アポ取りとは、商談やプレゼンの機会を得るために面会の約束を取り付けることです。どんなに優れた商材を提供していても、サービスの存在が知られなければ購入者や利用者は増えません。営業担当者が見込み顧客(リード)に自社の商品やサービスの良さを知ってもらうためには、アポの獲得が非常に重要です。
しかし、熱意を持ってアポ取りを行っても、必ず成功するとは限りません。
本記事では、アポ取りの概要や手法について触れたうえで、特にテクニックを要する電話でのアポ取りの方法をメインに解説します。アポ取りの前に知っておきたいマナーや実際の会話例の紹介もしており、実践的な内容になっています。
アポ取りに苦戦しているなら、ぜひ参考にしてみてください。
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アポ取りとは
アポとは「アポイントメント(Appointment)」の略称で、「約束」または「予約」と直訳できます。一般的には、商談やプレゼンの機会を得るために面会の日時を調整し、約束を取り付ける活動のことを指します。
アポ取りが必要とされる理由
アポ取りは、見込み顧客に自社の商材の存在や魅力を知ってもらうために必要不可欠な営業活動です。見込み顧客に自社の商材についてより深く知ってもらうには、あらかじめ時間を取ってもらう必要があります。
アポ取りをすることによって、事前に見込み顧客に合わせた資料を作ったり、形ある商品なら実際に手に取り品質や使い勝手を体験してもらえるようにサンプルを用意することができます。
アポを取らず、いきなり顧客を訪問する飛び込み営業を行う企業もありますが、成功率は高くありません。これまで取引がない新規顧客の元へアポイントを取らずに訪問するのは、マイナスの印象を与えるリスクが高いです。
面談の際にはアポイントを取ることが、ビジネスの基本マナーであると忘れないようにしましょう。
アポ取りの3つの手法
アポ取りの手法には、電話、メール、WEBの3つがあります。この項目ではそれぞれの方法について解説します。
電話
アポ取りの手段として最も多いのが電話です。電話でのアポ取りはテレアポとも呼ばれ、見込み顧客と直接会話できるためコミュニケーションを取りやすいメリットがあります。ニーズを聞き出し、相手にメリットを感じさせる提案ができれば、その場で面談の日時が確定する可能性もあるでしょう。
また、電話はテレアポだけでなく、インサイドセールスの手段としても活用されています。その要因に、コロナ禍以降に非接触での営業活動を取り入れる企業が増えていることがあります。インサイドセールスとは、見込み顧客に対して電話やメール、SNS、Web会議システムなどを用いて非対面で行う営業手法です。
テレアポはより多くのアポイントを獲得することを目的としていますが、インサイドセールスはリードナーチャリング(見込み顧客の育成)によって見込み顧客の購入意欲を高め、より確度の高いアポイントを獲得することを目的としています。
メール
メールでアポを取る方法もあります。メールは電話と同じく、どの会社でも備えている連絡手段です。見込み顧客のコーポレートサイトにメールアドレスの記載がある企業も増えており、そのアドレスにメールを送ってアポ取りを行うことができます。
電話は相手の時間を拘束するため、担当者が忙しいと対応してもらえないこともあるでしょう。メールなら時間があるときに読んでもらえるので、電話がつながらない人とも連絡を取れる可能性があります。
電話のアポ取りと違ってリソースを節約できるのもメリットです。メールは一斉送信が可能であるため、営業担当者が1件1件電話をかけるのに比べ、手軽な営業方法といえます。また、日程調整を文字で行えるためミスがないというメリットもあります。件名や内容の訴求力を高めることによって、アポの獲得率がさらに高まるでしょう。
しかし、リアルタイムで相手の反応をうかがえる電話と異なり、メールの場合は返信が届くまでにタイムラグがあります。また、担当者の目を引く件名や内容でなければ、返信はおろか、メールが開封されることすらありません。
問い合わせフォーム
コーポレートサイトに問合せフォームを設置している企業は多いです。このようなWeb上に設置された問合せフォームを利用して、アポを取ることも可能です。
問合せフォームからアポ取りを行う場合、メールでのアポ取りと同じように、訴求力の高い文面を考える必要があります。ファイルの添付ができないことが多い問合せフォームからの営業では、自社の商材を紹介するホームページやLP(ランディングページ)のURLを本文に記載すると効果的です。
また、自社のコーポレートサイトの問合せフォームを通し、見込み顧客から問合せが来る可能性もあります。問合せフォームからの問合せは、既に相手が自社のサービスに興味を持っていることが多く、アポイントの成功率が高い傾向にあります。問合せフォームから連絡がきた場合は、確実に商談につながるように先方の課題解決ができる提案をしましょう。
