アース和ーズ株式会社
木村 雅俊
POSTED | 2019.05.28 Tue |
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TAGS | 従業員数:5人以下 業種:製造業 創立:9〜10年 決裁者の年齢:60代 商材:その他 |
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「和」の心をもった商品を創造する
笑顔を広げられるアイデアをTopics
今回のインタビューは、「和」の心を持った製品を企画・開発・プロデュースするア-ス和-ズ株式会社の木村氏にお話を伺いました。「和」という言葉に込められた想いや、ゼロから作り出す製品のコンセプトについて語っていただきます。
アース和ーズ株式会社 社長 木村 雅俊氏のONLY STORY
「和」の心を持つ製品の企画
–アース和ーズ株式会社の事業内容をお聞かせください。
木村氏: 始めにア-ス和-ズの「和」の考え方をお伝えさせてください。日本、日本の心、文化、哲学、歴史、美意識等としての「和」が一番根底にあります。その上で、懐古や古風、伝統、トラディショナルというとらえ方も一つですが、「和」には、積算していく足し算の意味もあります。さらに、やわらぐ、にこやか、協力し合うという意味もあります。
それらの考え方を軸にしています。
その上で、ア-ス和-ズは、3つの柱を軸に事業を考えています。
① 日本、日本の心、文化、哲学、歴史、美意識等を意識した生活におけるモノ作りを目指し、「和家電プロジェクト」を始動しています。
② 調和・ハーモニーの「和」として、他企業さまの特許や商品を活かし、さらに、他企業さまとのコラボレーションを、ア-ス和-ズが立案・企画・プロデュース・営業・販売する事業。
③ア-ス和-ズのオリジナル・アイデアを活かし、ゼロからの新しい製品の企画・立案・商品づくりを、他企業の方々と共に「和」になって市場に出す事業。
この大きく3つの事業を展開しています。
–具体的にどういったものがあるのでしょうか。
木村氏:①では「和家電プロジェクト」としてオリジナル家電のオールシーズン扇風機「和風機」を企画設計し、市販製造の手前まで来ました。
オリジナルアイデアから始まり「和風機」で目指したのは、風を感じない風です。高原や草原の自然の風はどこから来て、いつ感じるかわからないものです。
室内でも風を時折、フッと感じつつも、風を意識しないための特許コンセプトと外側の意匠が着せ替えできるというものです。オリジナルアイデアから始まり、意匠権を取得し、特許も審査申請中です。
–調和・ハーモニーの②はどういったものでしょうか。
木村氏:②は、他企業さまがお持ちの技術・製品・権利をさらに有効に使うため、ア-ス和-ズがさらに他社さまとのコラボできる技術・製品・権利を探し、オリジナルアイデア企画を提案しプロデュースします。
現在、国内唯一の室内不燃材を持つ企業さまと、さらに他企業さまとコラボレーションを行い、室内不燃材を使ったこれまでにない装飾・照明といった「エクスビュー&テクスチャー」をプロデュースし、営業を行っています。
–③はオリジナルアイデアへのこだわりですね。
木村氏:そうですね。ア-ス和-ズのオリジナル・アイデアから始まるゼロからの新しい製品の企画・立案・商品づくりを行い、他企業の方々と共に、市場にこれまでなかった製品を生み出します。
②と③の違いは、
②はある部材を、アイデアでどうやって魅力的な製品にするか。
③はアイデアをどうやって部材を集めて新たな製品にするか、という絞り出し方の違いです。これらは家電という枠ではなく、さまざまなジャンルに挑戦していきます。
–事業を進めるにあたって大切にしていることを教えてください。
木村氏:私は映画・映像の世界に居て脚本の仕事をしてきました。とにかく観客にどう楽しんでもらうか、というを気持ちが常にあります。ア-ス和-ズの事業もゼロから作り上げるエンターテインメントととらえ、お客様の心を揺り動かせるような事業にしていきたいですね。
「和」は、足し算の和でもある。
–事業を人を喜ばせるエンターテインメントとして、とらえていらっしゃるのですね。
しかし、そもそもどうしてこの事業を始めようと思いつかれたのですか。
木村氏:以前、都内の大手家電量販店でデザイン家電の売り場を見たときに、イタリア製や北欧製の家電からはコンセプト、テーマ、哲学が感じられ、どの国のものかと想像ができたのですが、日本の家電は他国の国と同じで、どの国の製品か区別がつきませんでした。
その時に、靴を脱いであがる家。そこに伝統、文化、匂い、美意識があるはずなのに、日本の家電には「和」の心がない、ここにも和が必要だと思い、「和家電」という言葉を思いつきました。
–そこからすぐに起業をされていったわけですね。
木村氏:いいえ、「和家電」の商標をとり、ビジネスコンテストに応募し、嬉しいことに賞をいただきました。
商標を取るときに、どこかの会社に売れれば売る、売れなければ自分でやろうと決めていました。そして、自分でやっていこうと決断したのですが、私自身は映画・映像の世界にいたものですから、ビジネスを最初から学ばなければなりませんでした。ゼロの始まりでしたが、そのおかげでたくさんの素晴らしい方々にも出会うことができました。
–ゼロからの始まりだったわけですね。
木村氏:そうですね。その上でこれまで違う分野で生きてきましたが、理念として「人を愉しませ、笑顔にする」を揺るがさずに、また家電という枠だけではなく、広く活躍できるように「ア-ス和-ズ株式会社」と命名し、起業しました。
「これまでにないものを作り出せる会社」を目指して
–現在、目指している短期的な目標はどのようなものでしょうか。
木村氏:現在、事業②として、不燃材料を持つ企業さまとそれに付加価値をつけてくださる企業さまに、オリジナル企画提案を行いコラボして、「エクスビュー&テクスチャー」として営業をしています。今までなかった「光る壁・天井」で、足し算の「和」として建築・内装に、安全で新しいアイデアを加えたエンドユーザ―が、楽しめる製品・部材として、売り上げを伸ばしていくことが、短期的な目標になります。
–長期的な展望として何を見据えていらっしゃいますか。
木村氏:最終的には、アイデアをビジネスにする会社が目標です。ア-ス和-ズにくれば、これまでにない新しいアイデアで、グローバルにさまざまな企業さまと共に技術や商品、特許や企画を組み合わせ、コラボして、お客様を笑顔にできる!と言われるような会社にしようと動いています。
–ありがとうございます。では最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。
木村氏:アイデアは降って湧いてくるのか?尽きないのか?と訊かれることがありますが、今はアイデアは地中や岩の中にあるものだと思っています。大地に埋もれているダイヤモンドや金、石油は地中にあって、深く掘らなければ出てこない、または、ただの大理石の塊をコツコツと彫り進めると美しいビーナスが存在していた、というのがアイデアであると思うのです。
まだ見ぬ、その存在をともに見つけ出しましょう。
執筆=増田
校正=米山