最終更新日: 2026.09.22
DX推進の仕事内容とは|職種・必要スキル・事例と進め方

DXとは何かをIT化との違いや事例とともに整理し、「2025年の崖」やRPAのサポート終了といった推進が必要な理由を解説します。生産性向上などのメリットと、支援企業の事例も紹介します。

監修:平野 哲也(株式会社オンリーストーリー 代表取締役)

DXはデジタル技術でビジネスの構造そのものを変革する取り組みです。

IT化との違いや推進が必要な理由、メリットと事例をまとめました。

この記事の要約

  • IT化が既存業務の効率化を指すのに対し、DXはビジネスモデルや顧客体験の革新を目指します。
  • 推進が必要な理由は「2025年の崖」問題と、RPAのサポート終了が迫っていることです。
  • メリットは生産性の向上、人材不足の解消、新しいビジネスチャンスの創出です。

DXとは

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術を活用してビジネスや社会の構造を根本から変革するプロセスを指します。

単なるIT化に留まらず、データ活用や自動化を通じて新しい価値を創出し、顧客体験の向上や業務効率の最大化を目指します。

特に、企業が競争力を維持・強化するために、ビジネスモデルの変革や組織文化の進化を促す重要な戦略として注目されています。

ここでは、DXの事例やIT化との違いについて説明します。

DXの事例

DXの具体的な事例として、製造業におけるスマートファクトリーが挙げられます。

スマートファクトリーでは、IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)を活用して生産設備をリアルタイムで監視・制御します。

例えば、センサーから取得したデータをAIが分析し、設備の故障予測やメンテナンスの自動化を実現します。

これにより、生産効率の向上やダウンタイムの削減が可能となり、結果としてコスト削減と品質向上が図られます。

また、データに基づいた生産の最適化により、在庫管理や供給チェーン全体の効率化も進められます。

他にも、金融業界のデジタルバンキング化、小売業におけるECとオムニチャネル戦略、医療分野のリモートヘルスケアの実現などが代表的なDX事例として挙げられます。

DXとIT化の違い

DX(デジタルトランスフォーメーション)とIT化はしばしば混同されますが、目的と範囲が異なります。

IT化は、既存の業務プロセスをデジタル技術で効率化することを指し、主に業務の自動化やコスト削減を目的としています。

例えば、紙の書類をデジタル化して処理を迅速化することがIT化の一例です。

一方、DXは単なる業務効率の改善に留まらず、ビジネスモデルそのものや顧客体験を革新することを目指します。

データやデジタル技術を駆使して、新たな価値を創出し、企業や組織のあり方を根本的に変えるのがDXの目的です。

このため、DXはIT化の延長ではなく、ビジネスの戦略的変革と位置付けられます。

代表・平野のnote▼

オンリーストーリー代表の平野は、12年間で多くの経営者と会うなかで、AI導入に疲れている経営者が多いと感じてきました。

その理由の一つとして、提案が「どのツールを選ぶか」から始まり、経営者が本当に求めている経営課題の解決が起点になっていない点を挙げています。

また、技術的には実現できても、自社の業務にどう効くのかが見えない段階で検討が止まるケースが多いと指摘しています。

新しい仕組みを取り入れるときも、道具ではなく解決したい課題から考えることが、導入の失敗を防ぐ近道です。

代表・平野のnote▶ AI導入で経営者がつまずく理由を代表が語ったnoteはこちら

DX推進が必要とされている理由

次に、DX推進が必要とされている理由として、「2025年の崖」問題とRPAの問題の2つを解説します。

「2025年の崖」問題

「2025年の崖」とは、日本の多くの企業が直面すると予測される大きな経営リスクを指します。

これは、老朽化した基幹システム(レガシーシステム)に依存し続けることで、ビジネスに重大な障害が発生する可能性があるという問題です。

これらのシステムは、技術の進化に対応できず、新しいデジタル技術やサービスと連携しづらくなっています。

その結果、業務効率の低下や競争力の喪失が懸念されています。

特に、2025年以降にはこれらのレガシーシステムの保守が困難になり、技術者の不足やコストの増大がさらに深刻化すると予想されています。

この状況を打破し、持続的な競争力を維持するためには、DX推進が不可欠です。

DXを通じて、新しいシステムへの移行やビジネスモデルの変革を行い、企業が迅速に市場の変化に対応できるようになることが求められています。

このように、「2025年の崖」は、DXを進める上での強い動機となっています。

RPAサポートの終了が迫っている

RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)は、多くの企業で業務効率化の手段として活用されていますが、RPAツールやプラットフォームのサポート終了が迫っていることが、DX推進の必要性をさらに高めています。

