不動産営業を闇雲に行っていても、なかなか成果にはつながりません。効果的にアポ取りを成功させたい場合には、コツを理解しておくことが重要です。
そこで本記事では、不動産営業を成功させるコツを5つ紹介します。アポ取りのNG例やトークスクリプト例も紹介しているため、「なかなかアポを獲得できない」とお悩みの不動産業界で働く営業担当者の方はぜひ参考にしてください。
不動産営業を闇雲に行っていても、なかなか成果にはつながりません。効果的にアポ取りを成功させたい場合には、コツを理解しておくことが重要です。
そこで本記事では、不動産営業を成功させるコツを5つ紹介します。アポ取りのNG例やトークスクリプト例も紹介しているため、「なかなかアポを獲得できない」とお悩みの不動産業界で働く営業担当者の方はぜひ参考にしてください。
法人向けの不動産営業では、企業活動に欠かせないオフィスや倉庫、施設など大規模な不動産の売買、または賃貸の仲介を主に行います。1件の案件で取引する金額が大きい点が法人向けの不動産営業の特徴です。
案件で動く金額が大きいため、買い手である企業は慎重になることから、正確に課題をヒアリングした上で提案する必要があります。そのため、法人向けの不動産営業では営業トークが特に重要となります。
不動産営業のアポ取りでよくある失敗例を紹介します。既存顧客へ不動産を紹介する場面を想定しており、以下のような営業トークをしている場合は、せっかくのアポ獲得チャンスを逃している可能性があります。
いつもお世話になっております。○○不動産の○○と申します。 本日は○○様にご覧いただきたい物件がございまして、ご連絡いたしました。メールで資料をお送りしましたが、ご覧いただけましたでしょうか。 もしご興味がございましたら、ぜひ一度ご案内させていただければと思います。いつ頃がご都合よろしいでしょうか? |
一見何の問題もないように思うかもしれないが、以下のような問題点が挙げられます。
上記の問題を解消したトーク例は、以下の通りです。
いつもお世話になっております。○○不動産の○○です。 本日は○○様のご希望に沿う物件がございまして、ご連絡いたしました。メールで資料をお送りしましたが、ご覧いただけたでしょうか。 もしご興味がございましたら、ぜひ一度ご案内させていただければと思います。○○日と○○日であれば、どちらの日程がご都合よろしいでしょうか? |
問題のないように思える営業トークも、少しの言い回しの違いがアポイントを取り逃す原因となる場合があります。不動産のアポ取りではトーク力とスピード感が肝となります。アポを獲得するために、どのような点を意識してトークをしたらよいのか、アポ取りのコツを理解しておくことが重要です。
ここでは、不動産営業を成功させるアポ取りのコツを5つ紹介していきます。
テレアポは相手の時間を奪っている状態であるため、最初に要件を簡潔に伝える必要があります。前置きが長い場合は、相手を不快にさせてしまい、アポ獲得が失敗に終わりやすくなります。
そのため、挨拶を終えた後はすぐに「何についての案内なのか」を明確に伝えることが重要です。相手に時間の無駄と思われないように、簡潔かつ明確に要件を伝えましょう。
テレアポに対応できる時間が限られている顧客もいます。要件だけではなく、短時間でメリットも簡潔に伝えられなければ、最後まで話を聞いてもらえない可能性があります。一方的に話しているだけでは不信感を持たれてしまう可能性もあるため、相手にとって話を聞くメリットを伝えましょう。
例えば、「希望に叶う物件を紹介する」「現在の物件の問題を解決する」という文言を使用することによって、聞く価値があると判断してもらいやすくなります。
相手が忙しく活動している時間帯に電話をかけた場合、電話に出てもらえない、またはすぐ切られてしまうため、忙しい時間を避けて電話をかけることが重要です。例えば、始業時間や就業時間あたりは忙しいことが多く、電話に出てもらえない可能性が高いです。昼休みは担当者が離席している可能性が高いため、それらの時間を避けて電話しましょう。
電話がつながった際には、あらかじめ所要時間を伝えておくと、話を聞いてもらいやすくなります。電話を切る際には、時間を作ってもらったことに対して感謝を伝えましょう。
アポイントを取る際、具体的な候補日を複数提案しましょう。「いつ頃がご都合よろしいですか?」と日程決めを相手にすべて委ねた場合、面倒に感じて日程を決めてもらえない可能性があります。「○月○日と○月○日ならどちらがご都合よろしいでしょうか?」というように選択肢を絞って提案すると、日程が決まるまでがスムーズです。
アポイントが確定したら、間違いを避けるために復唱しましょう。15時で約束した場合は、「午後3時で間違いないか」と確認することにより、聞き間違いを減らせます。さらに、メールでリマインドを送っておくと、認識の食い違いを防げます。
トークスクリプトとは、顧客との会話の流れや内容を具体的に示した台本のことです。あらかじめトークスクリプトを作成しておくと、顧客の反応に応じて適切に会話を展開できるため、経験の浅い営業担当者でもアポを獲得しやすくなります。
