契約獲得数を増やすためには、新規顧客との商談の機会を得ることが重要です。営業において「商談設定のコツを知り、新規顧客の開拓につなげたい」「成果の上がる商談設定の進め方を知りたい」という方も多いのではないでしょうか。
今回は、商談設定までのステップや商談の進め方、成功させるコツを解説します。
契約獲得数を増やすためには、新規顧客との商談の機会を得ることが重要です。営業において「商談設定のコツを知り、新規顧客の開拓につなげたい」「成果の上がる商談設定の進め方を知りたい」という方も多いのではないでしょうか。
今回は、商談設定までのステップや商談の進め方、成功させるコツを解説します。
商談の定義は、商品の販売や取引について交渉を行うこととされています。定義に基づいて考えると、商談はサービスや商材を売り込む話し合いのことだと勘違いしがちです。
しかし、商談のゴールは契約を獲得することです。サービスの魅力を売り込むことがゴールではありません。契約を獲得するには、組織が抱える課題を引き出し、それを解決する提案を行う必要があります。
契約締結を目的とする商談に対し、打ち合わせは契約を結んだあとのフォロー、進捗状況の確認のために行われます。運用中の顧客満足度を上げるためにはどうしたらいいかなどについて、打ち合わせを重ねていきます。
営業において、商談をまとめるスキル以上に、商談設定までのステップが重要です。まずは商談の機会を得なければ、売上アップにはつながりません。
商談の設定まで、以下3つの手順が必要です。
1つずつ解説します。
まずは、商談設定のターゲットを設定します。自社の商品・サービスによって、課題解決につながるような見込み顧客の見極めを行います。ターゲットとする企業が抱えている課題を解決できない場合、商談する必要はないと判断されてしまいかねません。
過去にやり取りがあったり、セミナーやイベントで興味を示していた相手先をターゲットに設定するといいでしょう。
確度の低いターゲットに営業しても商談にはつながりにくいため、ターゲットの設定は重要です。
ターゲットが決まったら、相手先の企業について入念なリサーチを行います。アポイントが獲得できれば、商談に進む可能性は高いといえるでしょう。自社の商品・サービスのベネフィットや、相手先の課題解決に貢献できるかを伝えられるよう、ニーズを把握しておくことが大切です。
また、あらかじめ相手先の企業についての理解を深めておけば、相手からの信頼も得られやすくなるでしょう。
ターゲットを設定し、企業のニーズを把握できたら、アポイントを取ります。飛び込み営業では、相手先のスケジュールが合わなかったり迷惑がられたりして、アポイントにつながりにくいこともあるでしょう。確実に商談の機会を獲得するためには、事前にアポイントを獲得することが大切です。
電話やメールで、商談内容や日時の調整を行うといいでしょう。対面での商談が理想的ですが、相手先のスケジュールの都合によっては、オンラインでの商談を提案する方法もあります。
新規顧客の開拓や、既存顧客の育成から商談化するためには、以下3つのコツを押さえるといいでしょう。
1つずつ解説します。
まずは商談の条件を明確に決めておくと、ターゲットとする基準が洗い出しやすくなるでしょう。営業確度の高い見込み顧客へアプローチできるため、商談の設定につながりやすくなります。
条件を決めるためには、過去のデータを参考にするとよいでしょう。まず、受注に関する共通条件を洗い出してみます。受注に至った顧客に共通する条件を洗い出し、ターゲットの基準とします。さらに、受注に至らなかったケースも同様に、共通条件を洗い出しましょう。
企業の規模、予算額、課題やニーズなどの情報についても、商談の条件の基準を決めておきます。例えば、従業員数100人以下の企業はターゲットから外す、といった具合です。基準とする条件ではない企業にはアプローチしないと決めておけば、無駄な営業をしなくて済むため、営業の効率化にもつながるでしょう。
商談設定を創出するために、インサイドセールスを強化するのも一つの手です。インサイドセールスとは、電話やメール、オンラインツールを使う非対面の営業手法のことです。
見込み顧客に対し、電話やメール、オンラインツールなどでヒアリングや情報提供を行います。定期的な営業活動によって、見込み顧客の獲得から、既存顧客の育成に至るまで、幅広く営業活動が行えます。
