株式会社アスタリスク
西真
POSTED | 2016.07.09 Sat |
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TAGS | 従業員数:11〜30人 業種:IT・情報通信業 創立:15年以上 決裁者の年齢:その他 商材:BtoB |
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業界の概念を破り、新たな価値を発信せよ。
裏原宿系ペットウェアで市場開拓する、IT企業の戦略とは。Topics
株式会社アスタリスク 社長 西 真氏のONLY STORY
〜 株式会社アスタリスク 代表取締役 西 真 様〜
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大学を卒業後、大手アパレル会社にて伊勢丹、高島屋、丸井等の百貨店営業を担当。
その後、ITベンチャー企業に身を投じ、常務取締役を歴任。退任後の2005年にIT事業を基盤とした㈱アスタリスクを設立し、2007年に裏原宿系をコンセプトとしたドッグウェアブランド【ULTIMATE NERVOUS】を立ち上げる。
2015年には横浜ベイクォーターにあるドッグサロン「evoldog Hotel & Rest」を買収すると共に、アルナバのフラッグショップをスタートする。
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アパレル業界からIT業界に挑む。
売上げの良い先輩の商談の仕方や、その営業方法をどんどん取り入れて、自分なりにアレンジしたことで、2年目には自分の営業スタイルを確立しましたね。
実際商品を販売するのは店頭の販売員なので、彼女たちのやる気を引き出すための工夫もしました。
そうした取り組みの甲斐あって、バブル後で周りが売上げに苦しむ中、私自身は24カ月連続で目標を達成することができました。
仕事にかける気持ちや情熱は、他の営業はもちろん、他社の誰にも負けない自負がありましたね。
アパレル業界からIT業界へ転職したのは34歳の時です。原因は会社の業績悪化でした。それまでと畑違いのIT業界と出会ったのは、ハローワークに通いながらパソコン教室に通い始めたことがきっかけでしたね。
パソコン教室には、様々な年代の方がいて楽しかったです。授業の後に飲みに行っては、それぞれが思い描く将来像を語り合ったりもしました。
その話しを聞きつけた友人から、設立2期目のIT関連のベンチャー企業に誘われたんです。アパレルとは似ても似つかないITの世界。正直不安はありましたが、挑戦するチャンスだと捉え、思い切って転職しました。
最初の3カ月は、専門用語を覚えるのも大変で、予想通り苦労の連続でしたね。でも、慣れてしまえば同じ営業職。次第に面白いように成果が上がり始めました。
会社も2~3年で数人から20人規模へと成長し、私はNO.2のポストに就きました。営業として現場を飛び回る立場から、会社全体をマネジメントする立場になったことで、社会に新しいことを発信できる企業になりたいという野望がふくらんでいき、自分の理想とする会社を立ち上げたいと、4年後の38歳で起業したのです。
ないものは、自分たちで作る
弊社はシステム開発などを中心とするIT事業で起業しましたが、設立2年目からは、ドッグウェア・ブランド「ULTMATE NERVOUS」を立ち上げ、新たにペット事業をスタートさせました。
「なぜITからドッグウェアへ?」とよく聞かれるのですが、 理由はシンプルです。1つは自分が培ってきた経験を形にしたかったから。
そしてもう1つに、“愛犬に着せたいカッコいい服がなかったから、であれば自分で作ろう”と 。
ちなみにその時に都内を探しまくってようやく見つけたオシャレな服は、1回の洗濯で縮んで着られなくなってしまいました。当時は、機能性とデザインが両立している服が少なかったんですね。
そこで自分で製作した犬服を愛犬に着せてドッグカフェに足を運ぶと、実にたくさんの飼い主様から「カッコイイ!」と声を掛けていただいたんです。その時、これはビジネスチャンスになると思いましたね。
そう考えた矢先、犬仲間10頭にフルオーダーで犬服を無料で作ってさしあげ、その変わりに飼い主様からはあらゆる情報をご提供いただくことにしました。
どちらかというと良い情報ではなく、良くなかった情報を徹底的に収集し、その上でアルナバ・スタイルを築きました。 お陰様でその後は 口コミで評判が高まって行き、たくさんのオファーを受けるようになりました。
現在はドッグウェアの他に、ドッグサロン「evoldog Hotel & Rest」の展開もスタートしています。
海外展開を視野に、失敗を恐れることなく前進したい
現在IT事業はサービスやアプリなどを開発し、便利で楽しいツールを世の中へ発信していきたいと考えています。
一方ペット事業のアルナバは、メイド・イン・ジャパンが評価されていますから、世界中から引き合いが来ています。いずれはヨーロッパやビバリーヒルズなど海外へ進出したいですね。
弊社は約30人の社員が在籍していますが、それぞれ個性も得意分野も違うので、社員同士のコミュニケーションを深める機会はよく作ります。定期的に全員で食事や飲みに行ったり、スポーツや遊びのイベントを開催したり、社員旅行は毎年行い、前期は海外へも進出しました。
社員同士が自然に交流できる環境を作ることで、現在は全員が同じ方向を向き、非常に良いバランスを保てていると思いますね。
そんな私は新しいことを始める時、失敗から学ぶことなんてしょっちゅうです。大事なのは、それを顧みて次に活かせるかどうかなんですよね。
IT事業もペット事業も若い世代のアイデアや感性が必要ですから、失敗しても前向きに変換し次に繋げられる人。 そんな方と一緒にこれからのビジョンを広げていけたらと思いますね。