提案書を作りたいけれど、構成や書き方がわからず時間ばかりかかっていませんか。 本記事では社内向け・社外向けの用途別におすすめテンプレート10選を紹介し、採用される提案書の構成や書き方のコツまで解説します。

提案書とは?企画書との違いと基本を押さえよう
提案書とは、社内または顧客の課題に対して解決策を提示し、相手に意思決定を促すための文書です。 ビジネスの現場では提案書の質が商談の成否や社内プロジェクトの採否を左右するため、わかりやすく説得力のある資料作りが求められます。
提案書の役割と作成される場面
提案書は「相手の課題を特定し、その解決策と実行プランを示す」ことが最大の役割です。 社外向けであれば、自社の製品やサービスを使って顧客の課題をどう解決できるかを示す営業資料として使われます。
社内向けであれば、業務改善やシステム導入、新規事業の立ち上げなどを上長や経営層に承認してもらうための資料です。 いずれの場合も「読み手の立場で考え、相手にとってのメリットを明確に伝えること」が採用される提案書の条件となります。
提案書を作成する代表的な場面としては、新規顧客への営業提案、既存顧客へのアップセル提案、社内の業務改善提案、システムやツールの導入提案、新規事業やプロジェクトの立ち上げ提案などが挙げられます。
提案書と企画書の違いを正しく理解する
提案書と企画書は混同されがちですが、一般的に役割が異なります。 提案書は課題の解決策やアイデアの方向性を示す文書で、「なぜやるべきか」「何をするか」を中心に構成されます。
一方、企画書は提案が採用された後に、具体的な実行計画を示す文書です。 「いつ、誰が、どうやるか」というスケジュールや体制、予算の詳細を中心に構成されます。
ただし、実務では両者の境界は曖昧で、提案書の中に実行計画まで含めるケースも少なくありません。 社外向けの営業提案では提案書と企画書を兼ねた資料を作ることが多く、社内向けでは提案書で方向性の承認を得てから企画書で詳細を詰める流れが一般的です。
提案書を作成するツールの選び方
提案書の作成に使うツールは、主にWord、Excel、PowerPointの3種類です。 それぞれの特性を理解して使い分けましょう。
Wordは文章量が多い提案書に向いています。 論理的な説明を文章で丁寧に伝えたい場合や、官公庁向けの堅い形式が求められる場合に適しています。
Excelは数字やデータを多く扱う提案書に向いています。 グラフや表を使って費用対効果を示したい場合や、見積もりと一体化した提案書を作りたい場合に便利です。
PowerPointはプレゼンテーション形式の提案書に最適です。 視覚的なインパクトが必要な営業提案や、スライドで説明しながら商談を進める場面で力を発揮します。
採用される提案書の基本構成6ステップ
提案書には「型」があり、基本構成に沿って作成するだけで説得力が格段に上がります。 以下の6ステップを順番に組み立てることで、論理的でわかりやすいストーリーが完成します。
ステップ1|表紙とタイトルで第一印象を決める
表紙は提案書の顔であり、読み手が最初に目にする部分です。 提案書のタイトル、提案先の企業名または部署名、提案日、自社名を記載します。
タイトルは提案内容が一目でわかるよう具体的につけましょう。 「ご提案書」だけでは内容が伝わらないため、「○○によるコスト20%削減のご提案」のように数字や効果を含めると興味を引きやすくなります。
ステップ2|現状分析と課題の明確化
提案書の冒頭で最も重要なのが、相手の現状と課題を正確に示すことです。 ここで課題の設定を間違えると、その後にどれだけ優れた提案を書いても的外れな内容になってしまいます。
現状分析では、相手の業界動向、競合環境、業務フロー上の問題点などを客観的なデータとともに提示します。 顧客が自覚している課題だけでなく、まだ気づいていない潜在的な課題まで指摘できると、提案の信頼性が大きく高まります。
課題は箇条書きで3〜5個に絞り、優先度の高い順に並べると読み手にとって理解しやすくなります。
ステップ3|提案内容と解決策の提示
課題に対する具体的な解決策を提示するパートです。 「何を」「どのように」行うかを明確に書き、読み手が実行イメージを持てるレベルまで具体化しましょう。
提案内容はできるだけシンプルにまとめることが大切です。 複数の施策を提案する場合は、施策ごとに番号を振り、対応する課題と紐づけて示すと論理的なつながりが伝わります。
自社の製品やサービスを提案する場合は、スペックの羅列ではなく、相手の課題がどう解決されるかというベネフィットを中心に書くことで、押し売り感を減らせます。
ステップ4|導入効果とメリットを数字で示す