飛び込み営業や訪問営業のように、相手先の企業にまで足を運ばなくて済むため、業務の効率化が図れるのもメリットの1つです。社内の営業担当者のマンパワー不足の場合、外部委託で導入するのもいいでしょう。
商談は、なるべく決定権のある決裁者と会えるように設定します。担当者レベルでは、初回の商談で何も決められず、再度商談を設定しなければならないケースがあります。また、担当者から決裁者へ情報が伝達される一連の流れの中で、訴求したい点がうまく伝わらないリスクがあるため注意が必要です。
効率よく契約につなげるために、決裁者との商談の機会を設けるようにするといいでしょう。決裁者との商談の機会を持つための方法として、決裁者に特化したマッチングサービスを活用すると効率的です。
商談で成果を上げるための効果的な進め方は、以下の5ステップです。
場合によっては、商談が1回で終わらず複数回に渡ることもあります。相手の状況に応じて、柔軟に対応していきましょう。
まずは挨拶や名刺交換を行い、商談に入る前にアイスブレイクを取り入れます。アイスブレイクによってお互いの緊張をほぐし、コミュニケーションを円滑にする効果が期待できるでしょう。
アイスブレイクは、自由に発言しやすい雰囲気づくりだけでなく、相互理解にも役立ちます。また、会話の中から新たな課題を発見するきっかけになることもあるでしょう。とはいえ、時間が限られている場合や、相手がすぐに本題に入りたいようであれば、時間配分の調整が必要です。
挨拶では、自社の理念や事業内容について紹介します。サービスや商品の詳細についてはここでは触れず、ヒアリング後に説明します。
事前にリサーチした情報をもとに、相手先の課題やニーズをヒアリングします。ヒアリングには、顧客の潜在ニーズを顕在化させる効果が期待でき、成約につながる可能性があります。事前にヒアリングする項目を作成しておくと会話に迷いがなくなるでしょう。
以下は、代表的なヒアリングの項目なので参考にしてください。
リサーチした情報やヒアリングした内容から、想定される課題を提示してみるのもいいでしょう。その際、相手を主語にして話すと効果的です。例えば「業界的に〇〇といった課題が多いかと思いますが、〇〇様は〇〇が改善されたらと感じることはございますか?など、相手が答えやすい質問の仕方を工夫することが大切です。
また、ヒアリングを行う際、SPIN話法を取り入れると効果的です。
SPIN話法とは、以下の4種類の質問を会話に取り入れ、顧客の潜在的なニーズを引き出すフレームワークで、イギリスの行動心理学者ニース・ラッカム氏によって考案されました。
状況質問では、現状について「御社はどのような商品やサービスを使用されていますか?」といったように、なるべく手短に質問します。
問題質問は、顧客が抱えている課題を引き出す質問です。Yes・Noで答えられるようにすれば、相手の負担を軽減できます。例えば「サービスを使用して改善したい点はございますか?」などです。
示唆質問では、顧客自身の課題を解決する必要があることに気づいてもらうための質問をします。例えば「既存のサービスを使い続けていると、業務効率化のタイミングを失うことになりませんか?」などです。
解決質問では、顧客自身が気づいた課題に対し、質問をしながら解決策に導きつつ、自社製品に関心を持ってもらいます。「課題を解決できるサービスに切り替えれば業務効率化につながりませんか?」といった具合です。
質問は、S・P・I・Nの順に導くようにしましょう。質問を通じ、顧客の潜在ニーズや課題を引き出し、解決策を提案する流れです。
課題のヒアリング内容から、めざす方向性のすり合わせを行います。どうすれば課題解決と判断するか、考え方を確認します。
相手からの課題意識について発言が多かった場合、すり合わせは確認程度で終わることもあります。方向性が決まったら、いよいよ次のサービスや商品の紹介に移ります。
ヒアリングをし、相手先の課題や問題点、目標を把握できたら、自社サービス・商品などのプレゼンテーションを行います。自社商品・サービスについて紹介しましょう。これまでの情報を踏まえ、相手先の企業の課題を解決できる可能性について伝えます。どう解決し、ゴールを目指すのか、具体的な事例などを用いて説明すると、相手がイメージしやすくなります。
また、競合他社と比較した場合、自社ならではの特徴やメリット・デメリットなどをアピールするといいでしょう。相手からの質問には的確に回答します。わからない質問には曖昧にせず、後日返答すると伝えるなど、誠意をもって対応することが大切です。
