最終更新日: 2026.10.27
投資家の見つけ方|出会い方と見極める6つの基準を26億円調達の経験から解説

投資家は、知人の紹介やVCへのメッセージで会い、面談のたびに改善して探します。出会いの流れ、2回目以降のリスト化、良い投資家を見極める6つの基準、投資家に伝える相性の理由を26億円調達の経験から解説します。

監修:平野 哲也(株式会社オンリーストーリー 代表取締役)

投資家の見つけ方が分からず、最初の1人に会えないことはないでしょうか。

この記事では、出会いの流れ、見極める6つの基準、相性の伝え方を解説します。

この記事の要約

  • 投資家との出会いは、知人の紹介やVCへのメッセージから始め、面談のたびに改善して広げます。
  • 2回目の調達では、リストを作り、VCと一丸となって投資家に当たりました。
  • 良い投資家は、理念、金額、評価、リード、熱量、支援の6項目で見極めます。

投資家と出会う流れ|紹介・メッセージ・改善

投資家との出会いは、1度の面談では決まりません。

オンリーストーリーが初回にたどった3つの動きを挙げます。

知人のつながりで投資家に会い、話を聞いてもらう

最初の1人は、知人や取引先のつながりで会える相手から始めました。

つながりを頼って投資家に会い、まず事業の話を聞いてもらうところから始めます。

初対面でいきなり出資を求めると、相手は判断材料が足りず、返事に困ります。

面談の最後に、ほかに会うべき相手を紹介してもらえないか尋ねてください。

紹介の依頼とVCへのメッセージで接点を増やす

つながりだけでは、会える投資家の数が限られます。

投資家の紹介を依頼し、VCにはメッセージを送って、接点を広げました。

メッセージは、事業の内容と会いたい理由を短く書くと、判断してもらいやすくなります。

送る相手は、自社と同じ分野や段階に投資している投資家に絞ってください。

面談のたびにアドバイスをもらいPDCAを回す

投資家との面談は、結果を待つ場であると同時に、改善の機会です。

面談のたびにアドバイスをもらい、資料や説明を直して、次の面談に生かしました。

反応が薄かった点や質問された点は、そのまま資料の弱点を示しています。

面談後は指摘を記録し、次の面談の前に資料へ反映してください。

2回目以降の探し方|興味を持つ相手からリストへ

初回の目標は、興味を持つ投資家を1人見つけることでした。

2回目以降の3つの動き方を挙げます。

初めて興味を持つ人が現れるまで続ける

面談を重ねるうちに、初めて興味を持ってくれる投資家が現れました。

興味を示す1人が現れるまで、面談と改善を止めずに続けます。

1人目が見つかると、ほかの投資家に説明するときの材料にもなります。

反応がない期間も、面談の数と改善の回数を記録し、続ける根拠にしてください。

2回目はリストを作って順番に当たる

2回目の調達では、紹介を待つ方式から動き方を変えました。

投資家のリストを作り、VCと一丸となって投資家にアプローチしました。

リストがあれば、どの投資家に当たり、誰が返答待ちかを、チームで共有できます。

投資家名、投資の分野、連絡の状況の3列から、リストを作り始めてください。

ビジネスコンテストで投資家と出会う

投資家と出会う場として、ビジネスコンテストも使いました。

投資家に会うことを目的にビジネスコンテストへ出て、直接出会いました。

受賞の有無にかかわらず、審査員や来場者とつながれる点が利点です。

出場前に、審査員や来場者に投資家がいるかを、主催者に確認してください。

良い投資家を見極める6つの基準

出資してくれる相手なら誰でもよい、とは考えませんでした。

オンリーストーリーが使った6つの基準を、3組に分けて挙げます。

基準確認すること
1. 理念自社の理念を理解し、尊重し、評価してくれるか
2. 金額とステージ金額を出せるか、事業のステージが合っているか
3. 評価バリュエーション(企業価値の評価)に納得できるか
4. リード調達のまとめ役(リード)をとれるか
5. 担当者の熱量担当者の興味、スピード感、ほかの案件との優先度
6. その他投資後の支援、期待値、スタンス、顧客紹介体制、第6感

