縦長の石川県のほぼ中央に位置し、県都・金沢から北に35kmほどの位置にある宝達志水町(ほうだつしみずちょう)。同町の副町長である高下栄次さん(※取材時)に、チラCEOを利用し始めたきっかけや、利用の成果、感想をお聞きしました。
宝達志水町副町長* 高下栄次さん
(※取材時。現在は霞が関に復帰、国土交通省勤務)
宝達志水町HPはこちら
石川県のほぼ中央に位置。北陸の中心地<金沢市>から約35km、のと里山海道を使えば車で約30分の距離にある、小さな田舎町。町の東部には、能登最高峰の宝達山(637m)が鎮座し、西側には世界でも珍しい“車で走れる”砂浜のビーチ「千里浜」(約8km)が広がる。宝達山頂からの眺望、千里浜に沈む夕陽は絶景。高級ぶどうの「ルビーロマン」、「黒いダイヤ」と呼ばれる高級イチジク「黒蜜姫」、「白いダイヤ」と呼ばれる「宝達葛」、浜辺美波さんお気に入りの「おだまき」、オムライスなど、特産品もバラエティ豊か。子ども達の学力は全国トップ級。治安も良く、観てよし食べてよし住んでよしの魅力ある自治体。
TOPICS
・自治体初の事例。企業誘致で活用。
・企業の決裁者と接点を持つことができる点に興味を持った。
・他の自治体がやってない取り組みに挑戦。
・2か月半で約50社の役員層とアポイント。
・自治体のトップや準トップにおすすめ。
前例がないことに挑戦したい。
– 自治体初の事例ですが、「チラCEO」導入のきっかけや利用目的を教えてください。
宝達志水町は、教育・子育て環境が充実し、子ども達の学力は全国トップ級です。一方、大学進学に伴い町を離れる若者が多く、そのまま都会で就職する傾向が強く、頭を悩ませています。若年層の人口流出を減少させるには、町内に彼ら彼女らが働きたいと思える職場を創出し、多様な働き方が可能な環境整備が必要です。
そうした取組の一環として、町とともに町の魅力共創に取り組んでくれるパートナー企業を誘致したいと考えていた頃に、たまたま企業の決裁者と接点を持つことができる「チラCEO」を知り、試してみることにしました。企業のトップ層と直に話すことができれば時間の節約にもなります。その点にも魅力を感じました。
また、他の自治体がまだやっていない取り組みだったというのもポイントでした(笑)。自治体の多くは良くも悪しくも前例主義ですが、本町の売りは“フットワークの軽さ”と“変化の速さ”です。宝達志水町がファーストペンギンになろうと思いました。
– 以前はどのような集客方法だったのでしょうか?
県庁に工場用地の候補リストを提出し、その後はひたすら“待つ”だけです。県庁まかせ運まかせで、特に役場側から特定の企業にアプローチするようなことはありませんでした。
2か月半で50社近くの役員層と繋がった。
– チラCEOでの成果を教えてください。
2か月半ほどの間に、50社近くの企業の役員とお会いできました。中には、上場企業の役員や、数年後の上場を検討している企業の経営者ともお話できました。経営者の方は決断が速いですね、そんなに時間をおかずに宝達志水町まで足を運んでくださる経営者の方も何人かいらっしゃいます。
株式会社アースリンク様とのサテライトオフィス開設の調印式を実施:
https://www.hodatsushimizu.jp/soshiki/shokokanko/8/20/5060.html
– その他、使ってみて良かったと感じたところはありますか?
やはり企業の経営者又は役員クラスの方と直にお話できるところです。話が早いですし、経営を自分事として考えているので「本町と何ができて何ができないか」その場でおっしゃっていただけることも多い。ありがたいことに他の経営者の方を紹介してくださる方もいました。
また、アプローチの前、どこの企業に働きかけるべきか、ピックアップについても依頼・相談できるのが良かったです。役場の職員に「働きかけ先、企業のピックアップをしろ」と言っても、そもそもそうしたノウハウを持っていないので、実際に働きかけ先の選定までお願いできたのは、非常にありがたかったです。
全国の自治体で活用できる。
– チラCEOをおすすめするなら?
全国の市長や町長、自治体のトップや準トップの方にお勧めしたいです。本当は他の自治体には教えたくないぐらいです(笑)。企業誘致だけでなく、うちの町と何か面白いことやりませんか、というお声掛けや、共創のパートナー探し等にも活用できると思います。チラCEOには様々な可能性があります。