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電話でのアポ取りの基本的な流れ
この項目では、電話でのアポ取りの基本的な流れについて順を追って解説します。
事前準備
アポ取りの電話をかける前に、次のような下準備をしておくことが重要です。
- 顧客情報をチェックする
- 用件を端的にまとめる
- 面談の候補となる日程を複数用意しておく
顧客情報をチェックする
電話をかける相手が法人であれば、公式サイトに事業内容や企業の規模などが公開されています。さまざまな情報を集めることで、先方のニーズに合った自社サービスの導入方法を提案することができるでしょう。
用件を端的にまとめる
話す用件を事前にまとめておくことも重要です。自社の商材が相手にもたらすメリットについても端的にまとめておくと良いでしょう。実際の会話の流れを想定し、まとめた内容を元にトークスクリプト(台本)を作ることによって、電話口でスムーズに話せます。
また、想定外の会話が生じた場合、トークスクリプトを更新することも必要です。より実践的な会話例として次回以降のアポ取りに活かしましょう。
面談の候補となる日程を複数用意しておく
面談の候補日を1つしか用意していないと、日程が合わないという理由でアポを断られたり、日程のすり合わせのやりとりが増えます。面談の候補となる日程は、3日ほど用意して提案しましょう。
社名と氏名を名乗り挨拶する
見込み顧客の担当者と電話がつながったら、まず社名と自分の名前を名乗ります。相手にとっては見ず知らずの相手から突然かかってきた電話であるため、どこの誰からの電話なのかを明確にすることが必要です。
また、営業の電話では“上から目線”とされる「もしもし」を使わないようにします。電話の第一声は、新規顧客なら「突然のご連絡、失礼いたします」、既存顧客なら「いつも大変お世話になっております」というフレーズから始めると好印象で、本題へとスムーズにつなげられるでしょう。
用件を伝える
次に、どういう経緯で架電したのか、用件を伝えます。テレアポの場合、架電の目的は「自社の商材に興味を持ってもらい、面談の機会を得る」ことです。先方が導入のメリットを感じない限り、アポイントは成立しません。
1分ほどで目的と用件を伝えて会話を弾ませ、相手の興味・関心を引きつける必要があります。質問がきっかけで先方の課題を聞き出せ、より効果的な提案ができることもあるため、会話の流れで適宜質問を挟むこともおすすめです。
「〇〇について取り組んでいらっしゃることはありますか?」のようなYes・Noで回答できる質問から始め、徐々に「具体的にどのようなことに取り組んでいますか?」「今の取り組みで気になる点はありませんか?」と具体的な回答を求める質問にしていくと、相手は答えやすいでしょう。
日程の調整を行う
面談の許可がおりたら、日程の調整を行います。ポイントは、事前に複数の候補を用意し、自ら提示することです。
相手に候補日を挙げてもらう方が顧客ファーストであるような印象がありますが、アポ取りの現場では好ましくありません。相手にゼロから提案させることになり、人によっては面倒に感じて断ってくることもあります。複数の候補日から選択する形式なら、相手の負担にもなりにくく、アポが取れる確率も上がるでしょう。
アポの日時が確定したら、必ず月日と曜日、時間の復唱を行いましょう。電話ではメールと違って「聞き間違い」が発生するため、復唱してお互いに間違いがないか認識をすり合わせておくことは非常に重要です。
お礼を伝え内容を記録する
アポ取りが成功してもしなくても、電話の終わりには感謝の気持ちを伝えましょう。断られてしまっても「貴重なお時間をいただきありがとうございました」とお礼を述べるのがビジネスマナーです。マナーを守って印象を良くしておくことにより、再び営業をかけるチャンスを残しておけます。
電話を切ったら、今回の電話で話したことや得た情報を記録することも必要です。架電リストに「電話をかけた日時」「担当者名」「話した内容」などを記しておけば、次に接触機会があった際にスムーズに会話ができ、アポイントにつながる可能性が上がります。
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メールでのアポ取りの基本的な流れ
この項目では、メールでアポを取る基本的な流れを紹介します。
事前準備
メールでアポ取りをする場合も、電話でのアポ取りと同様に事前準備が必須です。電話でのアポ取りと同じく、以下を準備しておきましょう。
- 顧客情報をチェックする
- 用件を端的にまとめる
- 面談の候補となる日程を複数用意しておく
件名を作成する
メールでアポ取りをする際には、件名を分かりやすくすることが重要です。相手の営業担当者の元には日々多数のメールが届きます。数多くのメールの中から件名を元に重要度を判断して、優先順位の高いものから順に目を通すことがほとんどでしょう。
分かりにくい件名では後回しにされるか、そもそも開封されないことも考えられます。また、これまでやりとりがない人から届くメールは不信感を持たれやすいです。