商談の最後のステップはクロージングです。自社の提案を聞いている様子や反応から、契約を促します。ただし、営業として、契約に結びつけたい気持ちはあるでしょうが、押し売りはしないことが重要なポイントです。
相手の意向を無視して押し売りをしてしまうと、これまでのステップで獲得していた信頼を失いかねません。さらに、再提案の機会を逃してしまう可能性もあります。相手の立場や意向を尊重し、商談に時間を割いてもらったお礼を伝えるといいでしょう。
商談で契約に結びついた場合は、今後の流れを詳しく説明します。商談が1回で完結しない場合は、可能であれば、次回以降のアポイントをその場で取っておくといいでしょう。検討するとなった場合は、回答をもらえる期日を設定しておくようにします。
自社の売上アップのためには、商談の数ではなく契約に至るかどうかが重要です。ここでは、商談で成果を上げるための3つのコツを紹介します。
商談で成果を上げるために、上司からフィードバックをもらうことがも効果的です。商談では、相手の反応に合わせて臨機応変に対応できるコミュニケーションスキルが必要となります。そのため、経験の浅い営業担当者であれば、知識や経験豊富な上司へ依頼し、商談に同行してもらうといいでしょう。
商談後にフィードバックをもらうと、改善点に気付くことができます。また、よい面を指摘されると営業担当者のモチベーションアップにもつながり、組織力向上が期待できるでしょう。
必要に応じてロールプレイングを行うことも効果的です。相手からの思わぬ質問に対応する力を養うこともできるでしょう。
商談で成果を上げるコツは、PDCAサイクルを回すことです。PDCAを回すことで、商談のプロセスのどの段階に問題があるのか、改善点が把握しやすくなります。
商談の達成目標となる具体的な数値を設定します。例えば以下のような数値目標とともに、期限も設定するといいでしょう。
漠然とした目標を計画すると評価しづらいため、具体的な数値を設定するのがおすすめです。
設定した計画を実行します。以下の内容について、相手先とのやりとりを記録しておくことが大切です。
実行後、目標を達成できたか評価します。目標達成の場合、成果につながった要因を洗い出します。目標達成できなかった場合は、どの過程のなにが問題だったのか、課題や改善点を挙げましょう。
評価で洗い出した要因について、改善を行います。成果につながった要因は、次回以降の商談設定の際に活かすことで、さらなる成果への可能性が高まります。
PDCAサイクルをくり返すことで改善点が見出しやすくなり、商談での成果を上げる効果が期待できるでしょう。
商談の成果を上げるために、営業代行サービスを活用するのも効果的です。社内での営業活動において、人的リソースの不足や知識、経験不足によって成果が上がらないケースもあるでしょう。
営業代行サービスであれば、実績に基づいた営業活動を行ってくれるため、成果を上げることが可能です。継続的な営業活動を代わりに行ってくれるため、空いた時間をほかの業務に当てられます。
営業において成果を上げるためには、商談で成果につながるまでの一つひとつのステップを理解することが大切です。また、PDCAを回すことによって、受注や失注につながった要因や課題が見えてくるでしょう。
最後に、当社オンリーストーリーでは決裁者限定マッチング支援サービス「ONLY STORY」を提供しています。独自審査を通過した企業のみ利用可能で、現在は5,000社以上の企業の決済者が利用中です。
決済者同士でマッチングできるため、社内確認が少なく、スピーディーに商談に進めるといった魅力があります。
「手軽に商談を行いたい」と考えている方は「ONLY STORY」の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
(本文執筆・編集:オンリーストーリー編集部)
弊社の直近3年で約10億円、btobの投資をしてきました。また、弊社自体が営業代行会社として、多くの会社様の案件を受けてきました。その中で、再現性のある営業手法がないという話や、1社だけで満足できる営業支援の会社はなかなか見つからないという声を多く聞いています。本記事や、10億円のまとめを記載したホワイトペーパーを用意していますので、少しでも皆様の営業の一助になりましたら幸いです。
(コメント:代表平野)