乙川畜産食品株式会社
乙川 隆之
POSTED | 2019.12.19 Thu |
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TAGS | 従業員数:51〜100人 業種:卸売業・小売業 創立:15年以上 決裁者の年齢:50代 商材:BtoB |
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おいしくて安い国産牛を日本中に届けたい
目利きのプロによる国産牛の仕入れ加工、販売専門業者Topics
今回のインタビューは、こだわりの美味しい国産牛を低価格で提供している乙川畜産食品会社の2代目経営者乙川隆之氏にお話を伺います。展開している3つの事業をはじめ、「焼肉乙ちゃん」が生まれたきっかけや今後のビジョンについても語っていただきました。
乙川畜産食品株式会社 社長 乙川 隆之氏のONLY STORY
【経歴】
東海大学卒業後、大阪の牛長で3年間ほど修行して阪神大震災を被災後、実家に帰り乙川畜産食品に入社。2003年、現住所に本社移転。2011年、先代創業社長である父から受け継ぎ社長就任。2013年、長年の夢であった焼肉店「焼肉乙ちゃん」を開業。2015年、ネットショップ牛匠乙ちゃん楽天市場店出店。 2016年、焼肉乙ちゃん大森ベルポート店開業。2018年、焼肉乙ちゃん目黒不動前店、蒲田店開業。現在に至る。
事業の軸は「卸・飲食・通販」の3つ
–まずは、乙川畜産食品株式会社の事業内容をお聞かせください。
乙川氏:弊社は、食肉卸事業、飲食店事業、通販事業の3つの事業を展開しています。
まず食肉卸事業では、東京食肉市場から仕入れた食肉を自社工場で加工し、大手スーパーをはじめ百貨店や小売店、ホテル、飲食店向けに卸しています。つまりBtoBですね。
次に飲食店事業では、A4A5の黒毛和牛めす牛をお気軽に食べれる「焼肉乙ちゃん」を都内で4店舗運営しています。
最後通販事業では、ネットショップ「牛匠乙ちゃん」で、実店舗で大人気のA4A5の黒毛和牛めす牛を通販でご購入できます。お中元やお歳暮などの贈答品も充実しています。
–ありがとうございます。御社の強みや差別化できるポイントはどこにあるとお考えですか。
乙川氏:目利きが強いという点ですね。
30年以上のキャリアを持つベテランバイヤーが、市場で毎日600頭ほど流れてくる牛の中から、毎日20頭から50頭を厳選して競り落とします。そうやってたくさんの牛を見てきたからこそ、美味しい牛がどれかを判断することができるんです。
また、落とした牛は一頭買いしますので、BtoBのお客様先に販売するだけでなく、飲食業「焼肉乙ちゃん」やネットショップ「牛匠乙ちゃん」などへ卸し、直営ならではの高いコストパフォーマンスで提供できる点も乙川畜産食品の強みだと思います。
初めて食べた焼肉のおいしさが忘れられず
–乙川様は2代目でいらっしゃいますが、事業継承された経緯についてお聞かせください。
乙川氏:今から45年前に先代である父が乙川畜産食品を立ち上げました。長男の私は、小さい時から「お前は大きくなったら牛屋になる」と言われて育てられたので、これまで他の職業は考えたことはなかったんですね。
そのため大学卒業後すぐに大阪で修行を始め、3年後には乙川畜産食品株式会社に入社し、その後事業承継を行いました。現在は、会長である父と共に事業を行なっています。
–乙川様が社長になられた後に、「焼肉店」を始められていますが、そこにはどういった想いがあったのでしょうか。
乙川氏:実は幼い頃、私は牛肉が好きではなかったんです。家業が牛肉の卸業なので、食卓に牛肉料理が並んでいましたが、販売しないような熟成されたものばかりでしたので、あまり美味しいとは思えませんでした。
ただ23歳の頃、大阪に修行へ行っていた私は、よく銭湯に通っており、そこである方と親しくなったんです。そんなある日に「じゃあ食事にでも行こう」とその方に誘われた先が焼肉店でした。
これまで焼肉店に行ったことがなかった私にとって、生まれて初めて焼肉店で食べたお肉といったら、もう本当に美味しくて、美味しくて。衝撃が走ったことを今でも覚えています。
また、美味しさはもちろんのこと、焼肉店の値段の高さにも驚きました。そんな経験から「いつか自分自身で安くて美味しい焼肉店を作りたい」と思うようになり、その想いが実現したのが「焼肉乙ちゃん」です。
–乙川様が会社を運営していく上で、一番、重要視していることは何ですか。
乙川氏:やはり「人」ですね。商売を広げていくにしても人が関わってきますので、採用を増やし、教育にも力を入れていきたいと思っています。
そのためにまず私が勉強をしなければなりません。これまで業界以外の人脈がほとんどありませんでしたが、最近やっと外に目を向けられるようになり、いろいろな方たちと接する機会が増えてきました。そうやって視野を広げ、今後業界にとって必要なヒントを様々な視点から得ていきたいと思います。
飲食事業、ネット事業に注力していきたい
–今後の目標を教えてください。
乙川氏:これからはBtoBである卸事業はもちろん、BtoCである飲食事業や、ネット事業にさらに力を入れていきたいですね。ゆくゆくは飲食業の店舗をフランチャイズでチェーン展開していきたいとも思っています。
また時代の流れに即し、まだ見みぬ国産牛に特化した新たな事業を生み出していけれたらと考えております。
–この世の中に対し、どういった影響を与えていきたいとお考えですか。
乙川氏:美味しい国産牛を低価格で提供したいというのが根底にある一番の想いです。多くの方に、よいものを安くいっぱいご堪能していただくために、現在の事業はもちろん、様々なことに挑戦していきたいと考えています。
–ありがとうございます。では最後に、メッセージをお願いします。
乙川氏:美味しい和牛・国産牛を探している方、仕入れをしたい方、また今後焼肉屋をやりたい方はノウハウをお教えすることができますので、お気軽にご連絡ください。
執筆=山田
校正=笠原