最終更新日: 2023.09.27

インサイドセールスとは、非対面で行う営業活動のことです。従来の営業方法よりも効率よくリードを獲得できるため、近年注目を集めています。

このインサイドセールスでより効率よく営業活動を行うには、ツールの導入が必須です。ツールを使用することで見込み客の分析ができたり、より受注につながりやすいリストを作成・管理できたりします。

そこで本記事では、インサイドセールスにおすすめのツールを6種類に分けて紹介します。インサイドセールスにツールを導入するメリットや選び方のポイントも解説します。

インサイドセールスとは

インサイドセールスとは電話やメール、Web会議ツールなどを利用して非対面で行う営業活動のことです。顧客の元へ直接足を運ばないため、効率的に営業活動ができます。

また、新型コロナウイルス感染拡大によってリモートワークでの働き方が定着したため、多くの企業でWebによる面談に抵抗感がなくなりました。そのため、営業ツールとして活用が進んでいます。

インサイドセールスにツールを導入する3つのメリット

インサイドセールスにツールを導入するメリットは、以下の3つです。

  • 見込み客に優先順位をつけられる
  • 工数を削減できる
  • 顧客リストの質が向上する

それぞれのメリットを詳しく解説します。

1.見込み客に優先順位をつけられる

インサイドセールスにツールを導入すれば、見込み客に優先順位をつけられます。例えば、ツールを導入することでメルマガの開封率やサイト内の行動が可視化されるため、自社に関心の高い企業を見分けられます。

関心の深さをリアルタイムで把握すれば適切なタイミングでアプローチできるため、リードも獲得しやすくなるでしょう。興味関心を深める活動に繋げるためには、ツールの活用が必須です。

2.工数を削減できる

インサイドセールスにツールを導入すれば、工数を削減できます。例えば、リストの作成やデータの集計などをツールで行えば、作業時間が短縮することが可能です。

しかしこれらの作業は、エクセルでも対応できます。ツールを使った場合とエクセルを使った場合の違いは以下の通りです。

ツールエクセル
メリット・膨大な顧客情報をデータベースで管理できる・他のツールとの連携も可能なため、情報共有しやすい・Officeライセンスを持っていれば、追加のコストは不要・テンプレートが無料で公開されている
デメリット・ツールを導入する際にコストと労力がかかる・他のツールと連携しにくい・膨大な顧客情報を管理するのは不向き・複数人で情報を更新できない・集計や分析に時間がかかる

エクセルは単純な顧客リストを手軽に作成できる便利なツールですが、複雑な情報を入力して整理したり、名刺管理ツールなどとの連携には不向きです。

その点、専用ツールは膨大な情報をデータベース化して一括管理でき、他のツールとも連携できることがほとんどです。

導入やランニングコストがかかるケースがほとんどですが、ツールを導入して管理した方が結果として有益でしょう。

3.顧客分析で営業活動の質が向上する

インサイドセールスにツールを導入すれば顧客分析を行えるため、営業活動の質が向上します。例えば、SFAというツールでは顧客情報の管理ができるので、売上に繋がった顧客と繋がらなかった顧客にどのような違いがあるのかを把握できます。

顧客の情報を分析できれば営業方法を改善できるため、受注の確度を上げられるでしょう。分析しなければわからない情報を得られるのも、ツールを導入するメリットです。

インサイドセールスに必須なツール6種類

インサイドセールスで活用すべきツールは、以下の6種類です。

  • SFA(営業支援ツール)
  • CRM(顧客管理システム)
  • MAツール(マーケティングオートメーションツール)
  • CTI(コンピュータ電話統合)
  • Web会議ツール
  • 名刺管理ツール

それぞれのツールについて詳しく見ていきましょう。

1.SFA(営業支援ツール)

