監修:平野 哲也(株式会社オンリーストーリー 代表取締役)
商談時間をどれくらい確保すべきか、相手の予定を気にしながら迷う場面は多いものです。
長く取れば深く話せるというわけではなく、集中力が続く範囲に収める工夫が要ります。

商談時間の平均である約2時間を目安に、時間を長く取るメリットと長すぎるデメリットを整理します。目的設定や事前ヒアリングなど短時間で成果を出す5つのコツ、成功しやすい夕方の時間帯、日程調整メールの進め方まで解説します。
監修:平野 哲也(株式会社オンリーストーリー 代表取締役)
商談時間をどれくらい確保すべきか、相手の予定を気にしながら迷う場面は多いものです。
長く取れば深く話せるというわけではなく、集中力が続く範囲に収める工夫が要ります。

平均的な商談時間は2時間です。
人間の集中力の限度は90分であると言われているため、雑談を含む時間を考慮して2時間以内に商談を終えるのが最適でしょう。
顧客に集中して話を聞いてもらえ、商談の内容が理解されやすくなります。
しかし、あくまでひとつの指標であり、商談や顧客の状況によっては、これ以上に時間が必要となる場合や、より短時間に抑えなくてはならない場合もあります。
フレキシブルに対応することが重要です。
商談時間を長く取ることには、以下のようなメリットがあります。
それぞれ解説します。
商談に時間をかけることにより、顧客のニーズや問題を詳細に把握できます。
表面的な要求だけでなく、その背景にある深いニーズや潜在的な課題まで理解できるでしょう。
顧客を深く理解できれば、企業の課題を解決する施策の提案ができる可能性が高まります。
また、長期的なビジネス関係の構築にも貢献するでしょう。
商談時間が長ければ、営業担当者と顧客との間のトーク量が増えます。
例えば、営業担当者は自社の製品やサービスについて詳細に説明できるでしょう。
一方、顧客は、自社のニーズや課題についてより数多く質問できます。
このように、商談時間を長くすると、コミュニケーションが円滑になる可能性が高いです。
雑談などカジュアルな会話ができる
商談時間が長いと、ビジネスの議論だけでなく、カジュアルな会話や雑談の時間も増えます。
雑談は不必要な時間と見えるかもしれませんが、相手の警戒心を解いたり、気軽に話をできる空気を作ったりすることができます。
商談の中で相手に課題など企業の内情を話してもらうことにもつながります。
また、雑談中に発せられた自由な意見から、顧客の新たな悩みや、課題解決に向けたアイデアが生まれることもあります。
タイトすぎる商談時間を設定して会話の自由度を下げるのではなく、少し時間を余らせて雑談に充てるのも重要です。
商談時間が長すぎると、以下のようなデメリットが生じます。
それぞれ解説します。
商談時間が長いと、不必要なトークが増える可能性があります。
例えば、顧客の個人的な話が多くなりすぎたり、商品について詳細すぎる説明を行ったりといったことが挙げられます。
不必要なトークが増えると、主要な話題からズレてしまうリスクが高まります。
商談の本質は、顧客のニーズに基づいて解決策を提案することであり、それから逸脱する話題は、商談の目的を達成する上で障害となります。
また、成約にとって不利な情報をうっかり漏らすリスクも増えます。
例えば、自社の製品やサービスの欠点や、競合他社に対する自社の不利な情報などを明かしてしまう可能性があります。
商談の時間が長すぎると、集中力の維持が難しくなります。
顧客の集中力が低下すると、商談内容に対する興味や関心を失い、提案内容を理解してもらえない可能性があります。
最悪の場合、顧客の疲れが不満や不信感となって現れ、商談の雰囲気を悪化させる可能性もあります。
顧客の満足度や信頼性は直接商談の成果に影響するため、これは大きなデメリットと言えるでしょう。
また、トークする側も同様に集中力が続かない可能性があります。
顧客のニーズを的確に把握する能力が失われ、適切な提案をするための思考力も低下します。
これは、商談の成果を大きく損なうリスクにつながります。
商談の時間が過度に長くなると、営業活動の生産性が下がる可能性があります。
営業担当者が1つの商談に多くの時間をかけると、他の顧客との商談や営業活動のフィードバックにかける時間が少なくなるためです。
また、長時間の商談は担当者自身の体力と時間を消耗し、他のタスクに必要な集中力を奪います。
同じ営業担当者が多数の顧客を担当している場合や、商談後のフォローアップやレポート作成などの付随する業務が多い場合には、業務に支障が出る原因となり得ます。
長時間の商談が頻繁になると、企業全体の営業力低下につながることもあるでしょう。

