株式会社たき工房
宮本力
POSTED | 2016.10.06 Thu |
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TAGS | 従業員数:101〜300人 業種:研修・コンサル 創立:15年以上 決裁者の年齢:その他 商材:BtoB |
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自社プロジェクトによる、社内変革のススメ
若き社長がプロデュース!50年続く広告会社が描く未来Topics
株式会社たき工房 社長 宮本力氏のONLY STORY
広告業界に衝撃が走った、50周年時の事業承継
創業56年を迎える弊社はおかげさまで、広告業界では「たき工房」と言えば知らない人がいないほどの会社となりました。
この業界は歴史が深く、周りを見ても経営者の年齢層は60代であることが多いです。
にも関わらず、ちょうど創業50周年のタイミングで当時36歳の私が新しい社長として就任したことは、社内ではもちろん、業界的にも異例の出来事でした。
初めは私自身も驚きましたが、思い返すと予兆はありました。
私は元々営業をしていましたが、経営やマネジメントの仕事に興味を持つようになり、退職を考えた時があったのです。
そのことを会社に相談した際に、「では、やってみなさい」と言われ、いきなり30名の組織をマネージャーとして受け持つことになりました。
そのチャレンジが大成功した実績を皮切りに、会社の方針や課題について意見を求められるようになっていきました。
やる気がある人にはチャンスが与えられる。志と、実績がある人を後押しするカルチャーは、その時から既に根付いていましたね。
プロデューサー発想でつくる、自社のブランディング
たき工房では、元々広告グラフィック業、いわゆる新聞・雑誌といったマス媒体の広告制作を多く取り扱っていましたが、時代の流れでその形が崩されてきたという業界の現状があります。
そんな私たちの強みは、「デザインに強い」こと。
従来のグラフィックデザインで培った技術・ノウハウを活かし、デザインというコアコンピタンスは崩さず、時代に合わせて領域を広げてきました。今では、ブランディングはもちろん、デジタルコンテンツやプロダクトデザインまで幅広く手掛けています。
その中で、私が社長になってから始めたプロジェクトの一つに「TAKI PRODUCTS」という自社オリジナルのプロダクト開発があります。
従来は「広告代理店をバックアップする制作会社」という立ち位置で、自社の発信ができていない状態でしたが、デザイン力という強みを生かし、メイド・イン・たき工房を生み出すことで、自社のブランド力を世の中に拡げていくことにしたのです。
たき工房には優秀なクリエイターが揃っていると分かっていたので、私はただそのポテンシャルを引き出すだけでした。
こう話すと、「宮本さんはアイデアマンだよね」とよく言われます。
しかし、実はそうではないんです。私はプロデューサーです。
相手の資質を見て、その中にある可能性を引き出すだけなのです。もっていないものから何かを生み出すことはできません。
たき工房という会社を見つめ、眠っている価値を掘り起こし、その才能をどう伸ばせばいいかを常に常に考えているだけなのです。
自社プロジェクトの開発にここまで力を入れている制作会社は、他にあまりありません。
なぜ、ここまで力を入れるかというと、自社のブランディングはもちろんですが、それ以上に大きな意味があると考えているからです。
デザインが好きで入社した人は、ただお金をもらうためだけに仕事をしているわけではありません。何か別の「思い」があったはずです。
でも、気が付くとビジネスのためだけの仕事になってしまっていることもあります。
その状況を防ぐため、「なぜ彼らがこの仕事を選んだのか?」という本質的な部分に立ち戻り、クリエイターが本来やりたいことを叶えられる土台を私は作っているのです。
それだけではありません。
新しいチャレンジをするには新しい技術が必要になります。
その過程で個人は新しい能力を習得し、同時に会社としても新しい領域を拡げていくことになります。
さらに、商品を販売するという経験も上乗せされると、ただ作るだけでなく売る側の立場もわかる「メーカーとしての広告会社」になっていくのです。
このように、自社内でプロジェクトを推進することは様々な理由で躊躇する会社も多いと思いますが、
こう考えると私はむしろ積極的に行うべきだと思っています。
日本で一番必要とされるデザイン会社になる
TAKI PRODUCTSを進めることは自社のブランディングと同時に、社員や会社の成長も実現します。
その先に何があるのか。私たちの最終的なビジョンは、「ソリューションデザインカンパニー」になることです。
繰り返しになりますが、私たちの強みはデザイン力とその実績です。
世の中に情報があふれ、今まで築いてきた価値が同質化してきている中で、どうやったら他と違う本質的な価値を伝えられるか。
それは、デザインの力で実現できると考えています。
私たちが持っているデザインの力で、お客様の成果に結び付けること。
業種業態、国や地域に捉われず、お客様に協力し続ける姿勢を崩さないことを大切にしています。
それが、半世紀以上会社が続いてきた理由かもしれません。
そして、ビジョンである「日本で一番必要とされるデザイン会社」を目指します。
近い将来、クリエイターたちが夢を持てる職場環境を実現させ、デザインやものづくりを志す人にとっての目標・筋道になっていきたいです。