SFAとは、営業に関する情報を一元管理できるツールです。具体的な機能は以下の通りです。

  • 営業プロセスの可視化
  • 業務管理
  • 進捗状況の把握
  • 営業活動の記録、および報告
  • 予実管理

インサイドセールスは、他の部署と情報を共有することが何よりも重要です。そのため、SFAを導入してリードの獲得から受注までの情報を一元管理することで、スムーズに営業活動を行えます。

例えば、マーケティングでは「どのような施策で獲得したリードなのか」「何のセミナーに参加しているか」などの情報を入力します。この情報を元に、インサイドセールスでは見込み客とコミュニケーションを図って、さまざまな情報をヒアリングできます。

そして適切なタイミングになればフィールドセールスで商談を実施し、一連の流れで得た情報を活用しながらクロージングしていきます。つまり、SFAを活用することで、従来よりも効率的な営業活動を行えます。

2.CRM(顧客管理システム)

CRMとは、顧客情報の管理に特化したツールのことです。例えば、以下のようなデータを管理できます。

  • 見込み客の基本情報
  • 購入した商品の金額や数量
  • 購買実績や購入頻度
  • 要望や苦情

CRMは、顧客と自社との関係性を主軸に情報を管理するのが主な目的です。顧客とのコミュニケーションについても管理できるため、顧客の満足度を高められます。

3.MAツール(マーケティングオートメーションツール)

MAツールとは、マーケティング業務をサポートするためのツールです。

メールやWebサイトの分析、モバイルマーケティングなどのツールを1つにまとめたものです。MAツールを使用すればメールを一斉に送信できたり、見込み客に対して適切なタイミングで最適なコンテンツを提供できます。MAツールは見込み客と良好な関係を構築し、サービスへの興味関心を深める目的で使用します。

4.CTI(コンピュータ電話統合)

CTIとは、電話業務を効率化させるためのツールです。電話機能にCRMやMAツールを連携させて使用できるため、顧客情報を確認しながら電話対応できます。

他にも、CTIには電話応対品質向上を目的とした録音機能や、1人のオペレーターに負担が偏らないようにする電話制御機能なども搭載されています。そのため、CTIを導入すればオペレーターの品質向上や負担軽減なども期待できるでしょう。

5.Web会議ツール

Web会議ツールは、インターネットを通じて商談や打ち合わせができるツールのことです。非対面でありながら、見込み客の顔を見ながら対話できるため、電話やメールよりもコミュニケーションを取りやすいのが特徴です。また、直接訪問する必要がないため、移動時間の短縮やコストの削減にもつながります。

なお、ツール上で資料を共有できるWeb会議ツールであれば、その場で情報を確認しながら、商談や打ち合わせを進められます。

6.名刺管理ツール

名刺管理ツールとは、紙の名刺をスキャンして読み取ることで、情報をデータベース化できるものです。紙の名刺であれば保管場所を確保しなければならず、必要な情報を探すのも苦労します。

しかし、名刺管理ツールがあれば保管場所を準備する必要もなく、情報もすぐに検索できるので効率よく営業活動を進められます。また社内で情報を共有していれば、より効率的な運用も可能になるでしょう。

なお、名刺管理ツールによって特徴が異なります。例えば、情報をクラウド上で管理できるツールであれば、チーム内で名刺情報の共有が可能です。

インサイドセールスにおすすめのツール12選

ここからは、インサイドセールスにおすすめのツールを12種類紹介します。ツールの種類ごとに分類して紹介しているので、自社の課題や目的に合わせて適切なツールを選定してください。

1.SFA(営業支援ツール)

おすすめのSFAツールは、以下の2種類です。

  • SalesCloud
  • eセールスマネージャー

それぞれの特徴を確認しましょう。

SalesCloud

SalesCloudは、世界トップシェアを誇るSFAツールです。顧客や案件情報を一元管理できるため、フィールドセールスとの連携も行いやすいでしょう。アプリを使えば、いつでも顧客情報を確認できることから、効率よく営業できます。

