株式会社ダトラ
草深 悠介
POSTED | 2019.03.04 Mon |
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TAGS | 従業員数:11〜30人 業種:広告・マーケティング・制作 創立:9〜10年 決裁者の年齢:40代 商材:BtoB |
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採用サイト制作で終わらず、集客までをワンストップ
広告投資額を上回る最高の価値提供をTopics
採用サイトを作るだけでなく、集客までをワンストップで行い、常に顧客企業へより高い価値提供を続ける株式会社ダトラ。今回は、代表取締役社長の草深氏にインタビューし、価値提供とはどうあるべきなのかをお聞きしました。
株式会社ダトラ 代表取締役社長 草深 悠介氏のONLY STORY
常時ブラッシュアップを続ける採用サイト制作
–株式会社ダトラの事業内容からお尋ねします。
草深氏:事業は販促系の広告代理店業と、採用系のウェブマーケティングになります。採用系では「トルー」という採用サイトを構築し、Indeedとセット販売する形で、ワンストップの提供をBtoBで展開しています。
また他にも40、50代の求人サービス「FROM40」などのサービスを運営していますが、特にトルーには一層注力したいと考えています。トルーのサービスは月1.65万円から提供しています。
–どういうところが御社の強みでしょうか。
草深氏:採用サイトは作って終わりでは意味がないため、トルーは集客までをワンストップとしており、継続的な集客というところが価値提供になっています。サイトは内製のCMSで提供し、常にブラッシュアップしています。この点が当社の強みだと思います。
例えば、2019年1月23日にGoogle for Jobsがリリースされましたが、リリースの前からサイトがGoogleに載る仕様になっています。そういった各社ごとでの対応が難しいものを私たちが対応することで採用の負担を減らすお手伝いをしています。
–ワンストップという点について、お客さまの反応はどうでしょうか。
草深氏:私たちは、担当者を置いて、継続的に人数や予算といった採用計画を聞き、プランニングをして、お客さまが答えに到達するまで伴走し続けます。また、当社の蓄積したノウハウを活用することで、お客さまも答えを早く引き出せていると感じています。
やはり全部が一括でできる点はお客さまに良い評価をいただいています。また、成果が出るまで一緒にやり続けるうえ、スピード感があるのも評判です。基本的には電話、テレビ電話を使用しているので、サービスを受けるうえで物理的な距離は支障になりません。
–事業をしていく上で一番大切にしていることは何ですか。
草深氏:当社はお客さまありきを前提としているので、お客さまの会社のKPIの結果値や、CPAを安くできたかなどが当社内の優先的な目標になっています。もちろん、当社にも売上目標はありますが、それよりもお客さまへの価値提供をどう高めていくのか、それを常に考えています。
例えば、採用の応募コストですが、全体平均値をどこまで下げていけるのか、目標も含めて全ては数字で表されるので、そのために日々、開発や運用の調節を続けています。
お客さまの投資に見合う価値提供を見直す
–この事業を始めたきっかけは何でしょう。
草深氏:私はインターネットを使った販売促進の仕事をやってきたので、今の事業もその延長です。この販促の経験から、お客さまの事業の中で非常に重要な役割を果たしている広告に対し、もっと高い価値提供ができるはずだと考えました。
また例えで言うと、リスティング広告で100万円を使用する話があったとして、ただ単にその分の広告出稿をするのではなく、まず100万円を使って、どの商品をどうしたいのかを考えるのが先だと思うんです。
そこで100万円では足りないことがわかるかもしれないし、逆に100万円も要らないという話になるかもしれません。それに必ずしもリスティング広告が最適な方法とは限りません。
私はその100万円に対して、最大の価値提供をしたいと思っています。しかし、もし当社が100万円に見合うような価値提供ができないとわかれば、お客さまにとって無駄な費用になってしまうので、その話はお断りします。
当社にとっては売り上げを逃すことにもなりますが、継続できる案件でなければ、最初の立ち上げに必要な設計、登録などの労力と引き合いません。
–断ることもあるんですね。
草深氏:言われたことをそのままやるのではなく、案件をぎりぎりのところまで詰め切ってから、やるやらないを決定していますが、そんなことをしているところはありませんね。
なので、広告の媒体に投資額が見合っているか、数値をはじき出したところから話を始めて、事業計画の詳細も聞きます。特に新規で始めるところは、計画に無理があることも多くアドバイスが欠かせません。
–起業してから一番つらかったことは何でしょう。
草深氏:覚悟はしていたつもりですが、立ち上がりは仕事がなくて大変でした。組織を作ることの大変さも実感しましたね。
事業を伸ばそうと思えば、人を採用する必要があります。しかし、小さなベンチャーに入ろうという人も多くはいませんし、やっと確保できた人材を育てても定着しません。小さな所帯なので、ひとり抜けるのは相当なダメージになります。そういったことを経験しました。
–では、うれしかったことをお聞かせください。
草深氏:自分が中心となって、従業員の人たちとチームで意見を出し合い、ひとつのサービスを作り上げるプロセスは楽しく、そこに喜びを感じています。そうした志を同じくする人、さらに高い視点で働きたい人を歓迎したいと思っています。
新たなサービスを事業者の価値に変える翻訳者
–今後の長期的な展望を伺います。
草深氏:私たちは翻訳者だと思っています。新しいウェブマーケティングやサービスが登場したとき、それと無縁な事業者に対して、このサービスがどのような価値を生み出す可能性があるのかということを分かりやすい言葉に変えて説明をするんです。
このように、分かりやすくターゲットに届けるための「翻訳」をすることで、サービスを提供している企業に対しても価値を提供するのが私たちの役割だと思います。
個人はもちろん、今は企業も情報発信ができる時代になっていて、中小企業でもプラットフォームやポータルサイトを介さずに、サービスの提供や採用ができるため、各社ごとのマーケティングのノウハウの蓄積が重要になっています。
それに伴い、各社ごとに戦略を立てて、インターネットやITを駆使して、集客、採用をしていかなくてはならないと思います。こうした流れは10年、20年は変わらないはずなので、今後も中小企業をエンパワーメントしていきたいと考えています。
–短期の目標は何でしょうか。
草深氏:採用関連のサービス利用社数を2、3年で1000社くらいに伸ばしたいと思っています。そのくらいあれば経営も落ち着きますし、なにより分母が大きくなれば、より正確なデータ分析ができて、価値提供も高まります。まさに分析と数字の時代ですね。
–最後に、新しい社員になるかもしれない読者へ、何かひと言お願いします。
草深氏:お客さんに貢献するという視点を常に持っていてほしいと思います。お客さんの夢や目標、大事なお金を預かって、広告の運用、サービス構築などを代行するわけなので、手を抜かないのはもちろんのこと、目的を見失わず、意識を高く持ってほしいですね。
執筆=増田
校正=勝野