最終更新日: 2023.09.27

見込み顧客に電話やメールでアプローチして商談のセッティングを行うインサイドセールスが成果を出すには、フィールドセールスとは異なるコツがあります。

また、インサイドセールスに求められるスキルや活用すべきツールについて理解しておくと、インサイドセールスの生産性が向上し、商談数の増加や案件獲得の確度が上がって業績にも好影響を与えます。

この記事では、インサイドセールスに求められるスキルやコツ、インサイドセールスに向いている人の特徴や、活用したい便利なツールについて解説します。インサイドセールスの成果を上げたいと考えている担当者は必見です。

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インサイドセールスに求められる4つのスキル

ここでは、インサイドセールスに求められる以下の4つのスキルについて解説します。

  • ヒアリング能力
  • 実行し続ける力
  • 正確性
  • チームワークを高める力

ヒアリング能力

インサイドセールスは、商材を売り込むことよりも、ヒアリング能力が求められます。リード(見込み客)の現状や課題を知り、ニーズを把握できるかどうかが重要なためです。

インサイドセールスが顧客のニーズを掴めないと、その後を引き継ぐフィールドセールスが適切な提案を行えず、長期的な関係性構築が難しくなります。そのため、インサイドセールスには、潜在的な顧客が抱えている課題を正確に把握できる、高度なヒアリング能力が求められます。

実行し続ける力

インサイドセールスは、毎日地道な業務をコツコツ繰り返す必要があります。インサイドセールスは顧客との関係性構築を目的に動くチームです。フィールドセールスとは異なり、成果がわかりにくいという特徴があります。人によっては、やりがいを感じづらい場合もあるでしょう。

そのため、インサイドセールスの担当者は、モチベーションを維持し、実行し続ける力が求められます。

正確性

インサイドセールスは、リードとの関係性を構築し、フィールドセールスにつなげる役割を担います。そのため、リードからヒアリングした内容を正しく記録し、フィールドセールスに正しく伝える必要があります。

インサイドセールスは中長期的な関係性の構築を目的にアプローチを行うため、次のアプローチまで期間が空くケースも多くあります。また、インサイドセールス内で担当者が変わることもあるため、インサイドセールスには正確性が求められます。

チームワークを高める力

売上目標の達成という1つの目標に向けて取り組むためには、組織全体で協力し合うチームワークが重要です。インサイドセールスは、マーケティングとフィールドセールスの中間の役割を担います。顧客にアプローチしてから受注につなげるためには、3部門が共通の目標を見据えて協力し合い、各部門がそれぞれのミッションを達成する必要があります。

インサイドセールスは、3部門が共通して掲げる目標にズレが生じていないかを確認し、ズレが生じている場合には、インサイドセールスチームが調整します。

また、インサイドセールスチームは、マーケティングチームから情報を引き継ぎ、フィールドセールスにトスアップするという架け橋のような役割を果たします。そのため、インサイドセールスチームが中心となって、部門間の目標統一や認識のすり合わせといった調整作業を行い、チームワークを高める必要があります。

インサイドセールスのコツ

ここでは、インサイドセールスで成功するためのコツとして、以下のポイントを解説します。

  • カスタマージャーニーを把握する
  • トークスクリプトやシナリオを準備する
  • 顧客の課題ごとに提案資料を用意する
  • 顧客や業界への理解を深める
  • ロールプレイング方式で練習する
  • KPIを設定する
  • 顧客のBANTCH情報をヒアリングする
  • 提案にはSPIN話法を活用する
  • インサイドセールスの活動を記録できる仕組みを整える
  • 受注/失注の要因を分析して改善につなげる
  • 失注案件についても再度アプローチする

カスタマージャーニーを把握する

インサイドセールスがカスタマージャーニーを理解することにより、リードのニーズにあった提案が可能になります。

カスタマージャーニーとは、購買プロセスに基づくリードの行動や思考のことです。BtoB商材のカスタマージャーニーでは、以下のようなステップを踏みます。

  1. 自社の課題やニーズを認識する
  2. 情報収集を行う
  3. ニーズを満たす製品・サービスを吟味する
  4. 提案依頼・見積もり請求
  5. 社内稟議
  6. 購入・契約

