ルームキューブ株式会社
榎本 敦史
POSTED | 2019.03.26 Tue |
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TAGS | 従業員数:6~10人 業種:建築・不動産 創立:15年以上 決裁者の年齢:40代 商材:BtoB |
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不動産営業で培ったノウハウを落とし込んだ賃貸管理
空室で困っている大家のサポートを真摯に取り組むTopics
今回のインタビューは、大家のサポートとして賃貸管理を行うルームキューブ株式会社の榎本氏にお話を伺いました。長年培ってきた賃貸営業のノウハウから導き出される的確なサポートの裏にある同社の信念や今後の展望について語っていただきます。
ルームキューブ株式会社 代表取締役 榎本 敦史氏のONLYSTORY
大家をサポートする賃貸管理
–ルームキューブ株式会社の事業内容を教えてください。
榎本氏:ルームキューブ株式会社は、もともとはお部屋を探している人に賃貸物件をご紹介する賃貸仲介業務をメインとしていましたが、現在は、所有する賃貸物件を貸しだしている投資家さんや大家さんのサポートをする賃貸管理がメイン事業になっています。
例えば元からお金を持っていたり、良い土地を持っている地主の多くはマンションやアパートを新築して、大手に賃貸管理や賃貸募集を依頼することが多いんです。多少空室があったり、低い賃料で成約しても十分に利益がみこめているからです。一方で多額の借り入れを起こして新たに不動産投資を始める方は、少々質が悪かったり、入居者が決まりにくい物件を買わされることがあったり、多額の支払いに追われて思ったように収益を生み出せないことも多い。
そこで私たちは、ブランディングやマーケティング、営業戦略を入れて賃貸物件を集客力のあるものに変え、賃貸経営の収支を改善するサポートをしています。
–他社との差別化をはかっている点や強みを教えてください。
榎本氏:修繕費などの賃貸管理コスト削減をはじめ、賃貸営業での経験を活かした空室対策のサポートを行なっている点です。
私が賃貸の営業をしていた頃、他スタッフと比べても営業成績は常に上位だったんですね。その理由のひとつとして、どういう物件だったらお客さんが決まるのか、どういうポイントを重視してご案内をすれば決まるのか、ということを常に意識して働いていたことがあげられると思います。
その後、管理物件に携わることになったんですが、その時にも営業マン時代のノウハウを活かすことができたんです。
どういう募集図面だったらお客様が食いついてくれるか、どういうご説明をすればお客様が現地に行ったとき、イメージと相違なくそのまま成約できるか。管理物件を決める側になったときに、今までに契約を決めやすかった図面や物件をイメージすることで空室対策が上手く進んだんです。
そうやって培った今までのノウハウを落とし込みながら、これからも空室に困っている大家さんのサポートを行っていきたいと思います。
さらに、郊外の物件に多いなかなか決まらない賃貸物件があった際は、私自らがお客様を現地までご案内してご契約いただいていることも多々あります。空室は賃貸経営の最大のリスクなので本気で取り組むべき課題だと思っています。
–事業を進めるにあたって大切にしていることは何ですか。
榎本氏:お客様への約束として掲げている「真摯、真剣、真面目」という三つの言葉ですね。お客様に対しての誠実な対応、そこだけは絶対ぶれないように徹底しています。
私は不動産業界での経歴が長いのでいろいろな不動産会社を見てきました。その中にはお客様の立場を大切にするよりも、いかに業績を上げられるかという部分にばかり注目していた会社が多くあったんですね。
私はずっとその姿勢に疑問を抱いていて、営業で働いていたころに一度数字を追うのを止め、お客様に尽くす姿勢に切り替えたんです。それでも、成績は上位から揺るぎませんでした。それならば、今後もこの姿勢を貫こうと思ったんです。現在もその頃と変わらぬ姿勢で、日々お客様に向き合っています。
自らが切り込み隊長であること
–事業を立ち上げた後、最も印象に残っていることは何ですか。
榎本氏:会社を始めて3年目くらいに転機があり、それまでは賃貸仲介業を行っていたのですが、人の財産を扱う賃貸管理の仕事をしたいと思うようになり、その後さっそく自社に管理部を立ち上げたんですね。
そうして初めてお問い合わせをいただいたお客様のことはよく覚えています。その1時間半後くらいには実際に訪問をし、相談をさせていただいたんです。
そこで言われたのが「どこよりも一番最初に返信をくれましたね」という言葉でした。どこよりも一番最初に返信をくれたということと、大手会社からの返事はその会社の従業員からのものが多かった中で、わざわざ社長から返信があるのはルームキューブだけだったということを、言っていただきました。
当時管理部には私しかいなかったので当然であるといえばその通りなのですが、お客様からとても良い印象を持っていただけて、即決してもらえたんです。
その経験から、改めて「仕事に大切なものって何なんだろう」と考えるようになりました。自分なりの答えとしては、やりたいことや進めていきたいことに対して、まず自身が率先して取り組み、お客様と向き合うこと。これが大事だと思うようになりました。そういう想いで、自分の手で、これからも賃貸管理を行っていこうと思っています。
砂山のような安定感のある会社に
–今後の目標について教えてください。
榎本氏:まず短期的なところでは、2年以内に管理戸数を1000戸にしたいという目標があります。
長期的なビジョンは継続成長ができる会社にしていくことです。これはずっと変わらない目標で、ベンチャーみたいに急成長をしたいという気持ちはまったく持っていません。賃貸管理もその他の事業も、コツコツ積み上げていきたいと考えています。
具体的には来年になったら従業員の給料が数千円上がっていた、再来年になったらまた数千円上がっていた、というのをずっと積み重ねていけるような会社でありたいと思います。
私はルームキューブ株式会社を、砂山を盛るような会社にしたいんですよね。強い風が吹くと砂がたくさん飛んでいく、けれど高さがほとんど変わらない砂山。そんな風にきちんとした土台があり、何かあったとしても崩れないような安定感のある会社を目指しています。
–社内向けの目標を教えていただきましたが、社外・社会に向けた目標は何かありますか。
榎本氏:今後、日本はさらに人口が減少し、空室が増えていくことが予想されています。そうして超空室時代が訪れ、大家さんたちを含めて業界が厳しくなったときに、ルームキューブが大家さんにとっての駆け込み寺になれたらと思っていますね。
–読者にメッセージをお願いします。
榎本氏:私はルームキューブ株式会社のやり方がベストとは考えていません。それぞれの企業ごとに様々なやり方があります。いろんな物件があり、いろんな大家さんがいる。世の中のことは全部相性だと思うので、なんとなく波長が合うかもとか、今回伝えられない本音を聞きたいなとか思ってくださる方がいれば、お気軽にお問い合わせください。
執筆=スケルトンワークス
校正=笠原