株式会社プレゼンス
田路 和也
POSTED | 2015.12.05 Sat |
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TAGS | 従業員数:5人以下 業種:研修・コンサル 創立:15年以上 決裁者の年齢:50代 商材:BtoB |
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起業のきっかけは、突然の被災体験でした
ヒト、モノ、カネの課題を解決する中小ベンチャー企業の軍師Topics
株式会社プレゼンス 社長 田路 和也氏のONLY STORY
順風満帆なビジネスライフが一転
採用、育成、集客、営業、経費削減、資金調達。
世の経営者の頭を悩ますヒト、モノ、カネの課題を解決に導く”経営者向けコンシェルジュサービス”を展開する株式会社プレゼンス。企業の販売促進や人材育成、営業戦略立案を巡るコンサルティング業や広告代理業を行う傍ら、法人企業データベースを活用したセミナー集客や営業支援事業を展開している。
「会社の名前ではなく、自分の名前で勝負したかった」という田路(とうじ)和也社長。
大学時代から、独立・企業を視野に入れていた。折しも少子化が問題視され始めた時代。慢性的な人材不足が予想できていた。
「これからは人材ビジネスだ」
卒業後は人材派遣大手のパソナに入社し、1日100件の飛び込み営業をこなしながら、土台となる営業力とマネジメント力を培った。ステップアップを目指し転職したリクルートマネジメントソリューションズでは、3半期連続の営業MVP、七半期連続の営業表彰など、華々しい会社記録を樹立。人脈の構築にも力を注いだ。転機は、2004年12月に起きた、スマトラ島沖地震での被災体験だった。新婚旅行で訪れたモルディブで、大津波に飲み込まれた。現地の人々に救出されたことで、田路社長の人生観は一変したという。
「モルディブの人々が、命がけで私や妻を救出してくれた姿に、それまで地位やお金、名誉などを求めていた自分が恥ずかしくなりました。そして、独立独立と言いながら、何となく時間を費やしていたことも。人生、明日何が起こるかなんてわからない。生かされた命を、社会のために使おうと思うようになりました。」
営業という仕事を通じてお客様のビジネスを成功させたい。そして、これまで培ってきた営業としてのノウハウを、他の営業マンに伝えたい。田路社長の熱い思いから、株式会社プレゼンスは誕生した。
かけ算効果で広がるビジネスの可能性
知名度やブランド力がないため、埋もれてしまっている中小・ベンチャー企業の素晴らしい商品やサービス、才能は数多い。それらを結びつけ、輝き方を教えることで、真に価値あるモノをひとつでも多くの人に届けたいという思いが、ビジネスの根底にある。現在約100社の企業とパートナーシップを組み、企業ごとの課題にあった最適なパートナー企業を紹介している。
「ビジネスはかけ算である」と田路社長は言う。
「例えば人材の場合、採用が100点満点でも、育成が0点であれば0点になってしまいます。同じように、優れた仕組みで見込み客を集めても、対応する営業力がなければムダになる。この『かけ算』をいかに最大化するかをアドバイスするのが、弊社の役割だと思っています。」
いろんな企業とパートナーシップを組むことで、本当に価値あるソリューションを提供できる会社でありたい。その考え方は、社内にも反映されている。株式会社プレゼンスのスタッフは少数精鋭。外部に良いパートナーを持つことで、最大限の効果を生み出すことができるという。現在は、社内スタッフの強化に力を入れている。
目標は、全てのスタッフの能力を、社長と同等のレベルまで高めることだ。そのために導入したのが、「目標達成マンダラ」だ。紙の中心に、3年後の目標を掲げ、達成のためにすべきことを8つ挙げる。更にその8つの達成のためにすべきことを、また8個挙げていく。こうすることで、大きな目標を達成するために必要なことを明確にできるという。また、数字の管理になりがちな営業会議が、社員の夢を共有する時間にもなった。上層部と社員のかけ算効果が、社内の活力も生み出しているのだ。
役に立つのは当たり前。「面白い会社」と呼ばれたい。
現在の「目標達成マンダラ」の中心は何だろうか。
田路社長は、年間粗利益を1億円にするという数字目標は当然あると前置きした上で、更なる夢を語る。
「『中小企業の経営者だったら、プレゼンスと付き合っていないと』と言われるようになりたいですね。そして、『役に立つ』+『面白い』会社というポジショニングを押さえたい。プレゼンスに相談すれば、面白い情報が得られるとか、面白い人と出会えると言われる存在でありたいですね。」
編集=勝野・山崎