BtoB商材の場合、企業内で予算の承認が必要であり、決裁者の承認を得ることが求められます。そのため、購入・契約に至るまで長いステップが必要です。

カスタマージャーニーを把握したうえでこのステップを理解するとニーズに適した提案が可能になり、顧客からの信頼獲得と関係性構築につながります。

トークスクリプトやシナリオを準備する

インサイドセールスでは、事前にトークスクリプトやシナリオを作成すると効果的です。トークスクリプトを用意することによってセールストークを標準化でき、成果が出る営業担当者のトークの傾向が掴めます。

成果につながるトークの特徴を理解できると、組織全体として商談数や受注数をアップできるようになります。また、想定される場面に対して切り返しをいくつか用意しておくと、焦らずに対応できます。

さらに、どこで断られたか、どこで電話を切られたかなどをトークスクリプトにメモすれば、トークのどの部分を改善すべきかが明確になり、次に活かせます。

例えば、担当者にアポイントの依頼を断られてしまった場合、商材の魅力を十分にアピールできなかったと考えられます。そのため、商材の紹介部分を改善する必要があると分かります。

顧客の課題ごとに提案資料を用意する

インサイドセールスは電話やメールで営業提案を行いますが、その時の提案書は課題ごとに複数用意しておくと成果に繋がりやすいです。

見込み客の課題や導入検討調査で得たい情報はさまざまですが、どの企業にも、受注につながりやすい提案パターンというものがいくつか存在します。そのパターンの中から見込み客に共通している課題を類推し、課題ごとの提案書を作成するのが定番の方法です。

もともと、成功パターンから抽出した課題なので成約率が高くなり、同じ課題を抱える見込み客にアプローチする際に使い回しができるため効率的です。これをインサイドセールスチーム全体で実施することで、指数関数的にナレッジが溜まり、さらに精度が増すという好循環ができあがります。

顧客や業界への理解を深める

インサイドセールスでは、顧客や顧客の業界への理解を深めることが重要です。営業は、基本的には迷惑だと感じられることが多いでしょう。柔軟性が求められる部分は、マニュアル化しづらく、経験を積まないと上達するのが難しいで、成果に繋がりにくい傾向があります。

顧客や同業他社、業界に関する知識や動向、事例などを調べて説明できるようにすると、他社の営業と差別化でき、話を聞いてもらえる可能性が高まります。

顧客にとって有益な情報を提供できるようにするためには、日頃からターゲットの業界に関する情報を積極的に収集したり、テレアポや過去の面談で聞いた内容をメモしたりすることが効果的です。

ロールプレイング方式で練習する

電話でアプローチする場合、トークスクリプトも重要ですが、咄嗟の対応や切り返しが求められることも多いです。そのような柔軟性が求められる部分は、マニュアル化しづらく、経験を積まないと上達するのが難しいでしょう。

ロールプレイング方式で練習することにより、テレアポの全体的な流れを把握できるだけでなく、想定外の質問にも臨機応変に対応できるようになります。また、客観的な視点から自分では気づかない課題が明らかになり、実践に活かせます。

KPIを設定する

リードに効果的にアプローチし、商談のセッティング率や受注数などの成果を上げるためには、KGIだけでなくKPIを設定し、行動を適宜見直せるようにすることが大切です。KPIとは、Key Performance Indicatorの略で、日本語では「重要業績評価指標」と呼ばれます。

最終的な目標を達成するために必要な指標のことであり、インサイドセールスでは主に以下のような指標がKPIとして設定されます。

  • 架電数・通話時間
  • 着電数
  • フォロー率
  • メール送信数・メール開封率
  • 商談化数・商談化率
  • 受注数・受注額

KPIを設定して目標の達成具合を適宜確認し、必要に応じてKPIの見直しを行うと、最終的な目標を達成しやすくなります。

顧客のBANTCH情報をヒアリングする

インサイドセールスにおいて顧客との関係性を構築するには、現状と課題のヒアリングが重要です。そのためには、BANTCH情報を聞き出すと良いです。

BANTCH情報とは、以下の5つの要素のことを指します。

  • Budget(予算)
  • Authority(決裁権)
  • Needs(ニーズ)
  • Timeframe(検討時期)
  • Competitor(競合)
  • Humanresources(人員体制)

