最終更新日: 2023.09.22

BtoB営業において、相手によって適切なアプローチをしたり、営業トークを改善したりするためには、営業時に話す内容を記載したトークスクリプトの作成が効果的です。しかし、なぜトークスクリプトを作成すべきなのか、どう作ればいいか、といった疑問を持っている方もいるでしょう。

今回は、BtoB営業においてなぜトークスクリプトが重要なのか、具体的な活用場面やスクリプトの構成と例文、活用するためのポイントなどについて解説します。BtoB営業の成約率を高めたい方は、ぜひ参考にしてください。

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BtoB営業におけるトークスクリプトの重要性

トークスクリプトは、テレアポや商談などで利用できる、営業トークの流れや内容をまとめた台本のことです。トークスクリプトを作成することによって、話すべき内容が明らかになり、商談をスムーズに進められたり、顧客からの質問に対して適切な回答ができたりします。

BtoB営業でトークスクリプトを作成するメリットは、以下のとおりです。

  • 相手に応じて適切なアプローチをしやすくなる
  • 営業トークの改善に活かせる
  • 営業担当者の教育に活用できる

ここでは、BtoB営業におけるトークスクリプトの重要性について解説します。

相手に応じて適切なアプローチをしやすくなる

BtoB営業の特徴は、担当者や決裁者、サービスの利用者など、多くの関係者が存在することです。意思決定には、担当者だけでなく、その上司や決裁者など多くの人が関わります。そのため、自社や商品の紹介をする際は、相手に応じて訴求ポイントを変えることが大切です。

相手や状況ごとにトークスクリプトを作成しておくことで、商品やサービスの魅力を効果的に伝えられたり、担当者や決裁者が納得する提案が可能になったりする効果が期待できます。

営業トークの改善に活かせる

トークスクリプトを用いて営業活動を行い、どこで電話を切られたか、どこで断られたかなどをメモしていけば、営業トークのどの部分に問題があるかが明らかになります。

例えば、テレアポで担当者につないでもらう前に電話を切られてしまう場合は、受付突破のトークに問題があることがわかるでしょう。担当者にはつながるものの、そこからアポイント取得につながらない場合は、商品やサービスの魅力を十分に伝えられていないと考えられます。

BtoB営業に成功させるためには、一定期間同じトークスクリプトを用いて営業活動を行いましょう。改善点が明らかになったらスクリプトをブラッシュアップし、適切な営業トークを見つけることがポイントです。

営業担当者の教育に活用できる

トークスクリプトは、営業担当者の教育にも活用できます。共通のトークスクリプトを用意しておけば、営業経験やスキルがない新人の営業担当者でも、スクリプトを見ながら話すだけで一定レベルの営業活動を行えるようになります。

早いうちから現場に出て実務を経験してほしい場合や、研修のコストや手間をなるべく削減したい場合は、トークスクリプトの作成がおすすめです。

また、トークスクリプトがあれば自信を持って話しやすくなるため、それが顧客からの信頼獲得につながり、受注に至る可能性も期待できます。

BtoB営業におけるトークスクリプトの活用場面

BtoB営業において、トークスクリプトは以下のように幅広い場面で活用できます。

  • テレアポ
  • 飛び込み営業
  • オンライン商談
  • ルート営業

ここでは、それぞれどのような点で活躍するかを説明します。

テレアポ

テレアポ用のスクリプトを作成してトークをある程度標準化することによって、一定品質の営業活動を実施できます。テレアポは、特に営業担当者の力量の差が出やすい営業活動です。営業担当者によって、アポイント獲得率やアポイントの質が大きく異なるケースは多いでしょう。トークスクリプトがあれば、個人の力量に左右されることが少なくなります。

また、テレアポでよくある悩みが、「断られた時の切り返し方がわからない」というものです。「予算がない」「今はあまり考えていない」などと断られたときに上手く返せるよう、断り文句を予想し、パターンごとにスクリプトを用意しておくと効果的です。

