株式会社シー・ビー・ティ・ソリューションズ

野口 功司

資格を活かした就職マッチング「資格de就職」

中間層の教育から国内の経済発展に寄与していきたい
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今回のインタビューは、全国で資格・検定を随時受験できるCBT(Computer Based Testing)サービスや、資格・検定のWebポータルサイトと資格・検定を軸とした求人サイトを運営する株式会社シー・ビー・ティ・ソリューションズの代表である野口氏にお話を伺います。

4月に立ち上げたばかりの就職マッチングサービス『資格de就職』にかける想いや、起業に至るまでの経緯、今後のビジョンについても語っていただきました。

株式会社シー・ビー・ティ・ソリューションズ 社長 野口 功司氏のONLY STORY


1973年 宮崎県都城市出身
1996年 国立宮崎大学工学部卒業
1996年-1999年 富士ソフトABC株式会社
1999年-2002年 株式会社オラクル
2002年-2005年 PearsonVUE株式会社 
2005年-2009年 株式会社CBTアセット 専務取締役
2009年 株式会社CBTソリューションズを設立 代表取締役社長
    ・CBT事業(コンピューターテストによる全国試験委託事業)を立上げ。
    ・2012,2013,2014 ベストベンチャー100に選出される。
    ・2017年 「日本の資格・検定」ポータルサイト事業を立上げ。
    ・2019年 「資格de就職」就業マッチングサイト事業を立上げ。

資格保持者に適正なポジションを与える


–まずは、株式会社シー・ビー・ティ・ソリューションズの事業内容をお聞かせください。

野口氏:弊社は資格・検定に関するマーケットを成長させるビジネスを行っています。

具体的には3つの事業を展開しており、まず1つがCBT事業、2つ目がWebポータルサイト「日本の資格・検定」の運営、3つ目が4月に立ち上げた資格・検定を軸にした就職マッチングサイト「資格de就職」の運営です。

–ありがとうございます。それぞれのサービスの概要を教えていただけますか。

野口氏:はい。まず1つ目のCBT事業は、全国47都道府県すべてにテスト会場を展開し、1年中いつでも自分の街で受験ができる随時型の受験サービスを提供しています。

今後は都心だけではなく、地方でも新しいビジネスが生まれていくべき。それは明白であるにも関わらず、ビジネスや職に直結する資格・検定のテストは主要都市で1年に1,2度程度しか開かれていないのが現状です。この問題を解決するために便利な形で資格・検定が全国規模でいつでも受験できるサービスを提供しています。

おかげさまで、国家試験や有名団体など100以上の試験団体様に選んでいただき、国内ナンバー1の実績と、全国47都道府県の全てに270のテスト会場を展開することができました。


そして、今度は正しい資格・検定の情報を世の中に伝えたいという想いで「日本の資格・検定」というWebポータルサイトを立ち上げました。

これまで資格・検定の情報は主催者からの一方的な情報が多いと感じていたため、このサイトでは公的な情報を受験者様に届けることを目的とし、資格・検定の第三者評価サイトという位置づけで運営しています。

こちらもおかげさまで年間1500万PV、会員8万人を超える国内最大の資格・検定情報サイトにまで成長しました。


そして今回、第3の事業として始めた「資格de就職」は、資格・検定を取得した方に最適な就職先を見つけていただくマッチングサイトです。

–「資格de就職」のサービスはどのような想いから始められたのでしょうか。

野口氏:検定を受けて資格を取った人たちがその資格を活かして働くことのできる環境を作りたい。つまり資格の価値を創造したいと思い、「資格de就職」を立ち上げました。

私は資格の価値は、資格その物にあるのではなく、プロセスにより意味があると思っています。受験者様の多くは、社会人になり自分の意思でその分野の勉強をし、知識を持っている。志向性として興味のある分野で活躍したいという意思もある。そういったその分野に知識と志向を持っている人に、その価値を十分に発揮できるような環境を与えたいと思ったんです。

–「資格de就職」では具体的どういったことができるのでしょうか。

野口氏:採用のフローとしましては、まずご利用企業様に求めるポジションに合った資格を求人票に記載していただき、募集をかけ、求職者様の保持資格を確認しながら採用を進めていただきます。採用方法は募集だけでなく、スカウトで気になった求職者様へ無料で何回でもメッセージを送ることができます。