提案を採用した場合にどのようなメリットが得られるかを、具体的な数字やデータで示します。 このパートが提案書の中で最も読み手の意思決定に影響する部分です。
「売上が向上する」ではなく「月間売上が15%向上する見込み」のように、金額やパーセンテージで定量化すると説得力が増します。 過去の導入事例や他社の成功データがあれば、裏付けとして活用しましょう。
グラフや図表を使ってビジュアルで見せると、文章だけの場合よりもインパクトが強くなり、決裁者が費用対効果を判断しやすくなります。
ステップ5|スケジュールと予算を具体的に記載
提案内容を実行に移すためのスケジュールと必要な予算を記載します。 どれだけ魅力的な提案でも、実現可能性が示されなければ空想で終わってしまいます。
スケジュールは「いつから始めて、いつ完了するか」をガントチャートや工程表で視覚化するとわかりやすくなります。 マイルストーンとなるポイントを明示し、各フェーズの成果物も併記すると実行イメージが具体化します。
予算は相手にとって無理のない範囲で設定し、内訳を明確に示しましょう。 初期費用とランニングコストを分けて記載し、投資回収の目安も示すと決裁のハードルが下がります。
ステップ6|会社紹介と実績で信頼を補強する
提案書の最後に自社の会社概要や関連する実績を掲載し、信頼性を補強します。 特に初めての取引先に対しては、提案内容そのものだけでなく「この会社に任せて大丈夫か」という不安を解消することが重要です。
実績は数よりも質を重視し、提案先と同じ業界や類似の課題を解決した事例を2〜3件ピックアップするのが効果的です。 導入前の課題、実施した施策、導入後の成果を簡潔にまとめたビフォーアフター形式で示すと、読み手が自社に置き換えてイメージしやすくなります。
用途別おすすめ提案書テンプレート10選
ここからはWord、Excel、PowerPointの形式別、そして用途別におすすめのテンプレートを紹介します。 それぞれの特徴を比較して、自社の目的に合ったテンプレートを選びましょう。
Word形式のおすすめテンプレート4選
1つ目はMicrosoftが公式で公開しているWord形式の提案書テンプレートです。 レポート形式でまとめられる構成で、画像や文章を自由に追加でき、ページ数の増減も簡単に行えます。 ビジネス標準のレイアウトが整っているため、社内資料としてそのまま使いやすい点が特徴です。
2つ目はbizocean(ビズオーシャン)の提案書テンプレートです。 28,000点以上のビジネス書式を無料公開しており、新規事業提案、業務改善提案、システム導入提案など場面別のテンプレートが豊富に揃っています。 例文が入っているため、文章の書き方に悩む方はそのまま書き換えるだけで完成に近づけます。
3つ目はBizrouteの提案書テンプレートです。 シンプルな1枚構成からセクション付きの詳細版まで複数パターンが用意されており、実務経験をもとに通りやすい構成が設計されています。 Word形式で無料ダウンロードでき、登録も不要です。
4つ目はMisocaの提案書テンプレートです。 WordとExcelの両方で使える形式で、1枚にまとまったシンプルな構成が特徴です。 施策のメリットを記載する欄が設けられているため、相手に伝わりやすい提案書を短時間で作成できます。
Excel形式のおすすめテンプレート3選
1つ目は無料テンプレートダウンロードが公開しているExcel向けの改善提案書テンプレートです。 現状を踏まえた改善内容を細かく記載できる構成で、業務改善提案に特化しています。 数字の集計や比較が必要な提案書に向いています。
2つ目はスマートドキュメントのExcel向け企画提案書テンプレートです。 情報を書き込むスペースが広く設計されており、課題分析に必要な項目があらかじめ用意されています。 現状分析から解決策の提案までを順序立てて整理したい方におすすめです。
3つ目は業務用テンプレートのExcel向けシンプル企画提案書です。 基本的な項目が過不足なく組み込まれており、幅広い用途に対応できる汎用性が強みです。 項目の追加や削除も容易なため、自社オリジナルのフォーマットとしてカスタマイズして使えます。
PowerPoint形式のおすすめテンプレート3選
1つ目はMicrosoftが公開しているPowerPoint形式の提案書テンプレートです。 市場分析から提案内容までスライドでまとめられる構成になっており、新商品や新規事業の提案にも応用できます。 デザインが洗練されているため、そのままプレゼンテーション資料として使用可能です。
2つ目はCanvaの提案書テンプレートです。 無料で利用でき、シックなデザインからポップなデザインまで数百種類のテンプレートが揃っています。 ブラウザ上で編集できるため、PowerPointをインストールしていない環境でも作成可能です。 ノンデザイナーでもおしゃれな提案書が作れる点が最大の魅力です。
