株式会社フツパー

大西 洋

人の目に代わって工場の検品・検査をエッジAIが支援

AIの開発から運用までを低コストで一気通貫フォロー
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今回のインタビューは、工場での検品・検査を自動化し、中小の製造業の悩みを解決する株式会社フツパーの大西氏にお話を伺います。同社が提供するサービス「Phoenix Vision」と「Phoenix Insight」の特徴と、今後の展望について語っていただきました。

株式会社フツパー 社長 大西 洋氏のONLY STORY

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AIが人手不足に悩む中小製造業の救世主に


–株式会社フツパーの事業内容からお伺いします。

大西氏:弊社は、工場での検品・検査を自動化する「画像認識のエッジAI」をサービス展開しています。

自動運転にも使われている技術を応用したエッジ処理型のAIを、手のひらサイズの汎用デバイスに搭載した形でサービス提供しており、処理速度が速く、インターネットに接続する必要がないことがメリットです。しかも、安価ながら精度が高く、迅速に提供することができます。

お客様の多くは食品や部品の製造業です。大手であれば大規模な設備投資ができますが、中小企業へのアンケートでは「10万円以上のランニングコストはムリ」との回答がほとんどであり、95%以上の製造業は人手不足にも悩んでいます。

弊社のサービスはその救世主となるべく開発されました。

–御社が提供するAIにはどのような機能があるのでしょうか。

大西氏:弊社のサービスは「Phoenix Vision」と「Phoenix Insight」の2種類です。

まず「Phoenix Vision」は、お客様独自のAIモデルを搭載したデバイスを、カメラとUSBにつないで現場に設置するだけで使用できるサービスです。これが「人の目」を代行し、製品の異常や個数の間違いを検知すればブザーやアラートでお知らせします。

そして「Phoenix Insight」は、デバイスをインターネットに接続することで、異常を検知した際にスマホやPCへ通知するサービスです。データ学習機能も付いているため、集めにくいNGデータを蓄積し、AIの精度向上に役立てていきます。

この2つのサービスにより、人手が不足しているライン作業の要員数を最低限に抑えることができます。

–御社の強みを教えてください。

大西氏:技術面で言えば、AIモデルの圧縮・軽量化により、高価なサーバーに頼らずに汎用品のデバイスでAIを動かすことができることですね。

また、弊社はAIモデルの作成とデバイスの提供をセットにしているので、お客様側でシステムやハードを別途用意する手間と費用が省けます。

それに加え、弊社は製造業に関する知見やデータを豊富に持っているため、最適な手法を提案することもできます。たとえばカメラにしても、製品の特徴を正確に捉える性能を持つものや、工場の照明との適合などの条件に見合うものを選ぶことができますね。

製造から運用システムまでを一気通貫かつ低コストで提供する弊社は、製造業における画像認識という狭い領域において大きな優位性を持っていると自負しています。

–料金体系をお聞かせください。

大西氏:一般的にAI開発には数千万、ハードまで含めると億単位の費用が発生します。

しかし弊社の場合は開発費を月額制としており、「Phoenix Vision」の初年度費用は月30万円、2年目以降は月5万円の価格設定をしています。また、「Phoenix Insight」は基本料金が月5万円で、デバイスが増えるに従って料金も追加される形です。VisionとInsightを両方ご契約頂ける場合はセット割で月のランニングコストは8万円弱になります。
さらに契約期間の縛りや初期費用も一切無いため、最小限のリスクとコストでプロジェクトを開始することができます。

これは相場より一桁少ない費用であり、赤字覚悟で年間縛りの契約はしていないため、途中で止めることも可能になっています。

こうして安価な設定ができるのは、そもそものプロダクト設計がシンプルかつコンパクトなため、過剰スペックにならない分全体のコストが抑えられています。加えて基本的にオープンソースのライブラリを使うことで研究開発費を抑え、ハードに関しても自社開発せずに、世に出ている最新の製品を使っていることが挙げられます。また、弊社は少人数かつ短期間で開発を行うため、この人件費の差は大きいですね。

きっかけは、趣味で触っていた超小型PC「ラズベリーパイ」


–今のサービスで起業しようと思ったきっかけは何でしたか。

大西氏:工学部出身の私は、新卒で製造業に就職し、その後工場向けのIoTサービスを展開するベンチャーに移りました。この両社での経験で気付いたことは、検品作業には多くの人手が必要なことや、AI構築費及び初期投資の設備工事費が膨大なこと、AIをクラウドで工場とつなぐと通信エラーが起きた際には全工程が止まるリスクがあることでした。

また、必要最低限の基幹部品を手のひらサイズの回路基板に載せた超小型PC「ラズベリーパイ」にAIを入れて何かできないものかと、半ば趣味で取り組んでいた経験も、このサービスでの起業に至るきっかけでしたね。

あとは、当時IBMで働いていたCOOの黒瀬とよく連絡を取っていて、地方へのAI導入について、サポートできる会社がなく既存のサービスだとコストも合わないという共通の課題を感じていました。
そこで、手の平サイズの汎用デバイスにAIを入れ込むことで、これらの課題を解決できるプロダクトを世に出せないか、当時大学院生だったCTOの弓場も巻き込んで、本格的にサービス開発を進めていきました。

–導入したお客様の声はどうでしょうか。

大西氏:弊社の創業は2020年4月でまだ日も浅く、導入効果の検証はし切れていませんが、導入スピードと性能、価格が評価されているようで、全体として非常に満足してもらえていると思っています。

立地条件が悪く人手が集まらない工場や、高齢化した作業員のノウハウ引き継ぎなど、お客様の課題は目白押しです。弊社のサービスをもっと良いものにして、そんな課題を解決して行きたいですね。

次なる開発は異常除去ロボット


–今後の展望をお聞かせください。

大西氏:ソフトをどんなに駆使してもやはり限界はあるため、「異常除去機能も欲しい」という要望も多いのですが、従来のロボット導入では数千万もの費用が発生してしまいます。

今後は、どうにかして安い月額費用でロボットを導入し、製品異常の検知と除去を合わせたサービスにしていきたいですね。

–事業拡大については、どうお考えでしょう。

大西氏:AIのスタートアップはやはり東京中心なので、東京方面の現場に行くことを考えると関西拠点の弊社は不利ですが、関西のお客様にはきめ細かくフォローできるのが利点でもあります。

そのため今後の展開としては、サービスの質を上げることはもちろん、関西を中心に西日本全域をカバーし、AI導入のシェアを広げたいと考えています。

–最後に、読者へのメッセージをお願いします。

大西氏:価格を理由にAI導入を断念した企業様、スモールスタートでのAI導入を検討している企業様は、ぜひフツパーへお問い合わせください。必要最小限でシンプル、コンパクトな提案をさせていただきます。

また、「フツパー」とはヘブライ語で大胆さ、厚かましさ、しつこさを意味する言葉(英語ではhutzpah)で、弊社にはそんなガッツあふれるメンバーが各地から集まっています。弊社の事業に興味を持たれた学生さんたちの声掛けを待っています。

執筆=増田
校正=米山

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