費用:月額3,000円~

SalesCloud

eセールスマネージャー

eセールスマネージャーは、純国産のSFAツールです。ツールの導入から定着まで徹底的なサポートを行っているため、約95%の定着率を誇っています。一度の情報入力で商談リストやスケジュールといった複数の情報に自動で反映できるため、効率の良い営業ができます。

費用:月額3,000円~

eセールスマネージャー

2.CRM(顧客管理システム)

おすすめのCRMツールは、以下の2種類です。

  • Zoho CRM
  • UPWARD

それぞれの特徴を紹介します。

Zoho CRM

Zoho CRMは使用方法が簡単なため、ツールに慣れていない企業でも使いやすいCRMです。エクセルやスプレッドシート、他社のCRMツールなどからのデータ移行もスムーズに行えることから、導入までのハードルも低いでしょう。顧客に関する情報をまとめて管理できるため、検索する手間を省けるのがメリットです。

費用:月額1,680円~

Zoho CRM

UPWARD

UPWARDは、使いやすさにこだわったCRMツールです。顧客からヒアリングした情報をすぐさま共有することも可能であるため、タイムリーな情報を手にしながら商談できます。他のCRMツールやビジネスチャットと連携できるため、利便性は高いといえるでしょう。

費用:月額3,800円~

UPWARD

3.MAツール(マーケティングオートメーションツール)

おすすめのMAツールは、以下の2種類です。

  • List Finder
  • Synergy!LEAD

それぞれの特徴を解説します。

List Finder

List FinderはBtoB企業にとって必要な機能を取り揃えているため、操作しやすいMAツールです。累計導入実績は1,600アカウントを超えており「始めやすさ」や「導入のしやすさ」が魅力です。なお、ツール導入初期は担当コンサルタントが伴走してくれるため、サポート体制も充実しています。自社に合わせた支援対策を行ってくれるので、成果が出せるか不安な方でも安心して任せられるでしょう。

費用:月額39,800円~

List Finder

Synergy!LEAD

Synergy!LEADは、SalesforceのためのMAツールです。見込み顧客が見ているWebサイトを可視化できるため、顧客の関心度の高い事柄を事前に把握できます。また、資料請求フォームやお問い合わせフォームが簡単に作成できるため、単発のアンケートを取りたいときも活躍できるでしょう。ツールの導入が初めてでも手厚いサポート体制が整っているため、安心して活用できます。

費用:月額10,000円~

Synergy!LEAD

4.CTI(コンピュータ電話統合)

おすすめのCTIは、以下の2種類です。

  • pickupon
  • CallConnect

それぞれの特徴を見ていきましょう。

pickupon

pickuponは、通話内容を自動でテキスト化するツールです。CRMやSFAに連携すると自動で情報を入力してくれるので漏れを防げます。パソコンとヘッドセットがあれば使用でき、わからないことがあればスタッフがサポートしてくれるため、導入のハードルも低いでしょう。

費用:月額6,000円~

pickupon

CallConnect

CallConnectは通話内容を録音したり、テキストで管理するツールです。チームやメンバーごとに発着信数・通話時間などを確認できることから、それぞれの成果を可視化しやすくなっています。CRMと連携すれば通話履歴が反映されるため、情報を入力する手間を減らせるのも魅力です。

費用:月額2,400円~

CallConnect

5.Web会議ツール

おすすめのWeb会議ツールは、以下の2種類です。

  • Zoom
  • Thumva BIZ

それぞれの特徴を見ていきましょう。

Zoom

Zoomは、パソコンやスマートフォンなどでWeb会議を行えるツールです。最大1,000名がWeb会議に参加できるため、大規模なミーティングにも対応できます。Zoomを導入した95%がパフォーマンスの向上を実感しており、インサイドセールスにおいても大活躍が期待できます。

費用:無料~

Zoom

Thumva BIZ

Thumva BIZは、集客や営業に特化したツールです。顧客がThumva BIZへアクセスすると自社のルームへ誘導できることから、オンラインの店舗を訪問したかのように面談できます。プラウザを1クリックするだけで商談がスタートするため、ツールに慣れていない人でもスムーズに利用できるでしょう。