3つ目はc-slide libの提案書テンプレートです。 資料作成代行サービスが運営するスライド共有サイトで、実務で実際に使われている構成をベースにしたテンプレートが公開されています。 pptx形式でダウンロードでき、空欄に情報を埋めるだけで完成する設計になっています。
社内向け提案書の書き方とテンプレート活用法
社内向け提案書は、業務改善やコスト削減など社内の課題解決を目的に作成します。 社外向けとはアプローチが異なるため、社内特有のポイントを押さえておきましょう。
社内向け提案書で押さえるべき3つのポイント
1つ目は、決裁者の視点で書くことです。 直属の上司が読む場合と経営層が読む場合では、求められる情報の粒度が異なります。 最終的に誰が承認するのかを想定し、その人物が判断に必要とする情報を優先的に盛り込みましょう。
2つ目は、現状の問題点を客観的なデータで示すことです。 「業務が非効率だと感じる」では主観的な印象に留まりますが、「月間○時間の残業が発生し、人件費が年間○万円増加している」と数字で示せば問題の深刻さが伝わります。
3つ目は、費用対効果を明確にすることです。 提案の実行に必要なコストと、それによって得られる効果を並べて示すことで、決裁者が投資判断をしやすくなります。
業務改善の提案書テンプレート活用例
業務改善提案書では、現状の業務フローと改善後の業務フローを対比して示す構成が効果的です。 テンプレートを使う場合は、以下の項目を順番に埋めていきましょう。
まず「現状の業務フローと問題点」を記載し、次に「改善内容の概要」、そして「期待される効果(時間削減、コスト削減、品質向上など)」を数値で示します。 最後に「必要な投資額とスケジュール」「想定されるリスクと対策」を加えれば、説得力のある業務改善提案書が完成します。
テンプレートの構成に沿って情報を埋めていくだけで、漏れのない提案書が短時間で仕上がります。
システム導入の提案書テンプレート活用例
社内システムやツールの導入提案では、導入前後の比較と投資回収期間を明示することがポイントです。 テンプレートには以下の項目を盛り込みましょう。
「現行システムの課題」「導入候補のツール比較(機能・費用・サポート体制)」「推奨するツールとその理由」「導入スケジュール」「初期費用とランニングコスト」「投資回収シミュレーション」の順に構成すると、決裁者が判断しやすい流れになります。
複数のツールを比較検討している場合は、比較表をExcelで作成し、提案書本体に添付する形式もおすすめです。
社外向け提案書の書き方とテンプレート活用法
社外向け提案書は、顧客の課題解決と自社の価値提案を同時に行う営業ツールです。 顧客に「この会社に任せたい」と思ってもらえる提案書を目指しましょう。
社外向け提案書で差がつく3つのポイント
1つ目は、顧客の課題を深く理解していることを示すことです。 事前のヒアリングや調査で把握した顧客固有の課題を冒頭で提示し、「自社のことをよく理解してくれている」と感じてもらうことが信頼獲得の第一歩です。
2つ目は、提案のメリットを顧客視点で語ることです。 自社の製品やサービスのスペックを並べるのではなく、顧客の課題がどう解決されるか、どのような成果が得られるかというベネフィットを中心に構成しましょう。
3つ目は、競合との差別化ポイントを明示することです。 顧客は複数社から提案を受けている可能性が高いため、自社ならではの強みや他社にはない提供価値を明確に打ち出す必要があります。
営業提案書テンプレート活用例
営業提案書では、顧客の課題認識から解決策の提示、導入効果の提示までを一気通貫のストーリーで構成することが重要です。
テンプレートの構成は「表紙→課題の整理→提案内容→導入効果→事例紹介→費用とスケジュール→会社概要→次のステップ」の順が基本です。 特に「次のステップ」の欄を設けて、提案後のアクション(トライアル、デモ、再打ち合わせなど)を明記すると、商談を前に進めやすくなります。
テンプレートを使う際は、顧客名や課題内容を必ずカスタマイズし、使い回し感が出ないように注意しましょう。
A4一枚の提案書(ワンシート提案書)の作り方
最近はA4一枚に要点を凝縮した「ワンシート提案書」が好まれる傾向にあります。 忙しい決裁者に短時間で内容を伝えられるため、初回提案や概要説明の場面で特に効果的です。
ワンシート提案書を作成する際は「Zの法則」を意識しましょう。 人の視線は左上→右上→左下→右下の順にZ字型に動くため、左上に課題、右上に提案の要約、左下に導入効果、右下に費用と次のステップを配置すると自然な流れで読めます。
