、経営者・経営層同士の繋がりを効率よく形成することが求められるはずです。

オンリーストーリー社が手掛ける「経営者・経営層のマッチング」は、まさに時代やニーズを捉えた重要な事業。大いに期待していますし、企業のみなさんには、ぜひ活用いただきたいです。

平野:ただただ嬉しいです。ありがとうございます。頑張ります!!

越智:最後に、私の好きなガンジーの言葉を送らせていただきます。

「I'm not afraid to die in my mission,if that is to be my fate.(それが自分自身の運命であるならば、自らの使命において死をも恐れない)」

先行き不透明な時代。経営者の皆さんには、主観正義性(自分自身の使命や信念)を備えてほしいです。皆さんの活躍を心から願っています。

平野:本日は、本当にありがとうございました。

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