株式会社アジルカンパニー
矢内 聡郎
POSTED | 2015.08.27 Thu |
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TAGS | 従業員数:11〜30人 業種:飲食店・実店舗 創立:15年以上 決裁者の年齢:50代 商材:BtoC |
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社員の納得なしに、お客様の支持は得られない
会社一丸となって『おいしい味』をとことん追求Topics
株式会社アジルカンパニー 社長 矢内 聡郎氏のONLY STORY
「お客様目線」のメニュー開発に社員もバイトも関係ない!
競争の激しい外食産業のなかで、埼玉県を中心に
もんじゃ・お好み焼きの店「わいず」を運営し、
堅実な支持を得ているのが株式会社アジルカンパニーである。
さっそく矢内聡郎社長にお話を伺った。
「メニュー開発をするときは、社員みんなで“お客様目線”を
大事にしています。
味が良いだけでなく、お客様に食べにくさが無いようにとか、
興味をもってもらえるような食材、わいずでしか食べられない
メニューを目指しています。
すぐに決まる時もありますが、多いときで
30回ほど試食をすることもあります。」
ほとんどの企業は、担当部署がメニュー開発を行うが、
アジルカンパニーは社員、アルバイト、パートみんなで
厳しく審査をしている。数値化できない「味覚」を、
誰か一人に偏らせないための工夫なのだ。
「お客様に一番近いのはお客様と接するアルバイト・パート。
だからこそ意見・感想はしっかりと聞きたいと思っています。」
そこには「おいしい料理を、お客様に提供したい」という
基本理念も含まれている。
「お客様がお好み焼きを食べて笑顔になってもらえるよう、
社員もアルバイトもパートも一丸となって
『おいしい料理』をとことん追求しています。」
家族は「信頼するビジネスパートナー」
「弊社は祖父が創業して今が52期目の会社ですが、
飲食を始めて23年です。長男の私が社長で次男が専務、
三男も営業部長の家族経営をしていますが、
安定して毎年黒字にできているのは、
弟との役割分担が大きいと思います。
数字管理や経営方針を考える管理業務を私が担当して、
次男・三男にメニュー・店舗運営・店舗開発など、
営業的な部分を任せています。
お互いに好き勝手やっているのですが…(笑)
でも目標は一緒で、“行き着くための方法“が違うだけなので、
結果的に会社のためになっています。
『家族経営でうまくまわっているのは珍しいケースだ』と
よく言われます。」
家族だからと言って中途半端な関係にはならず、
その一方で気遣いも忘れない。ビジネスパートナーとしての
強い信頼関係を感じた。
「全国展開」よりも、良いお店を増やしたい
「短期的には、新店を出していきたいのですが、
『全国展開したい!』という規模よりも、
『一店舗の質』にこだわって、良いお店を
増やしていきたいです。
今とは違うスタイルの店舗もつくり、社員に“のれん分け”する
フランチャイズによって、社員が独立する選択肢も増やしていきます。
長期的には、直営店は埼玉県をガッチリ固めて
20店舗(現在の2倍)を目指し、のれん分けでのフランチャイズを
20〜30店舗まで増やしていきたいです。」
将来的な独立を目標とする社員には、あえて多様な経験を
積ませつつ、経営のノウハウを口酸っぱく伝えることもあるという。
アジルカンパニーのビジョンを共有した社員たちが、
のれん分けで独立していくことで、良いお店を増やしていくという
ビジョンには、経営者と社員が「同士」であるかのような熱い想いを感じた。
編集後記
矢内聡郎社長のお話には、お客様と同じぐらい
「社員」という言葉がでてきました。
会社として「顧客満足」を第一目標にするものの、
そのサービスを提供し、実際に行動していくのは社員たちです。
だからこそ「社員を満足させなければ、お客様を満足させることは
できない」と考え、風通しの良い組織を作り、
愛情を注いでおられるように感じました。