理念・金額・評価で土台を確かめる

最初に確かめるのは、自社と相手の土台が合っているかです。

理念への理解、金額とステージの一致、評価への納得の3つが、土台の基準です。

理念を尊重されても、出せる金額やステージが合わなければ、調達は進みません。

評価額に納得できない場合は、条件が合わない理由を、早い段階で確認してください。

リードをとれるかと担当者の熱量を見る

複数の投資家が入る調達では、まとめ役が必要です。

リードをとれる投資家か、担当者に興味とスピード感があるかを見ます。

担当者が前向きでも、ほかの案件が優先されると、面談の日程が後ろへ延びます。

担当者の返信の早さと、社内で判断が進む時期を、面談で聞いてください。

投資後の支援とスタンスを確かめる

投資家は、お金を出したあとも長く付き合う相手です。

投資後の支援、期待値、スタンス、顧客紹介体制を確かめ、最後は第6感も使います。

同じ金額でも、投資後に何をしてくれるかで、会社の伸び方が変わります。

投資先の経営者に、投資後の関わり方を聞いて確かめてください。

相性の良さを伝える視点|投資家ごとに言語化する

見極めは、こちらが選ぶだけでなく、相手に選ばれる準備でもあります。

3つの視点を挙げます。

相手ごとに相性の良い理由を書く

同じ資料を全員に送るだけでは、相手に選ぶ理由が伝わりません。

相手ごとに、相性が良いと思う理由をスライドに書いて伝えました。

実際のスライドでは、出資額の一致、リードの可否、投資分野の一致、投資先へのサービス提供の流れを挙げています。

理由を書けない相手は、相性が薄い可能性があるため、優先順位を下げてください。

紹介者の名前と担当者の対応も相性に含める

相性は、事業の相性だけでなく、人との信頼にも表れます。

信頼する人からの紹介であることと、担当者の対応の良さも、相性の理由として書きました。

担当者の対応が良ければ、投資後も良い関係を築けそうだという見立てにつながります。

紹介者がいる場合は、紹介者の名前と経緯を、資料か連絡文に書いてください。

決裁者と直接つながる場を併用する

投資家は、紹介や面談の機会だけでは、会える数が限られます。

オンリーストーリーが運営する決裁者マッチングは、審査を通過した企業の決裁者同士が直接つながれる仕組みです。

12年・8,000名以上の決裁者が集まる場で、出資や提携の相手とも出会えます。

一方で、商材の単価が低い場合や担当者レベルで決裁が完結する商材では、効果が出にくい傾向があります。

オンリーストーリーの事例▼

設立2年目のEngineerforce社は、見積もり作成を効率化するツールを展開していました。

決裁者マッチングでユビキタスAI社の社長と出会い、製造業の顧客基盤への展開を提案されました。

面談から話が進み、2022年1月にユビキタスAI社との資本・業務提携を発表しています。

提携先の上場経験を生かし、上場を目指す企業向けの内部統制ツールとしての展開も計画しています。

導入事例▶ 設立2年目のスタートアップが上場企業と資本・業務提携に発展した事例はこちら

代表・平野のnote▼

平野は、BtoB営業の失注の多くは、決裁者との接点を保てないことが原因だと指摘しています。

今すぐ買う相手だけを追うと、一度断られた相手との接点が途切れ、競合に取られたり忘れられたりすると述べています。

そのうえで、関係性を資産として積み上げる会社が長期で勝つと考えています。

投資家との接点も、今すぐの調達に関係なく、途切れていないか見直してください。

代表・平野のnote▶ 今すぐ買わない相手を半年後の受注に変える方法を代表が語ったnoteはこちら

まとめ

投資家との出会いは、知人の紹介、VCへのメッセージ、面談ごとの改善で広げます。

初めて興味を持つ投資家が現れるまで、面談と改善を続けます。

2回目の調達では、リストを作り、VCと一丸となって投資家に当たりました。

良い投資家は、理念、金額とステージ、評価、リード、担当者の熱量、投資後の支援の6つで見極めます。

相手ごとに相性の良い理由を書き、紹介者の名前と担当者の対応も伝えます。

出資や提携の相手を広く探すなら、決裁者と直接つながる場も考えてみてください。


よくある質問

Q. 投資家はどうやって見つければよいですか

A. 知人のつながりと紹介の依頼、VCへのメッセージ、ビジネスコンテストから接点を作ります。

面談のたびにアドバイスをもらい、資料を直しながら、会う数を増やしてください。

Q. 良い投資家はどう見極めればよいですか

A. 理念への理解、金額とステージの一致、評価への納得、リードの可否、担当者の熱量、投資後の支援の6つで見極めます。

数字に表れない部分は、最後に第6感も使って判断してください。

Q. 投資家に相性の良さはどう伝えればよいですか

A. 相手ごとに、相性が良いと思う理由をスライドに書いて伝えます。

出資額の一致や投資分野の一致に加え、紹介者の名前と担当者の対応への信頼も理由になります。

この記事の監修者

平野哲也

平野 哲也(ひらの てつや)

株式会社オンリーストーリー 代表取締役

BtoB営業と決裁者マッチングの領域に12年間携わり、決裁者同士をつなぐマッチングサービスを運営。

累計26億円の資金調達を実施し、「ベストベンチャー100」にも選出されている。

「つよいい会社をつくる」を掲げ、経営の中でのしくじりや営業の現場で得た知見を発信中。

ENICXO
メッセージアイコン オンリーストーリー代表 平野からのメッセージ
オンリーストーリーでは、これまで10年以上にわたり、
BtoB営業における「集客の課題」と真剣に向き合ってきました。

経営者同士が信頼でつながるマッチングプラットフォームや、
想いを届ける手書きの手紙など、独自の形で支援を続けています。

そして最近では、経営者同士を直接つなぐ「顧問&コミュニティサービス」も新たにスタートしました。

私たちが大切にしているのは、単なるマッチングツールの提供ではなく、
一社一社の課題に寄り添い、"本当に意味のある出会い"をつくることです。

もしBtoB集客でお悩みの決裁者の方がいらっしゃいましたら、
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