株式会社ABI
御守 由人
POSTED | 2015.07.22 Wed |
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TAGS | 従業員数:101〜300人 業種:IT・情報通信業 創立:15年以上 決裁者の年齢:50代 商材:BtoB |
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システム開発品質の向上にプロジェクト管理の重要性を強調
IT企業でも文系スタッフが活躍Topics
株式会社ABI 社長 御守 由人氏のONLY STORY
IT業界の品質向上に寄与する会社
IT業界はその仕事の成果が目に見えにくいだけにわかりにくい。
アドバンスト・ビジネス・インターナショナル株式会社は、
IT業界でシステム開発のマネジメント(管理・監督)を
得意とする企業だ。
さっそく御守由人社長に話を伺った。
「IT業界と一言で言ってもその業態は様々です。
システムやゲームをユーザが使う事で課金したり、
検索サービスで広告料収入を得て本業としている会社もあります。
その中で我々は主にシステム開発を提供しており
製造業や建設業に近いと思います。
たとえば、お客様の依頼でスマホアプリやパソコンやゲームの
ソフトウェアを作ったり、電子マネーの仕組みを作ったり
することもあります。
Google、Yahoo!などの検索エンジンのシステム(仕組み)を
作るのもそうですね。
システムを作ると言っても、それぞれ役割分担があります。
我々の仕事は建築に例えやすいのですが、
まず設計士がデザインから図面を作製し、
それに基づいて現場監督が指揮しながら、
大工や左官、内装業、電気技師などたくさんの人が
かかわっていきますよね。
当社の仕事は建築でいうところの現場監督にあたり、
この仕事を担当する者を業界ではプロジェクトマネジャーと呼びます。」
優れたプロジェクトマネジャー集団を作る
IT企業は若手が中心と思いきや、
立ち上げ当初は40代の社員が多くいたという。
「創業した2006年はITバブル全盛期で就職は売り手市場。
創業間もない当社には採用予算も少なく、
仕事はあったが採用は厳しかったですね。
なけなしの予算では必然的にハローワーク等の
行政機関への求人となり、
その結果若手よりもミドル層(40代)以上の方の応募、
採用が中心となりました。
経験豊富な彼らのスキルに着目した結果
「プロジェクトマネジャー集団」という今まで業界に
あまり無かったビジネスモデルを構築できたと考えています。
ITは新興産業で、まだ成熟していないうえ、
技術の進歩がめざましい業界です。
その事も起因してシステム開発の品質を維持する事が難しく、
優れたプロジェクトマネジャー集団を作れば、
IT業界の品質向上に貢献できると考えたのです。
主な業務はお客様の要望に合わせたシステム開発。
企業からの要望を聞いてオーダーメイドでシステムを作ります。
また、現場監督にあたるプロジェクトマネジャーが多く活躍し、
クライアント企業に6~7割の社員が
お客様のプロジェクト現場に常駐して対応しています。
お客様、開発パートナーも同業他社が中心、
競合では無く協力しあってプロジェクトチームを作り
一つのシステムを作り上げていきます。
今後は自社製品の開発販売も考えています。」
逃げた瞬間に成長が止まってしまう
収益の見込みがあったから起業した。
「企業や組織に属すれば、安定的な生活が担保できると
思いがちですが、名だたる大手企業がリストラをしたり
事業縮小する事が珍しくない現在の状況を見れば、
確かなものなんてありません。
だったら、自分のやりたいことを実現するためにも
社長になるしかないと思いました。
収益をあげられるビジネスで、なおかつお客様がいれば
大丈夫だろうと、スムーズに立ち上がる事に確信を持っていたので
起業しました。
起業で学んだことは、問題から逃げるのは絶対にダメだということ。
逃げた瞬間に成長が止まってしまう。
お客様との間にトラブルが起きたとしても、
真摯に向き合って改善する努力を最大限してきました。」
サラリーマン時代はエンジニアで、
あらゆるプロジェクトをコンプリートしてきたからこそ、
逃げない習慣が身についたという。
ITはコミュニケーションが大事だから文系も多い
理系のイメージが強いIT企業でも、文系社員が多く活躍している。
「理系の場合は、すでにプログラミングを習得していて、
IT業界にスムーズに入れる素養があります。
でもIT業界は意外とアナログでお客様との人間関係も大事。
特にコミュニケーション能力に関しては、
文系出身の方が有利な方がいらっしゃいます。
一昨年から新卒採用していますが、文理問わずで採用しています。
社員数はここ3年ほどで50人しかいなかったのが、
今では100人まで増えました。
会社の規模が大きくなったことで、リスクも必然的に増えます。当然不安に駆られる時もありますが、その場合は、
常に本質に立ち返り、自分のやるべきことをやっていく。
必要なことをやっていけば良い結果が出ると信じていますし、
考えていても何も進みません。」
編集後記
御守社長は、最後に「新卒で入りプログラマーから
システムエンジニアになり、プロジェクトマネージャー、
管理職になって引退するまでのキャリアパスを
当社の中で組み立てたい」と、人材の育成にも積極的に取りかかる姿勢を
語っていただきました。