株式会社ダンクソフト
星野 晃一郎
POSTED | 2019.01.09 Wed |
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TAGS | 従業員数:11〜30人 業種:IT・情報通信業 創立:15年以上 決裁者の年齢:60代 商材:BtoB |
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デジタル化で無駄な経費を削減し企業により良い選択を
テレワークを通して、働き方改革・地方創生を目指すTopics
今回はデジタルリクリエーション事業を展開している株式会社ダンクソフトの星野氏にお話を伺います。クライアント企業にはすべてデータ化してコスト削減することを提案し、サービスを通して、地方創生をもはかる同社の事業や今後の展望についてお聞きします。
株式会社ダンクソフト 代表取締役 星野 晃一郎氏のONLYSTORY
デジタルリクリエーション(デジタルの再定義)から企業改革を行う
-まずは株式会社ダンクソフトが手がけている事業について、お聞かせください。
星野氏:弊社は主に仕事で使用する企業情報を紙ではなくてデジタルのまま利用することを提案しています。あまりスキャナーも利用しません。そこから、コストの削減、組織改革や人員の配置転換など、ビジネスチャンスを広げるお手伝いをしております。そのため、対象となるクライアント企業は、ほぼ全事業者となりますね。
企業で使用する情報をデジタルのまま利用することをおすすめしています。クライアント企業内でペーパーレスを実施すると、紙を置いていたスペースが空き、他のことに活用できるようになります。ほかにも、日常的に使う様々な届出なども電子化することによって、印鑑も書類もいらなくなります。デジタルは割合勘違いされていて、コピー、FAX,スキャナーはアナログ情報を取り扱っているのでデジタル機器ではありません。 再利用、圧縮、共有などに不向きなためとても無駄が多く古い技術であることを常に意識するべきです。検索、抽出もできません。
きちんとデジタル化することによって、用紙代、人件費、後々、書類を探す時間の節約になるのです。
-デジタル化は企業だけでなく社員にとっても何か利点があるのでしょうか。
星野氏:デジタルテクノロジーを使えば、どこでも仕事ができるので家族のそばで子育て、介護をしながら=私生活に合わせた働き方が可能になるという利点がありますね。
例えば、弊社には総務と経理がいませんが、これは情報をすべてデジタル化してアウトソーシングで仕事をしてもらっているためです。企業にとっても、彼らを雇う代わりに、Webデザイナーなど会社にとって本当に必要な人たちの雇用が可能になるというメリットがあります。
また、フルタイムで働けない人や、地方に引っ越してオフィスに通勤できない人を働けるようするには、テレビ会議が大変便利です。ファイルの共有も簡単にできますし、会議の様子を録画もできるからです。
–実際に導入された企業の例を教えてください。
星野氏:ある地方の証券企業では、6年連続で赤字を出していて経営が危なかったのですが、ペーパーレスを取り入れたことによって無駄なコストが減り、経営がV字回復しました。ペーパーレス導入で削減できたコストを、デジタルテクノロジーに投資してステップアップできた良い例だと思います。
–事業に対して重要視していることを教えてください。
星野氏:企業に多様性があって、様々な人たちの意見が出やすい風土づくりが大切です。私は、今の時代は経営者だけで色々な判断をしてビジネスができるものではないと考えています。みんなでアイデアを出し合うことで、社会に貢献できる時代がきていると思います。
自身の経験から社員の働きやすさを考える
–星野氏の経歴について教えてください。
星野氏:私は文系の大学卒業後、塾講師の仕事をしていました。そこの生徒から「コンピューターの情報が英語なので訳してください」と頼まれたのがきっかけでコンピュータの世界に入ったのです。
そこから、プログラミングの勉強を始め、プログラミングはこれからの時代に必要とされると感じ、3年間独学でレベルアップした後で就職したのが今の会社なのです。その後、創業者が亡くなってしまい、ソフトウェアのマネジメントを任されていた私が社長に就任することになり、今に至ります。
–社長に就任してから印象に残っているエピソードがあれば教えてください。
星野氏:社長になった翌月あたりに半導体不況のあおりを受けて、会社の経営が危なくなったことですね。私は本社を離れて半年ほどテレワークで経営する状況になったのですが、そのころから、会社に出勤しなくても仕事ができるという実感がありましたね。
その後、インターネットが普及し始めると、自分も長期休みを取るようにして、旅先でもテレワークを経験し、社員にもそのような環境を還元したいと思うようになりました。
我々に求められるのはクリエイティビティですが、仕事だけをしていてもアイデアは生まれません。メンタル環境を良くするためにも、仕事以外のものに触れて、社員にはリフレッシュする時間を大切にしてもらいたいと思っています。
デジタル化で、地方でも働ける環境に
–短期的目標について教えてください。
星野氏:FAXやスキャナー、プリンターという情報の再利用がきかない古い機器を使わないようにして、世界に大幅に後れを取っている日本のデジタルの流れを最先端までもっていきたいと思っています。デジタルにすると、データを圧縮して一斉送信できますし、情報を順番に見なくて良いので時間も節約できます。デジタル化するともっとラクに楽しく働けるという概念を広めていきたいですね。
–長期的目標について教えてください。
星野氏:私たちのサービスを通して、地方を活性化させることですね。
その一つのサービスとして、地方の自治体の人やNPO、女性、子供たちがリアルな場所とバーチャル上で集まって情報交換をする「バザールバザール」というものがあります。信頼できる人同士なので、安心して話せますし、同じような問題を抱えている他の地域のグループともコミュニケーションがとれます。
これが全国に広まれば地方活性化になるのではないかと期待していますね。
–読者にメッセージをお願いします。
星野氏:やはり、企業はできるだけ早くデジタルテクロノジーをきちんと導入することをおすすめします。素早くシェアすることができますし、時間・モノ・労力の節約になりスピード感が変わります。ツールがデジタルであると、幸せになれる場面が多くなると思うのです。弊社のサービスでそれらを実感していただきたいと思いますね。
執筆=スケルトンワークス
校正=笠原