株式会社プラチナファーマ
五條 祐基
POSTED | 2019.02.13 Wed |
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TAGS | 従業員数:6~10人 業種:医療・介護・健康 創立:9〜10年 決裁者の年齢:30代 商材:BtoC |
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遺伝子検査によって、ユーザーに最適な化粧品を開発
医療で培った知識とノウハウを活かす仕事Topics
今回のインタビューは、遺伝子検査をもとに化粧品の開発・販売を行う株式会社プラチナファーマの五條氏にお話を伺います。医療に関わりながらビジネスの世界でできることを追求し続ける同社の取り組み、そしてその裏にある想いについて、語っていただきます。
株式会社プラチナファーマ 代表取締役 五條 祐基氏のONLYSTORY
本当に必要な化粧品を開発・販売
–株式会社プラチナファーマの事業内容を教えてください。
五條氏:株式会社プラチナファーマは、化粧品のOEMや商品開発を行っています。その中でも、科学的な裏付けをお客様に知っていただいた上で手に取っていただけるよう、きちんと遺伝子検査を行うという点が他社との違いだと考えています。
日本はものづくりの国なので、本当に良いものを作ろうと思ったら、たくさんの技術を使うことができる。私はその中で、遺伝子検査に注目したんですね。遺伝子というのは一生変わることのない、言わば究極の個人情報です。それをしっかり見た上で、その遺伝子を持つ人に最も合う形で化粧品を提供したいと思い、この事業を始めました。
–御社の遺伝子検査について詳しく説明していただけますか。
五條氏:私たちの遺伝子検査は、高額を支払って隅から隅まで調べるというものではなく、必要な検査項目を選んで、キット費用のみをお支払いいただく形を取っています。お客様が必要とする項目のみを検査して、必要とされる商品を開発するため、検査から開発までをワンストップでできるという点は弊社の強みですね。
–お客様からはどのような声をいただきますか。
五條氏:たとえばデパートや百貨店の化粧品売り場では、世界の名だたるブランドの化粧品が並んでいます。でも、実際のところ本当に自分が必要な商品を見つけ出すって難しいんですよね。
しかし、弊社で遺伝子検査を行われたお客様は自分の身体がどういった性質を持っているかがわかるため、正しい化粧選びをすることができます。その点で特に、お客様に満足いただいていますね。
–事業に対して大切にしていることは何ですか。
五條氏:私自身が大切にしていることは、胸を張ってできる仕事をするということですね。お客様に対しては、より正しい情報と、良い商品を提供することを重要視していますね。
従業員に対しては、まだまだ若い会社なので経験不足な部分はあると思うのですが、社員には恐れずにチャレンジしてほしいと言っています。責任は私が取るので、思考を巡らせて挑戦して、成長に繋げていってほしい。そうして皆が同じ方を向いて、攻めの姿勢で進んでいくことが、結束力にも、社内の信頼関係の構築にも繋がっていくと思っています。
成長を止めたくないから起業の道へ
–五條氏の経歴について教えてください。
五條氏:私は16歳のころから小さなビジネスをはじめたんです。インターネット上でのゲームを使って、ゲーム内のお金を実際のお金に換えるようなことをしていました。母親は教育にとても力を入れていたのですが、私自身は勉強がとても嫌いだったんですよね。
中学受験に失敗して、高校は合格しましたが、その時点で糸が切れてしまって、高校を辞めたのです。親と軋轢があって、一時は引きこもりのような生活をしていたのですが、インターネットのゲームのコミュニティに救われて、再び社会に復帰しようと思うようになりました。
その後は、私は大検を取って、父が歯科医師だった影響から、大阪で一番の歯科医師になりたいと思うようになりました。歯科医師という職業にも情熱を感じていましたし、大学の先輩とも後輩とも仲が良かったので、このまま順当な道を歩めば、幸せになれる未来も見えていました。
しかし、それは先が見えているということで、自分の成長がそこで止まるなと思ってしまったんです。そこから、何がしたいかと考えたときに、これまでの経験を活かすことのできる、人の身体に関わること、日本国内だけではなく海外にも目を向けるようなビジネスをすること、この二つがキーワードだと気が付き、新しい道を歩むことを決めました。
その後、私は大学を休学してビジネスコンテストに出て、それをきっかけに、株式会社プラチナファーマを立ち上げました。
医療で育った人間としてのビジネス展開を
–今後の目標について教えてください。
五條氏:株式会社プラチナファーマは現在、化粧品の商品開発、販売、OEMの開発の補助を行っていますが、今後はメーカーとして世の中に商品を供給していきたいと思っています。短期的な売り上げ目標としては、20億円を目指しています。
長期的には私たちが医療を通して培ってきた知識やノウハウを活かして、根拠のある商品を売ることを追求できる会社になりたいと思います。世の中にはいろいろな化合物があり、治験や実験によって本当に身体に効くのかどうか研究するのですが、最初から「効く」と言えるような原料の開発を株式会社プラチナファーマで行っていきたいと考えています。私の中にはひとつの勝利の方程式があるので、それを事業の中で証明することが、長期的な目標です。
–最後に変化の目まぐるしい時代において、今後大切にしていきたいと考えていることについて教えてください。
五條氏:これからの社会は、医療の発達はもちろん、AIなどのテクノロジーの発達によって、人の五感もバーチャルで代替できる時代がやってくると思います。そのときに、人間には何が残るのだろうということを考えるんですね。間違いなく言えるのは、自分の存在価値が問われる時代においても、人間は何かに価値を見出したり、評価をする生き物と言うことです。
そのような時代が来た時も、私たちはきちんと誠実な行動をしていきたいと思います。そういう、良いスピリットを持った生き方をすることが、これからの私の使命だと思っているんです。
執筆=スケルトンワークス
校正=笠原