株式会社タイズリレーション
安成 真美
POSTED | 2017.06.28 Wed |
---|
TAGS | 従業員数:51〜100人 業種:飲食・サービス 創立:11〜14年 決裁者の年齢:40代 商材:BtoC |
---|
ママもお客様も笑顔になれる働き方を提供!
お宅を訪問し笑顔を生み出す「ふれあいサービス」Topics
株式会社タイズリレーション 社長 安成 真美氏のONLY STORY
【経歴】
山口県出身。もともと起業することを志し、飲食店やアパレルショップなどの経営を経て、2011年の東日本大震災を機に現在の事業を立ち上げようと上京。ほぼゼロからスタートし、現在の「子連れ訪問ふれあいサービス」(https://ties-relation.com/)を核とした事業を展開する株式会社タイズリレーションを創業。お年寄りの孤独死問題、そして働きたいママたちの待機児童問題などを解決し社会を良くしていきたいという想いで活動している。
フリーター時代に直面した社会問題
もともと「起業したいな」という思いはあったので、ずっとフリーターをしていました。
今の事業にはあまり関係はないのですが、当時は主に飲食店で働いていました。ラーメン屋さんとか、お寿司屋さんとか。
ある時、知り合いの方から飲食店を譲り受けたのがきっかけで、経営を実践で学びました。
その後は地元山口県で、ゴスロリ風な服やアクセサリーを販売するアパレルショップを立ち上げて運営していました。
10年以上前の話になりますが、当時、父方の祖母は私が住んでいた家から2時間ほど離れた集合住宅に住んでいました。ある日、母から仕事中に連絡があり「おばあちゃんと連絡取れないみたいで様子を見に行くからついてきて」と言われたので一緒に様子を見に行くと、鍵は閉まっているものの中から応答はなく、扉に付いていた新聞受けを開けたら異臭がして…もしやと思って急いで裏から回って入ったら、やはり亡くなっていました。
いわゆる『孤独死』ですよね。ショックだったと同時に、衝撃を受けたのを強く覚えています。
都会で起こるような問題だと思っていたのに、こんな地方で、そしてこんな身近で起こり得るのだと。
祖母の死を伝えられた時の父の表情が今でも忘れられません。
その時、「亡くなった方ももちろんだけれど、残された方もとても辛いんだな。」と感じて、「孤独死をなくしていきたい!」と強く思いました。
同じ頃、妹が10代の若さで出産し、保育園に預けながら育児と仕事を両立していたのですが、緊急で呼び出されて働く時間が少なくなって辞めざるを得ないこともあって。
そんな現状に疑問を感じていました。子どもがいる状態で働ける場というのはとても少ないんだなと気づき「子ども連れで働ける環境も提供していきたい!」とも考えていました。
それを行動に移すきっかけとなったのが、2011年の東日本大震災でした。
本当に直感的になのですが、「今、行くタイミングだな」と漠然と思いました。
「とりあえず東京行こう。」と感じて、ニュースを見てから上京するまでは割とすぐに行動に移せたと思います。
ただ、経営者の知り合いが東京にいるわけでもないので、人脈を築くことからスタートして、最初は有償ボランティアという形で、お年寄りのお宅訪問をしてちょっとしたお手伝いなどをしました。
その中で、お年寄りの皆さんが人と話す機会がなくて寂しい思いをしているのだと実感しました。
そこからブログみたいなもので子ども連れのママさんに対して求人を出したら何人か来てくれて、はじめは3人から団地などで営業をするところからスタートしました。
人と人をつなぎ、働くママにもお客様にも笑顔になれる環境を
現在は、「子ども連れのふれあいサービス」といって、ママたちが子どもを連れて、主にお年寄りの方々のお宅に訪問してサービスを行うという事業を展開しています。
はじめは、お掃除や家事などの代行が主かなと考えていたのですが、実際には病院の付き添いなどが多いようです。
介護保険には細かい規定があるようで、そこでカバーできないところにもサポートのニーズがあるのだと感じています。
ただただ話を聞く相手になったり、公園に遊びに行ったり、お買い物にも付き添ったりもします。
また、ご主人の転勤で上京されたママさんから「家にこもりきりでママ友もいないので、公園デビューに付き添ってほしい」というご要望があったりもします。
お客様お一人お一人、ご要望は多種多様ですが、過去の2つの経験があったからこそ生まれたサービスだと思っています。
お年寄りには、子ども連れで行くことで喜んで頂けるのと、働く側にとっても子ども連れで仕事ができるという点が他社とは違う強みになっています。
今後は子ども連れで働ける環境を全国に広めていきたいと思っています。
この事業を全国に広げて、社会を良くしていきたい
短期的な目標としては、この事業モデルをどんどん広げていくことです。
現在、加盟店というスタイルで、私たちのノウハウを提供して加盟してくださった方自身のお名前でビジネスができるよう、開業支援事業を始めているところです。
既に2名の方が加盟してくださっているので、私たちの理念に賛同してくれる人と、このサービスを広げていけたらいいなと思います。
そして、このサービスが全国各地に広がっていったらいいなと考えています。
理想としては、10キロ以内に1店舗はあるような、そんな身近なサービスにしたいですね。
高齢化が進んでお年寄りの方々もたくさん増えてくるので、そういった方々がすぐに行けるようにしたいです。
同時に、協賛企業を増やしたいと考えています。
将来的には協賛企業のサポートで、お客様が無料でこのサービスを使えるようにしていきたいです。
このサービスが全国に広がっていけば、子どもを連れて働ける環境が広がっていきます。
そうすれば、待機児童の問題も、お年寄りの孤独死や自殺の問題も、解決できると強く考えています。
会社の名前にもあるように、タイズ(絆)をリレーション(繋げる)ことで、社会が良くなっていったらいいなと思います。
☆取材・記事作成・構成=小山、進藤、佐久間