商談時間を短くするコツは、以下の5つです。
それぞれ、解説します。
商談時間を効率的に短縮するためには、簡潔なトークを心がけましょう。
長々と説明するよりも、要点を押さえ、簡潔に伝える方が相手の理解を促進し、時間を節約できます。
一方で、情報が足りない、あるいは不明確なトークは避けるべきです。
誤解や混乱を生む可能性があり、それは結果的に時間を浪費することになりかねないでしょう。
必要な情報を全て伝えつつ、冗長な説明や重複する情報は排除することが重要です。
商談には目的を設定して臨みましょう。
目的の設定には、以下のようなメリットがあります。
例えば、商談の目的が「顧客のニーズ理解」であれば、ヒアリングに焦点を当て、それ以外の話題は短縮します。
このように目的を絞ることにより、商談は目的に直結した効果的なものになり、無駄な時間を削減できます。
目的を設定したトークプロセスは、以下のフローを元に設計しましょう。
また、目的を設定する際には、相手の状況や関心に柔軟に対応できる余地を残すことも大切です。
プロセスにこだわりすぎると、相手の話を阻害したり、必要な内容を聞けなかったりする可能性があります。
そのため、目的を設定しつつも、相手の発言によってトークプランを変更する柔軟な会話力が求められます。
商談の時間をあらかじめ設定した上で、トークを練りましょう。
時間を設定することによって、情報の選択と整理をする必要が出てきます。
結果的に伝える情報が明確になり、商談をスムーズに進行できます。
それぞれの話題に割り当てる時間を決めることにより、全体の流れも把握しやすくなります。
各話題に対して割り当てられた時間を守ることは、相手の集中力を途切れさせないためにも重要です。
「この話題はこの時間で終わる」と把握していれば、安心感を持って会話ができるからです。
そのため、商談のアジェンダをまとめてトークの最初で共有しておきましょう。
話題のコンセンサスを取り、脱線を防ぐことにもつながります。
また、時間通りに終えるトークの練習も重要な工程です。
時間内に全ての情報を伝えるためには、どの情報をいつ、どのように伝えるかを予め計画し、反復練習しておきましょう。
商談前に顧客の課題をヒアリングすることも、商談時間の短縮化に有効です。
訪問前にクライアントの課題を資料にまとめておけば、商談で顧客の課題に絞って話を展開できます。
商談前のヒアリングには、テレアポやメールの内容が含まれます。
事前に把握したクライアントのニーズや課題を商談に活かすことにより、商談時間を最適に活用し、余計なやり取りを省くことができます。
商談前のヒアリングは、商談の時間を短くするだけでなく、質を向上させる点でも有効なので積極的に取り組みましょう。
商談は1回で成約を目指さないことが重要です。
1回の商談で相手と信頼関係を築き、提案を理解してもらい、納得して契約をしてもらうことまでを目指すと、必然的に商談の時間が長くなります。
しかし、商談の時間が長引くと商談が成功しづらくなるため、逆効果です。
1回の商談に全てを賭けるのではなく、複数回の商談を重ねて関係を深めましょう。
無理に決断を迫るのではなく、優しく理解を促し、相手の意見とニーズの変化を尊重することが大切です。

