最終更新日: 2023.11.06

新規事業を立ち上げるも、事業を維持できずに撤退するというのはよく聞く話です。新規事業の成功は、決して簡単ではありません。では一体、実際の成功率はどのくらいなのでしょうか。

この記事では新規事業の成功率と、成功を阻む障壁、成功率を上げるポイントを解説します。これから新規事業を展開していこうという方は、ぜひ参考にしてください。

新規事業の成功率

中小企業庁が行った「中小企業の成長に向けた事業戦略等に関する調査」によると、新規事業に成功したと回答している企業は約28%でした。

また、調査結果によると、成功したと回答した企業のうち経常利益率が増加した企業は約51%でした。つまり、新規事業を成功させ収益化した企業は、すべての企業のうちの約14%しかありません。さらに、成功した企業のうち約18%は経常利益率が減収しています。

これらの結果から、新規事業を成功させる難易度の高さがわかります。しかし、新規事業は企業の存続や成長のために欠かせないものでもあります。失敗の要因や、成功させるためのノウハウを学ぶことにより、新規事業を成功させる確率を上げていきましょう。

新規事業の障壁

なぜ新規事業は失敗しやすいのでしょうか。成功を阻む以下の要因を解説します。

  • 販路開拓
  • 市場ニーズの把握
  • 必要な技術の獲得
  • 自社の強みを活かせる領域の把握

販路開拓

新規事業において販路開拓の課題やミスは事業の失敗に直結します。

新規事業の立ち上げには市場の認知やブランドの確立が必要とされますが、十分な販路開拓のための戦略や実行計画がなければ、利益を得ることは困難です。特に、競合との差別化や付加価値を明確にすることなく、単に市場への参入を試みるだけでは、消費者からの信頼を得ることはできないでしょう。

市場ニーズの把握

新規事業を成功させるには、市場ニーズの正確な把握が不可欠です。

どれだけ革新的な製品を開発しても、それが市場の顧客ニーズに合致しなければ、購入者の増加につながりません。技術やアイディア自体が価値を持つわけではなく、顧客の求めるニーズに答えられるかが重要となります。

必要な技術の獲得

技術的な要因は、事業の成功を大きく左右する要素です。技術の獲得や適切な活用の失敗に失敗すると、事業は挫折することが多いです。

事業の推進に必要な技術を持つ人材が確保できない、労働環境が悪く離職率が高いといった課題があれば、市場に出す商品やサービスの品質が低下する可能性があります。商品開発自体が頓挫する場合もあるでしょう。

自社の強みを活かせる領域の把握

新規事業の成功のためには、自社の強みを活かせる領域での事業展開が求められます。

例えば、自社が長らく培ってきた技術やノウハウ、企業文化やブランド価値などを活かした事業展開は、成功の可能性が高いです。ステークホルダーや顧客が感じる企業のイメージや、事業との関連性が深いと、信頼感や安心感をもって受け入れられやすくなるためです。

一方、自社の強みや事業領域との関連性を軽視し、単に世間の人気や一時的なブームに流されて新規事業に参入すると、失敗のリスクが高まります。また、自社がその領域での実績やノウハウを持っていない分野であれば、競合他社との差別化が難しいでしょう。

自社が取り組む意義のある新規事業を企画することが重要です。

新規事業の成功率を上げるポイント

ここでは、新規事業の成功率を上げるポイントを解説します。

  • ターゲット像の明確化
  • 売れる仕組み作り
  • 競争相手が少ない市場の選定
  • 適切な業務体制の構築

ターゲット像の明確化

新規事業の成功にとって、ターゲット像を明確にすることは非常に重要です。

ターゲットを定めれば、事業の方向性が定まり、行うべきアクションが分かりやすくなります。さらに、ターゲットを明確にする過程で、そのターゲットが持つ具体的なニーズや課題も把握できます。ニーズや課題をもとに、新規事業の製品やサービスを開発すれば、より顧客に寄り添った商品を作成可能です。

ターゲットを特定する際には、趣味や嗜好、年代、ライフスタイルなどの細かな要素を考慮するとよいでしょう。

売れる仕組み作り

新規事業を軌道に乗せるためには、商品・サービスが売れる仕組みを整備することが重要です。

ニーズのある顧客にアプローチできても、商品の発送までに時間がかかる、人材不足でサービスを大きく展開することが難しいといった状態では、売上アップにはつながりません。