特に古いバージョンのRPAソフトウェアは、サポート終了後にセキュリティリスクが増大し、システムの不具合が発生する可能性が高まります。

これにより、業務が停滞するリスクが生じ、企業の競争力が低下する恐れがあります。

また、サポート終了に伴い、既存のRPAシステムの更新や再構築が必要となりますが、この際、単にRPAを新しいバージョンに置き換えるだけではなく、DXを推進する絶好の機会と捉えることが重要です。

DXによって、RPAの適用範囲を広げ、より高度な自動化やAI技術の導入を図ることで、業務プロセス全体を再構築し、さらなる効率化と価値創出を実現することが求められます。

このように、RPAサポートの終了は、DX推進の重要な契機となります。

DX推進するメリット

DXを推進するメリットは、生産性の向上のみならず、社内の人材確保やビジネスチャンスの創出など、様々な点で利益をもたらします。

生産性の向上

DX推進により生産性が向上する主な理由は、デジタル技術の活用によって業務プロセスが自動化・最適化されるためです。

これにより、従来手作業で行っていた業務が自動化され、ミスや遅延が減少します。

また、AIやデータ分析を活用することで、業務の効率化や意思決定のスピードが向上し、リソースの最適な配分が可能になります。

さらに、クラウドやデジタルツールを用いることで、部門間やチーム間の連携が円滑になり、情報共有やコラボレーションが促進されます。

これらの要素が組み合わさることで、全体的な生産性の向上が実現されるのです。

人材不足を解消できる

DX推進が人手不足の解消につながる理由は、デジタル技術の導入によって業務の自動化や効率化が進むためです。

特に、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)やAIを活用することで、ルーチンワークやデータ処理などの単純作業が自動化され、従業員がより付加価値の高い業務に集中できるようになります。

また、遠隔作業やテレワークを可能にするクラウド技術の導入により、地理的な制約を超えて人材を活用することができ、労働力の不足を補うことができます。

これにより、限られた人材リソースを効率的に活用し、人手不足の問題を緩和することが可能です。

新しいビジネスチャンスが生まれる

DX推進により、デジタル技術を活用することで新たな市場や顧客ニーズに対応できます。

データ分析やAIを使って顧客の行動を深く理解することで、個別化されたサービスや商品を提供することが可能になります。

また、既存のビジネスモデルを再構築し、サブスクリプション型サービスやオンラインプラットフォームなど、デジタル時代に適した新しいビジネスモデルを展開する機会が広がります。

他にも、デジタル技術を活用して既存の製品やサービスに付加価値を加えることで、差別化された新しい商品やサービスを市場に提供できるようになります。

これらの変革が、企業にとって新たなビジネスチャンスを創出する原動力となります。

DXを支援する企業一覧

最後に、DXを支援する企業として、3つの企業の具体的な事例をご紹介します。

株式会社データX:kpiee(ケーピー)

株式会社データXが提供する「kpiee」は、企業の経営管理を支援するDX(デジタルトランスフォーメーション)ツールとして注目されています。

このツールは、経営データの収集や集計、可視化を自動化し、従来は多くの工数を必要としていた業務を大幅に効率化します。

例えば、経営層が確認したい数値やKPI(重要業績評価指標)を、AIが自動で集計・分析し、必要に応じてコミュニケーションツールに通知する機能を備えています。

これにより、経営判断のスピードが向上し、戦略的な意思決定が可能になります。

さらに、kpieeは業務プロセスをクラウド上でアウトソーシングする「BPaaS」機能も提供しており、定型業務の負担を軽減します。

このように、kpieeを導入することで、企業はDXを推進しながら、生産性の向上と新たなビジネスチャンスの創出を図ることができます。

kpiee

株式会社トランスコスモス:BPaaS

株式会社トランスコスモスが提供する「BPaaS(Business Process as a Service)」は、企業の業務プロセスをクラウド上でアウトソーシングするサービスであり、DX推進事例として挙げられます。

具体的な事例として、ある日本の大手通信企業のバックオフィス業務の効率化が挙げられます。

この企業では、膨大な量の請求処理や顧客対応業務を手作業で行っており、効率が悪く、コストが高くなっていました。

トランスコスモスは、この業務プロセスをBPaaSを通じてクラウド上に移行し、自動化と最適化を行いました。

これにより、業務処理時間が大幅に短縮され、コスト削減と業務効率の向上が実現しました。

また、AIを活用したデータ分析により、業務の改善点を迅速に特定し、さらなる業務の最適化が可能となりました。

結果として、この企業はリソースをコア業務に集中できるようになり、競争力を大幅に向上させることができました。

トランスコスモス

Chatwork株式会社:Chatwork アシスタント

Chatwork株式会社が提供する「Chatwork アシスタント」は、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進を支援するオンラインアシスタントサービスです。