飛び込み営業

アポなしで顧客を訪問する飛び込み営業では、相手に話を聞きたいと思わせるための「つかみ」が重要です。いわゆるアイスブレイクに成功するか否かで、相手にいい印象を与えられるか否かが決まると言っても過言ではありません。

いきなり自社や商品の紹介を始めても、心惹かれる人は少ないでしょう。まずは、相手が興味のありそうな話題を提示し、お互いに緊張がほぐれてから商談を始めることが大切です。そのためには、何パターンかアイスブレイクを用意し、スクリプトにまとめておくと便利です。

オンライン商談

新型コロナウイルスの影響で、オンラインで商談をするケースが増えました。Web会議ツールを用いたオンライン商談では、スクリプトを見ながら商談を進められます。中には、Web会議中の画面と同じウィンドウ内にカンペを表示し、スクリプトを見ながら自然に会議を進行できるツールも存在します。

スクリプトを見ながら進めることで、必要な情報を抜け漏れなく伝えられ、自信を持って話せるようになります。商談の様子を録画し、自身のプレゼン方法やトークを客観的に振り返りながら、スクリプトを改善することもできます。

ルート営業

BtoBのルート営業とは、既に取引を行っている既存顧客に対して、継続的な営業活動を行うことです。ルート営業では、既存顧客との関係性をさらに構築していくことが求められます。そのためには、定期的に顧客を訪問し、顧客の現状や課題をヒアリングして、適切な提案をすることが必要です。

しかし、複数回同じ顧客に会っていると、話すことがなくて困ってしまうこともあるでしょう。毎回同じ質問や話をしていると飽きられてしまうため、訪問のたびに新たな話題を提起したり、別の観点からヒアリングしたりする必要があります。事前にトークスクリプトを複数個用意しておくことにより、新たな話題を提示しやすくなります。

BtoB営業用トークスクリプトの構成と例文

トークスクリプトにはさまざまな型が存在します。BtoB営業におけるテレアポ用トークスクリプトの基本的な構成は、以下の通りです。

  1. 挨拶
  2. フロントトーク
  3. メイン
  4. クロージング

ここでは、トークスクリプトの基本構成と、それぞれにおける例文を紹介します。

1.挨拶

挨拶は、第一印象を左右する重要な箇所です。自分が何者であるかを簡潔に説明したのち、相手の興味を引くようなトークを展開しましょう。テレアポでは、言葉遣いや声色などが第一印象を決めるため、できるだけ柔らか表現と丁寧な言葉遣いで、スクリプトを作成することが重要です。

挨拶で興味を引けないと、その時点で相手に電話を切られたり、担当者への取り次ぎを断られたりする可能性があります。数字を用いてメリットを簡単に伝え、自社に興味を持ってもらうことから始めましょう。

例)

いつもお世話になっております。「〇〇」という人事向けサービスを提供している、株式会社〇〇の〇〇と申します。「〇〇」は、現在1,000社以上の企業様に使っていただいているサービスです。

2.フロントトーク

挨拶の後は、受付に対して、担当者に取り次いでもらうためのフロントトークを展開しましょう。ここで自社や商品の魅力を長々と語っても、受付は導入に関する意思決定に関与しないことがほとんどであるため、あまり効果はありません。強引な営業担当、というレッテルを貼られ、取り次ぎを断られてしまうリスクもあります。

フロントトークでは、とにかく要件を簡単に述べることが大切です。担当者への取り次ぎを依頼したものの不在であった場合は、担当者の名前や役職、電話番号、いつ電話をかけるのが望ましいかなどを確認しましょう。そして、担当者につないでもらえる可能性が高いタイミングで再度架電してください。

(受付突破)

例)

この度、弊社サービスの〇〇に関するご案内のためにお電話いたしました。人事部門で新卒採用を担当されている方はいらっしゃいますか?