また企業様からすると、資格を通した採用を行うことで、適正な人員配置ができ、その上、本人の志向性や適正が合わないという事での雇用のミスマッチを防ぐこともできます。

中間層の人たちが活躍する事で国内の経済力発展に寄与したい


–野口様が起業されるまでの経緯について教えてください。

野口氏:私は小学生の頃から経営者になりたいと思っていました。しかし、社会人になってからすぐには独立せず、転職をしながら様々な事業に携わり、ビジネスの勉強をしていました。

なぜ、すぐに独立をしなかったのか。そこには、「経営者は会社を、そこで働く人を、不幸にさせてはいけない。つまり倒産させてはいけない。」という想いがあり、「そこに仕事を預けてくれたお客様を成功させる義務がある。」とも考えていたからです。

経営者は勝利の方程式を必ず持ち、勝つべくして勝たなければなりません。そのために私は経営者の資質として必要なビジネスモデル、考え方、判断力、人を惹きつける力、営業力などを時間をかけて身に着けました。そして、これだったら勝てるだろう、というビジネスモデルを確立し35歳で起業しました。

–様々な事業に携わってきたと伺いましたが、その中で野口様が人材事業を始めたのはなぜでしょうか。またそこで資格にフォーカスをされた理由についても教えてください。

野口氏:私は国の未来は経済が重要な役割を持っていると考えているんです。その中でも人材育成こそが経済の発展に寄与できると思い、現在の事業にたどり着きました。

というのも、石油などの資源に恵まれず、人件費や地代が高く、物作りの生産コストではアジアには勝てない日本が、その中で経済的な発展をするためには、日本製は高価格だが高品質、日本の品質でのブランド力、そしてそれを支える人材教育が必要だと考えたからです。

2:8の法則でいう、2割の優秀な人材は、自分で必要なことを学んでいくため教育をこちらから与える必要はないと考えます。私が考えている人材教育は中間層の6割、優秀ではあるけれど、自分の人生をかける仕事などを明確に定まらずに、自分たちの価値を活かしきれていない人たちに向けたもの。

この人たちが社会人として優秀な教育を受けることができれば、自分が活躍できる環境を認識し、経済発展に寄与することができる。そのための仕組みを作りたいと思ったんです。

ただ現在の日本には、社会人に向けた教育の機会はほとんどありません。しかしそこを支えているのが資格と検定だと考えました。例えば簿記2級という目安があれば社会人もその目標に向けた勉強をすることができる。だからこそ、日本人の社会人教育には資格・検定が重要な役割を占めていると思っています。

資格・団体の皆様と一丸となって実現させたい展望


–今後のビジョンについて教えてください。

野口氏:弊社の目標は資格・検定において、テストが都内一局ではなくすべての都道府県で一年中チャレンジできること、資格を活かした適材適所な採用が行われること、そしてその人材が企業様で活躍していくこと、それらを実現させるインフラを作り上げることです。

このモデルは株式会社シー・ビー・ティ・ソリューションズだけで挑むのではなく、賛同していただける資格・検定を中心とした団体の皆様と一丸となって取り組んでいきたいと考えています。

–ありがとうございます。では最後に、読者の方にメッセージをお願いします。

野口氏:弊社はまだまだ1ベンチャー企業に過ぎません。

ただ、全国のテスト会場やそれを支えるシステム、また正しく情報を伝えるメディア、そしてその資格を活かして社会に貢献できる就職マッチングなど、この国の「資格・検定」を軸とした社会人向けの国内教育基盤の構築を行うと同時に、その中から優秀な人材が育ち、経済発展に寄与する質の高い産業・サービスが生まれることを全力で望んでいる企業です。

こういった志に一緒に取り組みたいと考えている若手の皆様には弊社の一員となって一緒にこの基盤作りに協力して欲しいと考えております。また資格・検定団体の皆様には一緒にこの考えに賛同できる部分に、ぜひ協力していただきたいと考えています。


執筆=山田
校正・編集=笠原


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