このサービスは、企業の業務プロセスの効率化とコスト削減を目的としており、特に中小企業向けに最適化されています。

具体的な事例として、ある企業のバックオフィス業務における効率化が挙げられます。

この企業では、日常的な事務作業や経理処理に多くの時間とリソースを割いており、その結果、業務の遅延やコスト増加が問題となっていました。

Chatwork アシスタントを導入することで、これらの業務を自動化し、専門的なタスクはプロのアシスタントが担当することで、作業時間の大幅な短縮と業務効率の向上が実現されました。

また、Chatwork アシスタントは、定型業務から専門領域まで幅広く対応できるため、導入企業は自社のリソースをコア業務に集中させることが可能となり、競争力の強化に寄与しました。

このサービスにより、企業は柔軟な業務依頼が可能となり、マニュアルや採用、育成にかかるコストも削減されています。

Chatworkアシスタント

まとめ:DXが必要とされる理由や背景を理解しよう

DXは単なるビジネス業界の流行ではなく、日本企業の多くに見られる課題を解決するための取り組みの一つです。

DXを進めるには、それぞれの業界の当たり前を見直す大胆な施策の展開が必要です。

今回ご紹介した企業の事例などを参考に、自社のDXの取り組みを加速させましょう。

(本文執筆・編集:オンリーストーリー編集部)

 

最近、営業代行の相談が多く、経営者と会う中で「営業代行を依頼したけどうまくいかなかった」という相談が増えています。依頼してうまくいく確率は、私の感覚で1%程度だと思っています。
私たち自身もアポ獲得代行サービスに10億円ほど投資してきた中で、たくさんの課題を感じてきました。

そこで学んだ知識を活かし、失敗しにくい営業代行サービスを作ったり、営業代行に失敗した会社向けのサービスも共有しているので、ぜひ無料相談をご活用ください。


よくある質問

Q. DXとは何ですか?

A. デジタル技術を活用してビジネスや社会の構造を根本から変革するプロセスのことです。

単にツールを導入するだけでなく、仕事の進め方や事業のあり方まで見直すことがDXの本質です。

Q. IT化とはどう違いますか?

A. IT化は既存業務の効率化が目的ですが、DXはビジネスモデルや顧客体験の革新を目指します。

IT化はDXを進めるための手段の一つと捉え、目的を見失わないことが大切です。

Q. 「2025年の崖」とは何ですか?

A. 老朽化した基幹システムに依存し続けることで生じる、大きな経営リスクを指す問題です。

古いシステムを使い続けると保守の負担が増え、新しい取り組みに投資しにくくなることが懸念されています。

Q. DX推進のメリットは何ですか?

A. 生産性の向上、人材不足の解消、新しいビジネスチャンスの創出が挙げられます。

自社の課題に合わせて、どの効果を最も重視するかを決めてから取り組みましょう。

Q. どんな事例がありますか?

A. IoTやAIで生産設備を監視・制御する製造業のスマートファクトリーが代表例です。

自社に近い業種の事例を参考にすると、取り組むべきことを具体的に考えやすくなります。

この記事の監修者

平野哲也

平野 哲也(ひらの てつや)

株式会社オンリーストーリー 代表取締役

BtoB営業と決裁者マッチングの領域に12年間携わり、決裁者同士をつなぐマッチングサービスを運営。

累計26億円の資金調達を実施し、「ベストベンチャー100」にも選出されている。

「つよいい会社をつくる」を掲げ、経営の中でのしくじりや営業の現場で得た知見を発信中。

ENICXO
メッセージアイコン オンリーストーリー代表 平野からのメッセージ
オンリーストーリーでは、これまで10年以上にわたり、
BtoB営業における「集客の課題」と真剣に向き合ってきました。

経営者同士が信頼でつながるマッチングプラットフォームや、
想いを届ける手書きの手紙など、独自の形で支援を続けています。

そして最近では、経営者同士を直接つなぐ「顧問&コミュニティサービス」も新たにスタートしました。

私たちが大切にしているのは、単なるマッチングツールの提供ではなく、
一社一社の課題に寄り添い、"本当に意味のある出会い"をつくることです。

もしBtoB集客でお悩みの決裁者の方がいらっしゃいましたら、
まずはお気軽に、代表の私とお話してみませんか?

▼この下から、直接日程をご予約いただけます。

お問い合わせさぁ、良質なビジネスマッチングを今すぐ体験

お電話でのお問い合わせ
03-6821-7872 (平日10:00〜19:00)
よくあるご質問