これらをヒアリングすることで、顧客の現状や課題を網羅的に把握できます。

また、有望な見込み客であるかどうかをスコアリングできるのもメリットです。ニーズの高さや導入スピードなどに基づいて顧客をスコアリングすると、すぐに商材を導入してくれそうな顧客、ニーズはあるが継続的なフォローが必要な顧客、ニーズがないため見込みがない顧客などに分類でき、営業活動を効率的に行うのに役立ちます。

提案にはSPIN話法を活用する

顧客の現状とニーズをヒアリングしたら、それを元に提案を行いましょう。提案の際は、SPIN話法を活用するのが有効です。

SPIN話法とは、状況質問(Situation Questions)・問題質問(Ploblem Questions)・示唆質問(Implication Questions)・解決質問(Need-payoff Questions)の4つの質問をすることで、相手が抱えている課題を解決したときの効果に気づきやすくなるよう導く話法のことを指します。

SPIN話法に基づく提案の流れは以下のとおりです。

  1. 状況質問:「御社の競合は〇〇ですか?」のようにBANTCH情報をヒアリングする
  2. 問題質問:「その課題を解決しないとどのような影響がありますか?」のように、課題を引き出す
  3. 示唆質問:「既存サービスでは、業務効率化は難しくありませんか?」のように、課題を解決する必要性に気づいてもらう
  4. 解決質問:「弊社の〇〇というサービスなら課題を解決できそうですが、いかがでしょうか?」のように提案につなげる

提案の際は、一方的に解決策を提案してしまいがちですが、相手にとって負担となったり説得力が不足したりするため、逆効果になってしまうリスクがあります。SPIN話法を活用し、顧客が課題を解決する必要性に気づき、顧客自身が解決策に気づくよう誘導しましょう。

インサイドセールスの活動を記録できる仕組みを整える

インサイドセールスでは、多くのリードを獲得し、情報を収集してフィールドセールスに引き継ぐことが重要です。そのためには、活動やそこで得た情報を記録できる仕組みづくりが求められます。

仕組みづくりの際は、必要な情報を素早く簡単に記録できる工夫をしましょう。必ず入力する事項はテンプレート化する、記述ではなくプルダウンで選択できるようにする、などの工夫が考えられます。また、効率良く記録するには、記事の後半で紹介するデジタルツールの導入もおすすめです。

受注/失注の要因を分析して改善につなげる

インサイドセールスの成果を上げるためには、振り返りが重要です。インサイドセールス単体の業務だけでなく、フィールドセールスに引き継いだ後の結果まで含めて分析することが重要です。受注できた事例と失注してしまった事例を振り返り、成功のポイントや失敗の原因を分析して改善につなげましょう。

失注案件についても再度アプローチする

失注した案件の中には、将来的に復活受注につながる可能性があります。そのため、失注案件についても放置せず、半年〜1年後に再度アプローチすると良いでしょう。メルマガやニュースレターなどを定期的に送付し、関係を構築し続けることが大切です。

インサイドセールスに向いている人材の特徴

インサイドセールスに向いている人材の特徴は、以下のとおりです。

  • オンラインでのコミュニケーションスキルが高い
  • チャレンジ精神・継続力がある
  • マルチタスクをこなせる
  • 事実ベースで報告できる

オンラインでのコミュニケーションスキルが高い

インサイドセールスでは、顧客と対面せず、電話やメールなど、オンラインでコミュニケーションを取ります。オンラインでは相手の顔が見えないため、オフラインとは違った難しさがあります。

そのため、オンラインでのコミュニケーションスキルが高い方は、インサイドセールスに向いていると言えるでしょう。具体的には、相手と会話のテンポを合わせる力や、伝えたい内容を簡潔に伝える能力がある方に向いています。