(不在の場合)

例)

承知いたしました。大切なご連絡であるため、後日改めてご連絡差し上げます。ご担当者様のお名前と、ご都合のよろしい時間帯をお伺いできますでしょうか。

3.メイン

担当者に取り次いでもらったら、いよいよ担当者にアピールするフェーズに入ります。担当者に改めて自己紹介をした後、要件を簡単に伝え、商品やサービスの魅力を伝えましょう。長々と話しても煙たがられてしまうため、具体的な数字を用いて魅力を明確にアピールすることを意識してください。

例)

お忙しいところ失礼いたします。私、株式会社〇〇の〇〇と申します。弊社は人事業務に関するクラウドサービスである〇〇を提供しております。

〇〇は、新卒採用業務をはじめ、人事業務全般を一括管理できるサービスです。
御社は、新卒採用を活発に行っている企業であると存じます。弊社サービスなら、貴社の人事業務の効率化に貢献できると思い、お電話を差し上げました。

実は現在、無料で〇〇を7日間お試しいただけるキャンペーンを、10社限定で実施しており、大変お得となっております。〇〇なら御社の課題を解決できると存じますが、ご興味ございますでしょうか?

4.クロージング

クロージングは、アポイントの取得や契約締結といったゴールに向けて、相手に意思決定を促す重要なフェーズです。目的に応じてクロージングを行い、顧客との次のアクションを明確にする必要があります。

テレアポの場合、目的はアポイントの獲得です。日時を確定させるためには、基本的にはこちらからいくつか日時を提示し、相手に選んでもらいましょう。相手に候補日程を挙げてもらおうとすると、日程調整を面倒に思って断られてしまう可能性があるためです。

例)

ぜひとも、直接お会いして使い勝手を確かめていただければ幸いです。つきましては、来週の○日・○日・○日、いずれも13:00〜17:00の中で、ご都合のよろしい時間はございますか?

BtoB営業でトークスクリプトを活用する際の5つのポイント

BtoB営業でトークスクリプトを活用して営業活動を行う際のポイントは、以下の通りです。

  • スクリプトはシナリオごとに用意しておく
  • スクリプトを丸暗記しようとしない
  • 質問を多く入れ込む
  • データや数字を盛り込む
  • スクリプト作成ツールを活用する

ここでは、それぞれのポイントについて解説します。

スクリプトはシナリオごとに用意しておく

スクリプトは、顧客の反応や営業場面など、想定されるシナリオごとに場合分けして用意しておきましょう。

それぞれの構成ごとに、以下のような場合分けが考えられます。

<挨拶・フロントトーク>

  • 担当者に取り次いでもらった場合
  • 担当者不在の場合
  • 「営業ですか?」と聞かれた場合

<メイン>

  • 興味を持ってもらえた場合
  • 興味はあるが、すでに使っているサービスがあると言われた場合
  • 興味がないと言われた場合
  • プランの違いについて質問された場合
  • 割引について質問された場合

<クロージング>

  • 日程調整ができた場合
  • 候補日時を後で連絡すると言われた場合
  • オンラインでの面談を希望すると言われた場合

あらゆる場面を想定してスクリプトを作成すれば、顧客の質問や反応に対して、焦らず適切に切り返せるようになります。

スクリプトを丸暗記しようとしない

スクリプトを一言一句間違えないよう丸暗記しようとすると、「台本を読んでいる感」が出て不自然になってしまいます。テレアポや商談では、正しい情報をわかりやすく伝えることも大切ですが、顧客の感情を動かすことも欠かせません。丸暗記した内容をただ話すだけでは、顧客の心は掴めないでしょう。

機械的にスクリプトを読み上げるのではなく、顧客の反応に応じて話す内容を変えたり、相手に合わせて口調を変えたりと工夫しましょう。トークに抑揚をつけながら、大事な情報が何かわかるようにすることもポイントです。

また、スクリプトを丸暗記してしまうと、その分スクリプト通りに会話が進まなかった場合に焦りやすくなってしまいます。あらゆる場面でも落ち着いて適切な対応ができるよう、スクリプトを丸暗記するのではなく、スクリプトをもとに複数の場面を想定したロールプレイングを行うのが効果的です。

