クックピット株式会社
本間義広
POSTED | 2016.10.13 Thu |
---|
TAGS | 従業員数:6~10人 業種:製造業 創立:15年以上 決裁者の年齢:60代 商材:BtoC |
---|
白湯スープの製造でゆとりのある店舗経営をサポート!
美味しいスープで、世界に笑顔を届けます!!Topics
クックピット株式会社 社長 本間 義広氏のONLY STORY
人生の転機は、一杯のラーメンから。
私は、ラーメンスープの製造販売を行うクックピット株式会社で代表取締役をしています。はじめに、なぜラーメン業界に足を踏み入れたのか、そのきっかけからお話します。
この業界に足を踏み入れる前、私はシーフードレストランのスーパーバイザーをしていました。しかし、その後の私の人生は、西麻布で食べた1杯の博多ラーメンによって一転することになります。
たまたま通りかかった店だったのですが、通り過ぎた後もどうしても気になって、わざわざ引き返し、行列に並んでまで食べたんです。
感動しましたね。表面が一見ギトギトに見えて実はすごく上質なコラーゲンで、その下には肉片と飲み口のスッキリとした豚の白湯スープが層になっていました。料理人の端くれとして、それまで美味しいものを食べたことは数あれど、感動まで覚えたのは初めてでした。
それなのに、1杯600円。翌日には、求人もないのに「雇ってほしい」と直談判しに行き、何度も断られた末、「洗い場で良いなら」と言って頂くことができました。それからは家族に内緒で会社を辞め、時給800円のアルバイト生活になりました。
和食の板前として住み込みで7年、足掛け10年和食の世界に携わって来ましたので、徒弟制度には慣れていました。だから、並大抵のことでは負けない自信がありましたね。
でもとんでもなかった。12坪で月間1000万円以上を売上げる店でしたから、ランチタイムともなると200名の客が怒濤のように入れ替わるんです。
20秒で麺が上がる、そのスピードたるや!盛りつける自分の手元以外を見る余裕なんてありませんでした。それが2ヶ月程してようやく店の中を見渡せるようになって、ふと思ったのです。(家で留守番している奥さんと子供達は、この味を知らないで一生を終わるのかな。)
もう、いてもたってもいられなくなり、多店舗展開を親父さんに提案。1年2ケ月後には大手食品メーカー2社の支援を頂き、最終的に全国18店舗まで拡大。
この出店ノウハウとスープづくりのノウハウを、自分たちのためではなく、人のために活かせないかと考え、親父さんや関係者から了承を頂いた上で、クックピットをスタートしました。
長時間労働になりがちなラーメン店経営をサポート!!
クックピットでは、業務用スープの製造・販売を行っています。また、お客さんへのスープの提案の場所としてラーメン店「麺や福十八」も経営しており、「本物のストレートスープ」であることにとことんこだわっています。
特に重きを置いているのが、「鮮度」です。これは素材の「甘味」を追求するため。旨味は、後から調味料により付け足すことはできるのですが、甘みは素材の味がとても重要になります。
そのために、うちでは九州に3ケ所、屠場の敷地内に自社で開発した専用の常圧釜を置き、午前中に絞めた豚を午後一番に炊きだすことで最高の鮮度を実現しています。
また、クックピット独自の「味分け」というラーメン店開業支援システムも用意しています。フランチャイズやのれん分けとも違って、ロイヤリティやノルマは一切ありません。うちの「スープ」「たれ」「麺」を使って、自分流のラーメン店を経営するためのシステムです。
私は、うちのスープを鶏のガラや豚と同じような「素材」として考えて欲しいと思っています。自分で仕込まないことに罪悪感を覚えるラーメン屋さんもいますが、上質な豚の白湯スープを仕込むとなれば、約8時間がかかってしまいます。
これは、私がクックピットを始めることになった原体験でもあるのですが、この仕込み時間があるが故に、店主は長時間労働を強いられ、休日も犠牲にしがちです。
でも、うちのスープを使って仕込みの時間を短縮できれば、例えば家族と一緒に食事をしたり、自由な時間も手にできるようになる。どこかの店で怒鳴られながら長期間修行をする必要もなくなります。
現在では、ラーメン屋だけではなく居酒屋、社員食堂など、約1400~1500店舗でスープを利用してもらっています。ラーメン以外にも親子丼や茶わん蒸し等、和食にも化学調味料ではなくうちのスープで作ってもらっているんですよ。
うちのスープは、エサから管理していますので、原料にブレがありませんし、鹿児島の銘柄鶏「南国元気鶏」や鹿児島豚と水以外は何も使わず、強い火力でじっくり炊き上げ、丁寧にアクを取って作っている無添加の「食品」です。
この「本物」のスープをさらに広げ、ラーメン店の開業のノウハウも生かし、スムーズな開業と安定した経営。そして自由な時間を楽しんで欲しいと思っています。
一般のご家庭、そして世界中にも新鮮なスープを広めていきます。
今後はクックピットのスープを店舗だけでなく、一般家庭、そして世界中に広げていきたいと思っています。
一般家庭には、家庭用のボーンブロスを販売していきます。ボーンブロスとは、動物や魚などの骨髄を煮出して作られたスープです。美容効果、ダイエット効果から、骨粗しょう症や新型栄養失調といった加齢性疾患の予防効果まであることからアメリカを中心に流行しています。
健康に対して意識の高いニューヨーカーは、コーヒーの代わりとしてボーンブロスをタンブラーに入れ、街を歩くという光景が見られるようになりました。
ただ、ボーンブロスには、煮出す際のニオイがきつかったり、時間や手間暇がかかるという高いハードルがあります。
これをクックピットの技術により解決。素材にこだわったボーンブロスを家庭でも摂取できるようになりました。私たちのボーンブロスにより体の中からキレイに、元気になってもらいたいと思っています。
また、クックピットは海外販路の拡大のためにタイ法人を新たに設立し、2017年10月に現地で工場をオープンしました。クックピットの白湯スープはタイのハラル認証を取得し、ASEANに住むイスラム教徒がおいしいラーメンを食べることを可能にしました。長期的には、この拠点を大陸ごとに作り、全世界にクックピットのスープを広めていたいと思っています。
私が目指すものは、「スープで実現する世界平和」です。おいしいものを食べて怒る人はいない。おいしいものを食べて笑顔になってほしい。このスープで戦争がなくなれば良いなと思っています。
実はすでに海外の経営者の方に興味を持ってもらっているんです。世界に美味しいスープを広めるための足場も徐々に整い始めています。これから日本、東南アジア、そして世界中へ弊社のスープを通して、笑顔を届けていきます。