木村直人

話は大学時代に遡りますが、4年生の時、留学することが決まっていたのにも関わらず、諸事情により、突然行けなくなってしまったんです。

そこから急遽、就職活動をしなければいけなくなり、時期も時期だったので多くの会社の選考が終了していたのですが、なんとか大手保険会社に就職することが出来ました。しかし、周りに「こういう人になりたい」と思える人がおらず、性に合わなくて僅か1年で辞めてしまったんです。

その後、転職先として選んだ会社は当時社員10弱の株式会社I&Gパートナーズ（現：株式会社アトラエ）。そこでの経験は本当に面白くて、毎日が楽しかったですね。自分たちが会社を支えているという意識が持てましたし、初めて「仕事しているな」と思えました。

今でも入社初日のことは覚えています。オリエンテーション後にすぐ、「じゃあ頑張って営業してきて、初日でアポイント取れないやつは本当に使えないから」って言われたんですよ。あ、ここはそういう環境なんだって、衝撃的でした。

でも、本当にこの経験を通して成長させて貰ったと思っています。もう朝から晩までやることばかりで、最初は何もうまくいかないながらも、必死に食らいついて仕事をしていました。本来仕事はこういうものなんだ、と実感する日々。とても大変でしたが僕はこっちの環境の方が向いているみたいで（笑）、毎日すごく楽しかったですね。

『Green』の立ち上げに携わった後、次キャリアとして選んだのはエッセンス株式会社への入社で、ここで立ち上げた事業が今の会社の根本となっています。この事業をそのまま事業移管していただき、別会社にしたのが今の「ITプロパートナーズ」です。

何と言っても僕自身、働き方の変化によって自分が変わったと感じていたので、働き方の多様化や、自立のためのサポートをする、という今のサービスの理念が生まれました。

ITプロパートナーズでは4つの事業を展開しているのですが、メインとなる事業のひとつは、起業家やフリーランスの自立支援事業です。優秀なIT人材と、IT人材が不足している成長企業を繋ぐマッチングサービスを展開しています。

クラウドソーシングなどは両者を直接マッチングする形式をとっているのですが、こうするとどうしても雇用主側が権力を持って、雇用される側は給与などの条件部分で弱くなってしまう。

でも、うちの場合は市場を熟知したエージェントが間に入ることによって、その人のスキルに見合った条件にてマッチングをすることができます。

実は同じ事業内容を展開している企業は少ないんですよね。正社員などの転職支援事業はレッドオーシャンですが、起業家やフリーランスの支援事業をやっている企業は何社かしかありません。