送り主と用件がわかるような件名にしておくことにより、相手に安心感を与えられます。用件を把握してから本文を読むことになるため、相手が本文の内容を理解しやすくなるメリットもあります。
本文を作成する
メールでは件名と本文の両方を工夫して作成します。本文は以下の流れで構成しましょう。
- 相手の会社名・役職・名前
- こちらの会社名や名前
- メールを送った理由
- 用件
- 結びの言葉
メールの冒頭では、メールを送った理由を簡潔に伝えて不信感を払拭します。メールはデータとして手元に残るため、敬語の誤用や誤字脱字には気を付けましょう。誤った敬語や誤字脱字があると印象が悪くなり、アポ取りの成功率に影響する可能性もあります。
メールの送信後はフォローの電話をかける
確実にメールに目を通してほしいなら、メールのあとにフォローの電話を入れます。相手が多忙な場合は、単純に見落としてしまうという可能性があるためです。フォローの電話をかけることによってメールを見逃されることがなくなり、アポ取りの確率が上がります。
アポ取りの前に知っておくべき営業マナー
営業として見込客にアポ取りをかける際には、以下の営業マナーに気をつけましょう。
顧客の情報は事前に把握する
電話をかける前に見込み顧客リストを作成し、必ず相手の見込み顧客情報を把握します。相手のことを把握すれば、的外れな質問を防ぎ、的確な提案ができるようになります。リストには最低でも以下の項目を記入しておきます。
見込み顧客の情報を収集するには、前任の担当者に話を聞いたり、社内で管理している顧客情報を確認したりといった方法があります。また、自身で業界の動向も調べておくことも重要です。
電話をかけるのに最適な時間帯を選ぶ
業界や業種によりますが、一般的にアポ取りの電話に最適な時間帯は午前中の10:00~11:00頃と夕方だと言われています。
始業直後は朝礼やメールチェックなどの朝のルーティン業務に追われていることが多く、電話がかかってきても対応できない場合があるためです。12:00~13:00は昼休みの時間帯であるため、避けるのがマナーでしょう。また、午後すぐの時間帯は外出や商談などに充てる場合が多いため、避けるのが無難です。
一方、夕方以降は、終業に向けて比較的仕事が落ち着いています。外出から帰社している頃合いでもあり、電話を取りやすい時間帯です。
アポ取りの会話は手短にする
アポ取りの電話は簡潔な会話を心がけ、手短に行います。電話で長々と世間話をしたり、時間を稼いだりする行動は控えるべきです。
アポ取りは、面談の時間を設定するための手続きです。商品の詳細な説明は商談の場でしましょう。電話では簡潔な内容に留めることにより最後まで話を聞いてもらえ、アポ取りの成功率が上がります。もちろん、相手方が興味を持って詳細を質問してきた場合は応えましょう。
何を話すのか分からくなりそうなら、事前準備で用意したトークスクリプトを見直すといいでしょう。
アポ取りに成功するためのコツ・ポイント
やみくもに電話をかけるだけでは、アポ取りの成功率は上がりません。この項目では、アポ取りの成功率を高めるために実践したいポイントを2つ紹介します。
アポ取りの目的を意識する
アポ取りをする際は目的を意識し、ゴールを明確にすることが重要です。目的とゴールがクリアになっていれば無駄な話をせずに済むため、1件あたりの通話時間が短くなって効率的なアポ取りが可能になります。
目的意識を持って相手に簡潔かつ明確に話せれば、相手にも用件が伝わりやすくなります。わかりやすく伝えることで会話も弾み、アポの獲得につながると期待できます。
顧客の立場で話をする
アポ取りの目的は商品の説明ではなく、商談のためのアポを取ることです。アポ取りの電話では、相手のメリットになることを端的に伝え、興味を引いてアポイントを獲得することに終始しましょう。
電話でのアポ取りは声だけのコミュニケーションとなるため、伝えられる情報が限定されることがほとんどです。電話で長々と説明しても顧客は理解しにくく、長く話すほど相手の時間を奪うことになります。
顧客の立場に立って話すことは非常に重要です。「相手の時間を奪わない」というビジネスマナーを守れば自然と会話はシンプルかつ端的になります。
効果的なアポ取りで営業の「きっかけ」を作ろう
電話やメールでアポ取りをする際には、顧客情報の確認やトークスクリプトの作成など事前準備をしっかり行うことが重要です。その上で忙しい時間を避けて電話をかけ、会話は手短に済ませるといいでしょう。
メールの場合、簡潔でわかりやすく文章にまとめることが重要です。もちろん、敬語の使い方など基本的なビジネスマナーを守ることは当然に求められます。相手の立場にたったアポ取りを実践し、成功率の向上を目指しましょう。
(本文執筆・編集:オンリーストーリー編集部)
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(コメント:代表平野)