詳細なデータや補足情報は別紙(アペンディックス)として用意し、本体はあくまで要約に徹するのがポイントです。
提案書の説得力を高めるデザインのコツ
内容が優れていてもデザインが読みにくければ、提案の価値は半減します。 デザインに自信がない方でも実践できる、すぐに使えるコツを紹介します。
フォントと配色は統一感を最優先にする
提案書全体で使用するフォントは1〜2種類に統一しましょう。 見出しにはゴシック体、本文には明朝体という組み合わせが読みやすさと品格を両立できます。
配色はメインカラー、アクセントカラー、テキストカラーの3色に絞るのが基本です。 自社のコーポレートカラーをメインに据えると、ブランドの統一感が出ます。 色を多用しすぎると視線が散り、どこが重要なのかが伝わりにくくなるため注意してください。
図表やグラフを効果的に使う
文章だけの提案書は読み手に負担をかけます。 数値データはグラフで、プロセスはフローチャートで、比較情報は表で示すことで、視覚的にわかりやすい資料になります。
グラフは棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフの3種類を使い分けましょう。 比較には棒グラフ、推移には折れ線グラフ、構成比には円グラフが適しています。 1つのスライドや1つのセクションに複数のグラフを詰め込みすぎず、1つのグラフで1つのメッセージを伝えることを意識してください。
1スライド1メッセージの原則を守る
PowerPoint形式の提案書では、1枚のスライドに伝えたいメッセージを1つだけ載せるのが鉄則です。 情報を詰め込みすぎると、読み手はどこに注目すべきかわからなくなります。
スライドの上部にメッセージ(結論)を1行で書き、その下に根拠となるデータや説明を配置する構成が最も読みやすくなります。 文字量はスライド1枚あたり100文字以内を目安にし、説明が必要な場合はノートやスピーカーノートに補足を書きましょう。
提案書テンプレートを使う際の注意点
テンプレートは作成効率を大幅に上げてくれますが、使い方を間違えると逆効果になることもあります。 以下の注意点を押さえて、テンプレートを賢く活用しましょう。
テンプレートの使い回しは必ずカスタマイズする
テンプレートをそのまま使い回すと、相手に「自分たちのために作られたものではない」と感じさせてしまいます。 特に社外向けの営業提案書では、顧客名、業界情報、課題の記述を毎回カスタマイズすることが最低限のマナーです。
テンプレートはあくまで構成の土台として活用し、中身は相手ごとにオーダーメイドで書く意識を持ちましょう。 前回の提案書からコピーした場合、別の顧客名や前回の数字が残っていないかの最終チェックも忘れずに行ってください。
情報の正確性と最新性を必ず確認する
提案書に記載するデータや数字に誤りがあると、提案全体の信頼性が失われます。 特に市場データや統計情報は出典と調査年を必ず確認し、古い情報を使わないよう注意しましょう。
自社の実績データについても、直近の数字に更新されているかを確認してください。 テンプレートに過去のデータが残ったまま提出してしまうミスは意外に多く、一度の誤りが信用を大きく損ねる原因になります。
提出前に第三者にレビューしてもらう
提案書は作成者本人では気づけない誤字脱字やロジックの飛躍が含まれていることがあります。 提出前に同僚や上司など第三者にレビューしてもらう工程を必ず入れましょう。
レビュー時のチェックポイントは「課題設定が的確か」「提案内容と課題が紐づいているか」「メリットが数字で示されているか」「スケジュールと予算に無理がないか」「誤字脱字がないか」の5つです。 自分では気づかない読み手目線のフィードバックが、提案書の完成度を大きく引き上げます。
まとめ
提案書は課題の特定から解決策の提示、導入効果の数値化、スケジュールと予算の明示までを論理的に構成することで、採用される確率が格段に上がります。
テンプレートを活用すれば構成の漏れを防ぎ、作成時間を大幅に短縮できます。 Word形式は文章中心の資料に、Excel形式は数字やデータの多い資料に、PowerPoint形式はプレゼン用の視覚的な資料にそれぞれ適しているため、目的に合った形式を選びましょう。
ただし、テンプレートはあくまで構成の土台であり、相手の課題やニーズに合わせたカスタマイズが不可欠です。 「相手の課題を深く理解し、解決策を論理的に伝える」という提案書の本質を忘れずに、テンプレートを賢く活用して説得力のある提案書を作成してください。
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