業務フローを定期的に見直す、必要な人材を前もって採用しておくなどして、質の高い商品やサービスを提供できる状態にしておきましょう。自社にノウハウがない場合は、プロに業務を依頼できる代行サービスを利用するのも効果的です。

競争相手が少ない市場の選定

競争相手が少ない市場の選定は特に重要です。自社のビジネスを有利に展開できる可能性が高まります。

競争相手はどのくらいの数いるのか、相手はどのくらい力があるのか調査し、なるべく競争が少ない市場に参入するとよいでしょう。自社の強みが活かせる市場であればより成功しやすいです。

また、競争が少なくても商品の差別化は必須となります。競争相手よりも優れたベネフィットを生み出し、顧客にアピールすることが求められます。

適切な業務体制の構築

新規事業を進めるに当たり、社内の業務体制を整えておきましょう。スムーズに業務が進めば、人件費などの経費を抑えられるはずです。

従業員に業務を任せる際には、役割や責任を明確化しましょう。役割を明確にすれば、チーム内での連携や協力が円滑になり、効率的な業務遂行が期待できます。また、各従業員にはその役割に応じた責任をもたせ、自主的な判断や行動を奨励することで、上層部の意思決定を待つことなく円滑に業務を行えます。

新規事業の成功に関するQ&A

最後に新規事業の成功に関してQ&Aを掲載します。

Q.新規事業の内容はどのように考えたらいい?

A.まず、市場調査を行い、社会が抱える課題やニーズを把握するとよいでしょう。

ニーズを詳しく把握できれば、社会がどのような商品やサービスを必要としているかが見えてきます。

また、新規事業のアイデアに対し、本当にそのアイデアで新規事業の展開を行うべきか判断するには、以下の3つを判断基準にしましょう。

  • 新奇性:似たサービスにはない新しい価値があるか
  • 解決性:顧客の課題を解決できるか
  • 収益性:利益を産むか

この3つを満たす事業であれば成功する可能性が高いと言えます。

Q.新規事業のリーダーにはどのような人を任命するべき?

A.新規事業に対して熱意を持ち、かつ事業の立ち上げ経験がある人材が適任です。

新しく事業を立ち上げるのは、通常業務とは異なるプロセスが多いです。事業の立ち上げ経験を持つ人材をリーダーにすれば、事業の立ち上げの道筋が見えているためチームへの指示出しが明確になりスムーズな運営ができるでしょう。

ただし、経験者が「前回と同じようにしていればいい」と考えていると、新しいことに取り組む意義が薄れます。新規事業を立ち上げる意義を理解し、熱意を注げることも、重要な要素です。

新規事業の成功率を上げたい方にはチラCEOがおすすめ

ここまで、新規事業に取り組む上で重要な情報を紹介しました。BtoBの新規事業の成功率を上げるには、明確なターゲティングと販路の形成が不可欠です。販路を開拓する際に、闇雲に営業を行っても決裁者まで届かない場合も多いでしょう。

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ポイントを押さえて新規事業の成功率を高めよう

今回は新規事業の成功率とそれを上げる要因について、以下の内容を説明しました。

  • 新規事業の成功率は約28.2%、収益増加が見込めるのは約14,5%である
  • 新規事業成功には販路拡大やターゲッティング失敗や技術力不足などが要因となる
  • 成功率を上げるには「売れる」ことが見込める仕組みの形成、スムーズな人材育成と採用が重要である
  • オウンドメディアやSNSの運用、ウェビナーの開催、法人営業などさまざまな手法を用いて決裁者とつながろう

新規事業の成功率は決して高いと言えるものではなく、成功には入念な計画とトライアンドエラーが必要です。まずはターゲティングや販路など自社のマーケティング戦略を再確認し、必要な人材を確保することから始めましょう。

また、販路を拡大するには、チラCEOがおすすめです。チラCEOを利用すれば決裁者の検索やマッチングイベントなどを通して、決裁者との接点が作れます。法人営業やSNS運用では出会えないような決裁者と出会う機会も作れます。販路を拡大したい方は、利用してみましょう。

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