費用:初期費用+システム手数料

Thumva BIZ

6.名刺管理ツール

おすすめの名刺管理ツールは、以下の2種類です。

  • メイシ―
  • CAMCARD BUSINESS

それぞれの特徴を見ていきましょう。

メイシ

メイシーは、名刺をメイシ―に送るだけで情報の入力を代行してくれる名刺管理ツールです。パソコンやスマートフォンで情報を管理できるため、利便性が高いといえるでしょう。情報検索のしやすさと精度が高いことから、使いやすさも好評です。

費用:月額2,178円

メイシー

CAMCARD BUSINESS

CAMCARD BUSINESSは、名刺をスマートフォンで撮影するだけで情報をデータ化する名刺管理ツールです。顧客情報を社内で共有できるため、いつでも・どこにいても人脈データにアクセスできます。オンラインでの名刺交換も可能なため、インサイドセールスでも活用できるでしょう。

費用:月額1,700円~

CAMCARD BUSINESS

インサイドセールスで使うツールを選ぶ5つのポイント

インサイドセールスで使うツールを選ぶポイントは、以下の5つです。

  • 目的を明確にすること
  • 費用対効果
  • ツールの拡張性
  • サポート体制
  • カスタマイズ性

それぞれのポイントを詳しく解説します。

1.目的を明確にすること

インサイドセールスで使うツールを選定するときは、目的を明確にすることが重要です。例えば「顧客情報の入力を簡略化したい」「メールをわかりやすく保管したい」といった自社が抱える課題を明確にすることで、どのようなツールが必要なのかがわかります。

2.費用対効果

インサイドセールスで使うツールを導入する場合は、コスト面での負担はどれほどかかるかチェックしましょう。コストは導入時だけではなく、ランニングコストも発生します。また、使用するツールによってもコストは大きく変化します。

そのため、ツールを導入する場合は費用対効果がどの程度期待できるかを考慮して選ぶことが重要です。

3.ツールの拡張性

インサイドセールスにツールを導入する場合、複数の部署で連携できるかもチェックしましょう。インサイドセールスはマーケティングやフィールドセールスをはじめ、他の部署との連携は欠かせません。そのため、情報を取り扱うツールも連携できなければ、効率よく業務を遂行できないのです。

そのため、他の部署でも問題なく使用できるツールを選ぶことがインサイドセールスを成功させるためのポイントといえます。

4.サポート体制

インサイドセールスにツールを導入する場合は、サポート体制が整っているかを確認しておきましょう。例えば、名刺管理ツールであれば日本語以外の言語にも対応しているツールもあります。日本以外の地域でも事業を展開していれば、必要不可欠なポイントです。

また、ツールの設定や管理などにトラブルが生じた場合、サポート体制が十分に整っていれば心強いでしょう。サポート体制を確認する場合は、以下のような項目を確認しておくと安心です。

  • トラブルが発生した場合の対応方法(メールやチャット、電話など)
  • 対応時間
  • サポートしてもらえる範囲
  • サポートの期限や料金

5.カスタマイズ性

インサイドセールスにツールを導入する場合は、カスタマイズ性があるかどうかもチェックしましょう。ビジネス環境は日々進化を続けているため、インサイドセールスの今後は誰も予測できません。例えば、インサイドセールスで取り扱う商品やサービスが変わったとき、営業方針も変化する可能性もあります。

どのようにインサイドセールスが展開されてもツールが対応できるように、拡張性を持っているか把握できると安心です。

また、オプションの追加や削除、機能の組み合わせなどもチェックしておきましょう。柔軟性のあるツールを選択していれば、将来的に変化が生じたときも対応しやすくなります。

インサイドセールスにツールを導入しよう

インサイドセールスにツールを導入すれば見込み客の分析ができたり、作業の工数が削減できるため、より効率の良い営業活動を行えます。そのため、自社に必要なツールは何かを見極めて、導入しておくといいでしょう。

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