株式会社レセルカーダ 

松井隆雄

ダイバーシティを実現する東京武蔵野市の図書館カフェ

人生でやりたいことがあるスタッフを支援したい
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今回のインタビューは、東京都武蔵野市にある複合施設「武蔵野プレイス」の図書館内で、カフェを運営する株式会社レセルカーダの松井氏にお話を伺います。
2011年のオープン当初から多彩なイベントを開催する同カフェ。カフェスペースを利用しながら今後取り組んでいきたいイベントやカフェで働くスタッフについて、スタッフに求める人物像などを教えていただきました。

株式会社レセルカーダ 社長 松井 隆雄氏のONLY STORY

様々な分野の「未来」を考えるイベント


–まずは、株式会社レセルカーダの事業内容をお聞かせください。

松井氏:弊社は、東京都武蔵野市にある図書館を中心にした複合施設「武蔵野プレイス」内の1階にあるカフェ「Café Fermata(カフェ・フェルマータ)」を運営しています。
カフェでは食べ物を提供するだけでなく、さまざまなイベントの企画や運営もしています。実際に行なったものを挙げると、本好きや映画好きが集まって自分の好きな作品を紹介しあう「武蔵野トーキン・アバウト」、いろいろな話題を英語で語り合う「English Night」などがあります。

–今後イベントにおいて、注力されたいテーマはありますか。

松井氏:今後は、「未来」をテーマにしたイベントを開催したいと思っています。例えば未来の働き方をテーマにするのであれば、海外との働き方の違いや日本がどうなっていくべきか、どういう風になっていけば楽しいのか、といったことを考えるイベントをしたいです。

–それは面白そうですね。これまで企画してきたように様々なテーマがあると思いますが、なぜ未来をテーマにしたイベントを開こうと思ったのでしょうか。

松井氏:働き方にしろ物事の考え方にしろ、それらはこれからの時代、大きく変化することが予想されるからです。
先ほどと同様に働き方に関して言えば、例えば業務にAIが入ってきたり、ベーシックインカム(最低所得保障)の考え方が入ってくることで、世の中は変わっていく。そうなった時、働くとはどういうことなのか、人間らしく働くのはどういうことなのか、ということを考えなくてはなりません。
そういった話を20分ほどして、その後の40分でディスカッションをして、1時間ぐらいで食事をする。今お話ししたのは働き方に関してですが、他にも農業や宇宙、教育について考える未来をテーマにしたイベント行いたいですね。
ある程度前提だけ用意をして、データや知識勝負のディベートではなく、わくわくしながらおもしろく未来を考えようという学びの場を作りたいと思っています。

自分で考えて働くことにやりがいを感じる人々


–御社で働かれているスタッフはどういう方が多いのでしょうか。

松井氏:スタッフは約30名で、学生と主婦が同じくらいの割合で働いており、ほぼ全員がアルバイトの女性です。
武蔵野プレイスは、地元で人気施設なので、この施設で働きたい、本が好きという方が多いですね。
ただ、図書館内のカフェなので、ゆったりしていると勘違いをして応募してくださる人もいらっしゃるのですが、時間帯によっては全部で40席ほどあるホールを1人で捌かなければならないので、忙しい職場であるのは間違いありませんね。
ただむしろそういった状況を楽しめるようなスタッフが多いこともカフェ・フェルマータの特徴だと思います。

–働くことにやりがいを感じる方が多いということでしょうか。

松井氏:そうですね、働くことの中でも、自分の判断の基で働くことにやりがいや楽しさを感じる方が多いですし、そういった方が働きやすい環境であると思います。
例えばうちではベジタブルプレートという、決まったレシピがなく、スタッフが冷蔵庫の食材を見て考えながら総菜を3品、4品好きに作ってお出しするメニューがあるんですね。
賞味期限が近い野菜を使って臨機応変に作るため、チェーン店などでは作れないメニューで、その上フードロスの回避にも繋がります。ですので、マニュアルがないと働きにくいタイプではなく、自分で考えて働くことを楽しいと思えるスタッフが多いですね。

–御社の賃金体系や福利厚生について教えてください。

松井氏:賃金に関しては一般的なレベルです。時給制の人もいれば、なかには固定制の人もいまして、労働基準法の範囲の中でスタッフの希望に応じて柔軟に対応しています。
福利厚生としては、制服貸与、従業員割引、食事50%オフ、勤務時は好きなドリンク1杯無料などがあります。ほかにも、まかないは余ったもので作りますので無料でお出ししていますし、希望者にはラテアート講習も行なっています。

–例えばコミット面や能力面などを前向きに考えて、賃金を増やすような対応はできますか。

松井氏:はい、できます。スタッフは30人いますので、一人ずつ評価表などを使ったやり方ではなく、対面でコミュニケーションの中から店長と話し合って決めています。

スタッフのやりたいことを支援する会社


–株式会社レセルカーダが目指す会社とはどのようなものしょうか。

松井氏:そこで働くスタッフがやりたいと思っていることを支援できる会社です。
一般的に、組織は目的に対してトップである社長が指示を出すピラミッド型だと言われていますが、指示がなくても各自が目的に向かって進むことが出来る組織を実現したいと考えています。
その上で、同じ目的に向かうスタッフを会社が支援して、やりたいことをやれる場がこの会社にあると思えるような会社にしていきたいと思います。
例えば毎年行なっている「ルーマニアワインフェア」は、アルバイトスタッフがルーマニアの指揮者の元でバイオリンを弾いており、そのつながりでイベントがしたいと申し込んできた案件だったんですね。
その彼女を中心に毎年このイベントを開催しているのですが、私としてはそういったイベントを含めたスタッフから始まる「何か」を今後はより増やしていきたいと考えています。

–そのために、どのような人材を求めていますか。

松井氏:やはり、やりたいことを持っている人を求めたいですね。当然会社ですから、ここで働いてくださった時間は労働基準法に基づいてきちんと給与をお支払いしますし、もし超過労働があった場合もその分の賃金をお支払いします。
しかし少し強い表現になりますが、自分の時間を切り売りするというスタンスで来られる方よりも、ワークライフブレンド、ライフイズワークのスタンス、つまり人生を仕事として捉える考えに共感して来てくださる方の方がより楽しく働けると思います。

–労基法を完全に守った上で、精神的な部分で人生を仕事として捉えるということですね。

松井氏:そうですね。また、自立的な自分の世界を持っているけれど、自分とは異なる世界に共感しながら結びついていく過程を楽しいと思える方は、とても働きやすい環境だと思います。

–ありがとうございます。では最後に、読者の方にメッセージをお願いいたします。

松井氏:カフェ・フェルマータに訪れてくれた人とわくわくしながら未来を考えていきたいと思っています。一緒に楽しみながら未来を語り作りましょう!

執筆=山田
校正=笠原

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