一般的に、商談が成功しやすい時間帯は夕方と言われています。
ただし、相手の終業時間は避けるべきです。
理想的なのは相手の終業時間の2~3時間前です。
この時間帯は、昼休憩後の忙しさも収まり、その日の業務が落ち着きます。
具体的には、相手の会社の定時が19時なら16~17時、17時なら14~15時がベストでしょう。
この時間帯なら、1日の業務のほとんどを終え、心に余裕を持てる状況になります。
相手は話をじっくりと聞くことができ、商談が有意義に進む確率が高まります。
逆に、朝と昼は失注の可能性が高いと言われています。
朝はその日の仕事の始まりであり、業務が立て込む時間帯だからです。
また昼は休憩時間と重なり、相手にとって迷惑となる可能性があります。
ただ、商談相手によって業務時間は大きく異なります。
業種によっては昼に業務が始まり、夜遅くに終わるケースもあるでしょう。
アポイントや前段階の商談で、相手の都合のいい時間帯を把握しておくことが肝心です。
商談を確定させるために、日程調整は重要なステップです。
理想の時間帯である夕方を指定し、さらに数日の候補を挙げて打診するとよいでしょう。
日程調整はメールで行うことが望ましいです。
なぜなら、メールならば記録が残るために、確認も容易だからです。
口頭での打診は忘れられがちで、誤解を生む可能性もあります。
しかし、メールならばそのリスクを軽減できます。
日程調整のメールには「お忙しいところ恐縮ですが」などの枕詞をつけましょう。
また、こちらから提案する際は複数の日程を提示しましょう。
ここでは、商談の長さに関するよくある質問に回答します。
A.まずは状況を整理し、本当に必要な会話であるのか、それとも無意味な時間の浪費であるのかを見極めることが重要です。
商談は、決めた時間内に終わらないことも少なくないでしょう。
もし、本当に重要な話題についてディスカッションが広がっている場合、それは商談の進行において価値ある時間と言えます。
そのような場合には、時間が過ぎてしまっても引き続き会話を進めるべきです。
一方で、話が主題から外れた雑談や、関係のない話題に時間が取られている場合は、適切に会話を制御し、再度主題に戻すことが必要です。
話の区切りが良いところで顧客に声をかけ、成約に結びつくような質問をしつつ、商談の時間を最適に管理することが求められます。
A.商談の時間が短い場合、絶対に聞き出したい項目を優先して聞き出します。
優先して聞き出すべき情報は、顧客の課題、目標、予算です。
以下に聞き出し方をまとめたので参考にしてください。
| 項目 | 重要な理由 | 聞き出し方 |
| 顧客の課題 | 商談の中心テーマとなり、提供できる解決策を見つけるための出発点となる | 「現在、業務上で何か困っていることはありますか?」 「最近、何か挑戦してみたいことはありますか?」 |
| 顧客の目標 | 自社の製品やサービスがどのように顧客の目標達成に貢献できるかを見つけるための重要な情報となる | 「現在、お客様が達成したいと考えている目標は何ですか?」 「この目標を達成することで、どのような結果を期待していますか?」 |
| 顧客の予算 | 自社の提案が顧客の予算内に収まるかを把握するために必要である | 「この課題を解決するために、どの程度の予算を想定していますか?」 「その予算について、具体的な基準は何かありますか?」 |
A.オンライン商談の場合は、30分の商談も効果的です。
オンライン商談の場合、30分でも成果を上げることは可能です。
オンライン商談は、対面の商談と比較して集中力が持続しにくい一面があり、2時間など長時間の商談は相手にとってストレスとなることがあります。
したがって、30分から長くとも45分以内での商談が理想的です。
さらに、相手の時間を尊重する観点からも、商談を時間内に終えることは重要です。
オンライン商談は移動時間がないためスケジュールがタイトになりがちで、商談が長引くと次の商談やその他の業務に影響を及ぼす可能性があります。
今回の記事では以下の内容を紹介しました。
商談は、目的を定めた上で、2時間に収まるように計画を練りましょう。
商談を工夫する前に、アポイント獲得が不安な担当者の方もいるでしょう。
そのような方には、オンリーストーリーが提供する「チラCEO」がおすすめです。
決裁者限定でアポイントを獲得できるため質の高いマッチングが実現できます。
チラCEOは登録者の8割は取締役以上で、全てオンラインで完結するために日常業務と並行して決裁者とのマッチング機会を作れます。
アポイントを獲得できない、決裁者となかなかつながれないという悩みをお持ちの方は試してください。
A. 平均的な商談時間は2時間で、人間の集中力の限度が90分とされることから、雑談を含めても2時間以内に終えるのが最適とされています。
ただしあくまで目安であり、商談の内容や顧客の状況によってはこれより長く必要な場合も、短く抑えるべき場合もあります。
オンライン商談であれば30分から長くとも45分以内が理想的です。
A. 一般的に成功しやすいのは夕方で、相手の終業時間の2〜3時間前が理想とされています。
定時が19時の会社なら16〜17時、17時なら14〜15時が目安です。
昼休憩後の忙しさが収まり、その日の業務が落ち着いて心に余裕がある時間帯だからです。
逆に業務が立て込む朝と、休憩時間と重なる昼は失注の可能性が高いとされています。
A. 顧客の課題、目標、予算の3点を優先して聞き出します。
課題は提供できる解決策を見つけるための出発点となり、目標は自社の商品やサービスがどう貢献できるかを判断する材料になります。
予算は自社の提案が相手の想定金額に収まるかを把握するために欠かせません。
記事内には、それぞれを引き出すための質問例もまとめています。
A. まず、その会話が本当に必要なものか、それとも無意味な時間の浪費かを見極めます。
重要な話題についてディスカッションが広がっているなら、時間が過ぎても会話を続ける価値があります。
一方、主題から外れた雑談に時間が取られている場合は、区切りのよいところで声をかけ、成約につながる質問をして主題に戻しましょう。
この記事の監修者

平野 哲也(ひらの てつや)
株式会社オンリーストーリー 代表取締役
BtoB営業と決裁者マッチングの領域に12年間携わり、決裁者同士をつなぐマッチングサービスを運営。
累計26億円の資金調達を実施し、「ベストベンチャー100」にも選出されている。
「つよいい会社をつくる」を掲げ、経営の中でのしくじりや営業の現場で得た知見を発信中。