質問を多く入れ込む

トークスクリプトは、つい自社のアピールだけになりがちです。しかし、顧客のニーズを引き出したり、顧客と良好な関係を築いたりするためには、相手の話に耳を傾ける必要があります。トークスクリプトには質問を多く入れ込み、相手の話を積極的に聞く姿勢を示すとよいでしょう。

質問には、「Yes/No」のように答えが決まっているクローズドクエスチョンと、さまざまな答え方ができるオープンクエスチョンがあります。例えば「現在ほかのサービスを使用していますか?」という質問はクローズドクエスチョン、「この製品のどのような点がお気に召しましたか?」という質問は、オープンクエスチョンです。

クローズドクエスチョンは、答え方が簡単でコミュニケーションを取りやすいため、はじめはクローズドクエスチョンを盛り込むのがおすすめです。しかし、答えが限定される質問ばかりが続くと、肝心の顧客ニーズや課題を引き出せなくなってしまいます。そのため、適度にオープンクエスチョンを混ぜるようにしましょう。

データや数字を盛り込む

トークスクリプトを作成する際は、説得力を持たせるため、できる限りデータや数字を入れましょう。例えば、同じ「売上がアップした」と伝えるより、「30%アップ」と伝える方が説得力が増します。

データや数字を積極的に入れ込み、相手に刺さるトークやプレゼンができるようにしましょう。

スクリプト作成ツールを活用する

見やすいスクリプトを効率よく作るためには、スクリプト作成ツールを活用するのがおすすめです。

スクリプト作成ツールには、大きく以下の3種類あります。

  • フローチャート作成ツール
  • 書き起こしによるスクリプト生成ツール
  • AIによるスクリプト自動生成ツール

フローチャート作成ツールは、見やすいフローチャートを簡単に作成できるツールです。会話の流れや場面に合わせて、スクリプトの分岐パターンを用意したい場合に適しています。

書き起こしによるスクリプト生成ツールは、音声データを書き起こしてスクリプトを作成できるツールです。トークを録音し、書き起こしてスクリプトを作成してくれます。成果を上げている営業担当者のトークをもとにスクリプトを作成できれば、営業担当者全員が質の高い営業活動を行えるようになり、組織の営業力の底上げが期待できるでしょう。

AIによるスクリプト自動生成ツールは、希望の条件や選択した項目をもとに、AIがスクリプトを自動で作成してくれるツールです。自社にモデルとなる営業トークのノウハウがない場合や、とにかく効率よくトークスクリプトを作成したい場合に効果的です。

トークスクリプト作成ツールの選び方

自身に合ったトークスクリプト作成ツールを選ぶ際のポイントは、以下の3点です。

  • スクリプトは自動生成か手動か
  • UI(操作性)が優れているか
  • 無料トライアル期間が設けられているか

トークスクリプト作成ツールには、前述の通り手動で作成するものと、AIがすべて自動で作成してくれるものがあります。自社に最適化されたスクリプトを作成したい場合は手動のツール、とにかく効率を優先する場合はAIによる自動作成ツールが適しています。

また、ツールを長く快適に使い続けるためには、UI(操作性)も重要です。UIが悪い、つまり操作性が悪いと、ツールを使うたびにストレスが溜まってしまいます。

無料トライアルの有無もポイントです。無料トライアルがあれば、契約前にUIや機能などを確かめられ、本当に使いやすいツールであるかを見極めたうえで、導入を検討できます。

まとめ:BtoB営業はトークスクリプト作成で効率化しよう

BtoB営業で対応力を上げたり組織全体の営業力を向上させたりしたいなら、トークスクリプトを作成することが大切です。トークスクリプトを使って、一定期間営業活動を行い、課題を分析・改善してブラッシュアップしましょう。トークスクリプトの作成にはポイントがあるため、闇雲に作成するのではなく、ポイントを押さえた効果的なトークスクリプトを作成することが大切です。

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