全研本社株式会社
林順之亮
POSTED | 2020.12.28 Mon |
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TAGS | 従業員数:501人〜1000人 業種:IT・情報通信業 創立:15年以上 決裁者の年齢:50代 商材:BtoB |
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創業45年・ITと語学をメインに幅広い事業を展開
IT大国・インドの優秀なエンジニア人材を日本企業へTopics
全研本社株式会社 代表取締役社長 林 順之亮氏のONLY STORY
今回のインタビューは、「IT」と「語学」を柱にさまざまな事業を展開している全研本社株式会社の林氏にお話を伺います。主軸となるWEBマーケティング事業をはじめ、成長事業として注力するインド・ベンガルールのエンジニア人材紹介事業、創業時から推進し続ける語学事業まで、詳しく教えていただきました。
世界三大IT都市に数えられるベンガル―ルの上位工科大学と連携
––全研本社株式会社の事業内容を教えてください。
林氏:全研本社では、ITと語学という2つの事業を柱にしながら、人材紹介やAI、海外留学斡旋など、多岐にわたる事業を展開しています。
まずIT事業に関してお話ししますね。当社の売上全体のうち約6割を占めるのが、WEBマーケティング事業です。
こちらの事業では、クライアントの製品やサービスの売上拡大を図るための集客支援ソリューションの提供を行っています。クライアント独自のバリューとユーザーニーズのどちらをも満たす“市場”の選定や競合分析などの戦略立案コンサルティングをはじめ、ターゲットを絞り込んで効果的に訴求するメディアの制作、5,000サイト以上の実績に基づいた的確かつ柔軟な運用まで、“戦略的コンテンツマーケティング”をワンストップで提供しています。
IT事業ではこのWEBマーケティング事業を主軸としながら、時代のニーズに合った関連事業を次々とリリースしている状況です。
––それは例えばどのような関連事業でしょうか?
海外IT人材紹介事業 ( https://zenken-diversity.jp/ )
が挙げられます。当社は、世界三大IT都市のひとつと評されるインド・ベンガルール(旧バンガロール)にある上位ランクの工科系大学など、20以上の大学と連携し、日本企業とインド人エンジニアを繋ぐ人材紹介事業を行っております。
日本企業では初めて大学内にジャパンキャリアセンターを設置し、これまでは出会うことができなかった優秀なITエンジニアと日本企業のマッチングを実現しています。
こちらの事業は当社が今もっとも力を入れている成長事業でもあります。
現在、新型コロナウイルス感染症の世界的流行の影響から、世界中でリモートコミュニケーションが当たり前となりました。それにより当事業で実施してきた「オンライン採用」も、検討・導入企業が例年を超える勢いで増加しています。また同時に、大手企業の採用が縮小傾向にありますので、エンジニア不足にあえぐ中小企業に、今こそ優秀なIT人材を積極的にご紹介していきたいと考えております。
––こちらの海外IT人材紹介事業を始められたそもそものきっかけはなんでしょうか。
林氏:私たち自身がITエンジニアの採用に苦戦したことがきっかけです。
と言うのも、国内の上位大学で学ぶ優秀なIT人材のほとんどは卒業後、大企業へと就職してしまいます。当社を含めた中小企業は採用説明会に参加してもらうことすら難しく、そもそも出会うきっかけがないといった現状です。その上、少子高齢化の影響で今後ますます日本の労働人口が減少していくことを考えると、国内だけに目を向けたエンジニア採用はさらに厳しくなると予測ができました。
当社では10年前からアジアを中心に現地採用やオフショア開発などを進めてきましたが、その中でインドのIT都市・ベンガル―ルの人材レベルが特別高いことがわかりました。スキルの高さはもちろんですが、もともとの頭の良さやハングリー精神があり、誠実な人柄の方が多いのも非常に魅力的でした。
さらに、人口が13億人を超えるインドでは工学系の学生が毎年約150万人も卒業しますが、インド国内の雇用は限られています。せっかく世界トップレベルのIT知識や技術を身につけても、それに見合う給与や職種を得られない。そのため多くの学生が「卒業後はITエンジニアとして海外で活躍したい」という明確な目標を持っており、仕事におけるモチベ―ションの高さが日本の学生のそれとは比べものにならないとも感じています。
––ありがとうございます。続いて、語学事業についても教えていただけますか。
林氏:語学事業は1975年の創業期から推進している事業です。社会人向け英会話事業からスタートし、国内の名だたる大手企業への語学研修をはじめ、英会話スクールや日本語学校の運営、全国の中学・高校の授業としてオンラインレッスンを提供するなど、幅広く展開しております。
また長年にわたる事業展開により、世界中の1,000校近い大学や教育機関とコネクションがあるため、留学先の斡旋も行っています。日本では唯一、カリフォルニア州立大学やニューヨーク州立大学などを含む200以上の大学や語学学校への留学斡旋費用が無料になるサポートも提供しており、非常に喜んでいただいていますね。
全研本社前代表にIT事業への参入を提案し、多様なITビジネスを手掛ける
––林さんが全研本社の代表になられるまでの経緯を教えてください。
林氏:私は20歳のときには起業家になることを心に決めていました。なので新卒入社した営業会社でがむしゃらに働いて資本金を貯め、24歳になったとき、訪問販売スタイルの教育系ビジネスを起業しました。1990年代のことです。
しかし起業したのはいいものの、訪問販売という営業手法の非効率性や、教育業界そのものの市場成長性の低さなど、すぐにこのままでは問題があることに気づきました。時代は家庭にインターネットが少しずつ普及し始めた頃。そこで「教育系のIT事業を始めよう」と新たなビジネスモデルを作り、教育事業を展開していた全研本社の創業者(前代表)のもとへ出資の直談判に行きました。すると意外にもすぐに出資してもらうことができ、インターネットテレビ電話を使ったパソコン教室を始めました。
その事業は2年で1,000教室以上を運営するフランチャイズへと成長しましたが、世の中はまだISDN回線やADSL回線。講座中にインターネット回線がブチブチ切れてしまうんですね。ビジネスの構想に当時の技術が追いつかなくて、やむなくクローズしました。
そこで再び全研本社の前代表に「これからの時代、教育事業より市場の成長性が高いIT事業に乗り出しませんか」と提案に行き、全研本社の中でインターネットマーケティング事業本部を立ち上げさせてもらいました。以後25年間、さまざまなIT事業を展開してきましたね。前述したWEBマーケティング事業や、メディア事業、AI事業などもそのうちのひとつです。
その後、最年少役員を経て、前代表が引退したタイミングでこれまでの実績から代表取締役社長に就任いたしました。
「全研本社」を誰もが知っている会社にしたい
––今後のビジョンを教えてください。
林氏:全研本社を100年、200年と続く会社にしたい。そのために必要なのは、強烈なマンパワーで引っ張る“カリスマ社長”などではなく、全研本社の企業ブランドを正しく世の中に浸透させることだと思っています。
当社はこれまでもこれからも、「そこにない未来を創る」という理念のもと、時代に合った価値あるサービスや製品を創ることで、顧客やユーザー、社員やその家族など、関わる多くの人々の未来を明るくよりよいものにする。そうして愛され、期待され続ける企業を創っていきたいと考えています。
今、領収書の宛名を書いていただく際に毎回「全国の“全”に研究の“研”で、全研です」と漢字の説明をしているのですが、この説明が必要なくなるくらい「全研本社」という企業名が広く世の中に認知されるまで成長させることが、私の目標ですね。
––ありがとうございます。では最後に、メッセージをお願いします。
林氏:志ある経営者さんとぜひお会いできればと思いますので、ぜひご連絡ください。