Web面談の場合、電話に比べると顔が見えるためハードルは低いですが、画面越しでも相手に好感を持ってもらえるような表情や声のトーンが大切です。相手に受け入れてもらいやすい第一印象づくりができる方も、インサイドセールスに適しています。

チャレンジ精神・継続力がある

インサイドセールスには、チャレンジ精神と継続力が求められます。最終的な受注はフィールドセールスが担当するため、インサイドセールスは成果が見えにくいという特徴があります。また、受注まで長い時間がかかることも多く、長期にわたって地道な作業を繰り返す必要があります。

時には、相手からクレームを受ける、途中で相手と連絡が取れなくなるなどの困難にぶつかることもあるでしょう。成果が見えづらく困難が多い中でもめげずに業務に取り組めるチャレンジ精神と継続力がある方は、インサイドセールスに向いているのです。

マルチタスクをこなせる

インサイドセールスでは、以下のように多岐にわたる業務を行う必要があります。

  • リードのリスト作成
  • テレアポ
  • メール送付
  • 行動記録
  • フィールドセールスへの引き継ぎ

そのため、複数業務を効率よくこなせるマルチタスク能力に優れている方は、インサイドセールスに適しています。

事実ベースで報告できる

インサイドセールスでは、リードの情報を関係部署に伝える必要があります。リードの情報を正確に伝えてフィールドセールスにスムーズに引き継ぐためには、事実ベースでの報告が重要です。

また、インサイドセールス内で得た情報をほかの部署に共有することで、組織全体で協力し、目標達成に向けた取り組みを行えます。例えば、リードから掴んだニーズをマーケティング部門に共有すれば、より効果的な施策を実施できるでしょう。担当者の趣味のようなプライベートな情報をフィールドセールスに共有すれば、より信頼関係を構築しやすくなります。

このように、インサイドセールスはリードの情報をさまざまな関係者に報告する機会が多い役割です。そのため、情報を事実ベースで正しく報告できる伝達能力に優れている方は、インサイドセールスに向いています。

インサイドセールスで効果的なデジタルツール

インサイドセールスで成果を上げるためには、デジタルツールの活用が有効です。ここでは、インサイドセールスで導入したいデジタルツールについて、以下の3つを紹介します。

  • MAツール
  • SFAツール
  • CRMツール

MAツール

MA(Marketing Automation)ツールとは、マーケティングの最適化ツールのことです。リードの獲得から商談までのマーケティング活動を一括で管理できます。顧客の属性や興味関心に合わせたナーチャリングメールやDMなどの自動送付、リードの管理やスコアリング、アクセスログ収集などが可能です。

MAツールを導入することにより、顧客の行動に合った適切なアプローチ・施策の検討が可能になるほか、既存顧客の定期的なフォローにも役立ちます。マーケティング部門とインサイドセールスの連携に役立つため、効果的なツールの1つです。

SFAツール

SFA(Sales Force Automation)ツールとは、営業支援システムのことです。営業部門における情報や業務プロセスを自動化し、行動を記録したり、顧客の情報を蓄積・分析できたりします。

顧客情報や各営業担当者の営業内容を一元管理できるため、営業活動において非常に便利です。また、営業手法を組織で統一し、全体で成果を上げるためにも活用できます。

CRMツール

CRM(Customer Relationship Management)ツールとは、顧客関係管理システムのことです。顧客情報や、アプローチから受注に至るまでの顧客とのコミュニケーションに関するデータなどを一元管理できます。

顧客に関するさまざまなデータを蓄積できるため、受注に向けた効果的な提案や、クロスセル・アップセルに向けたアプローチ方法を検討・分析するのに役立つツールです。

また、顧客が関心を持っている事項を記録して分析することで、需要の傾向をつかみやすくなり、新規開拓型営業にも活かせます。

インサイドセールスのコツを理解して営業の成果を上げる

インサイドセールスでは、顧客と長期的な関係を築いて現状やニーズを正しく把握し、フィールドセールスに引き継ぐことが重要です。インサイドセールスを上手に活用すれば、組織全体で営業の成果を上げられます。

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