さらに、トークスクリプトの作成には、営業品質の標準化というメリットもあります。営業担当者間でスキルにバラつきがある場合、営業成績のよい営業担当者が退職した際に売上が下がる可能性があります。
営業成績のよい営業担当者のトークを参考にしてトークスクリプトを作成することにより、営業担当者間でのバラつきを最小限に抑えることが可能です。
テレアポでは相手の興味度ごとに適切に会話を展開する必要があります。ここでは、不動産に対する顧客の興味の度合いを3つに分けて、パターン別にトークスクリプト例を紹介していきます。
顧客が不動産の購入に興味がある場合の、トークスクリプト例を紹介します。顧客が不動産を契約する可能性が高い場合は、雑談を省いてスムーズに商談に進むことが重要です。
営業担当者「いつもお世話になっております。○○不動産の○○です。○○様にぜひご紹介したい物件があり、ご連絡いたしました」 顧客「お世話になっております」 営業担当者「○○のエリアで○○様の希望に沿った物件が見つかりましたので、メールで資料をお送りしましたが、ご覧いただけましたでしょうか?」 顧客「はい、確認しました」 営業担当者「もしよろしければ、実際に物件をご覧になってみませんか?」 顧客「とても興味があるため、ぜひ内見をしたいです」 営業担当者「それでは、○月○日と○月○日であれば、どちらがご都合よろしいでしょうか?」 |
物件を購入したい意欲が高い場合、魅力的な物件を紹介することによって、スムーズにアポを獲得しやすくなります。顧客が住んでいる地域からどのような物件を好むのか仮説を立てて、いくつか物件を用意しておき、話の流れに応じて適切な物件を紹介しましょう。
不動産の購入に興味はあるが、乗り気でない顧客と話す場合の簡易的なトークスクリプト例を紹介します。よい物件が見つかったら直ちに連絡できるように、すぐに連絡を取り合える状態にしておくことがポイントです。
営業担当者「いつもお世話になっております。○○不動産の○○です。○○様にぜひご紹介したい物件があり、ご連絡いたしました」 顧客「お世話になっております」 営業担当者「○○のエリアで○○様の希望に沿っ物件が見つかりましたので、メールで資料をお送りしましたが、ご覧いただけましたでしょうか?」 顧客「はい、確認しました」 営業担当者「もしよろしければ、実際に物件をご覧になってみませんか?」 顧客「できれば△△エリアの周辺で物件を探したいと考えているため、ご紹介いただいた物件に関しては結構です」 営業担当者「承知しました。では、ご希望のエリアでよい物件が出てきた場合には、ご紹介させていただいてもよろしいでしょうか?」 顧客「それでしたら、ぜひ紹介してもらいたいです」 営業担当者「では、魅力的な物件が見つかり次第ご連絡しますので、引き続きよろしくお願いいたします」 |
テレアポで紹介した物件への食いつきが悪くても、相手の希望をヒアリングした上で再度魅力的な物件を紹介することによって、アポを獲得しやすくなります。
顧客が不動産の購入に興味がない場合の簡易的なトークスクリプト例を紹介します。興味のない相手に押し売りをすると不信感を抱かれてしまうため、しつこい営業は避けましょう。
営業担当者「株式会社○○の○○と申します。突然のお電話失礼いたします。株式会社○○様にぜひご紹介したい物件があり、ご連絡いたしました。現在、新店舗の設置などで新しい物件の購入を検討していますか?」 顧客「いえ、その予定はありません」 営業担当者「そうですか。では、○○のエリアで魅力的な物件が出てきた場合には、購入したいとお考えですか?」 顧客「いえ、当面は購入する予定はありませんので結構です」 営業担当者「承知しました。貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。現在は物件の購入予定はないとのことですが、今後購入したいと感じる機会があるかもしれませんので、○○エリアの不動産情報をまとめた資料を送らせていただいてよろしいでしょうか」 顧客「ありがとうございます。それならぜひお願いしたいです」 営業担当者「ありがとうございます。では郵送先のご住所を教えていただくことは可能でしょうか。定期的に不動産情報をお送りできればと思います。また、お得なキャンペーンもご案内したいため、もしよろしければメールアドレスも教えていただけますでしょうか」 |
現在顧客に物件を購入したい意欲がなくても、将来的に物件を購入したいと思う可能性があります。そのときに相談してもらえるように、顧客と関係を構築しておくことが重要です。
トークスクリプトを作成したからといって、必ずしもアポを獲得できるとは限りません。アポ獲得の可能性を高めるためには、トークスクリプトの効果を最大限引き出せるよう以下の点を意識しましょう。
不動産営業でアポ獲得には、実際のトークを円滑に行うことが重要となります。そのため、トークスクリプトを作成するだけではなく、トークスクリプトを使用したトークの練習が必要です。練習なしでテレアポに臨んだ場合、棒読みになりやすく、セールス感を与えてしまう可能性があります。自然に会話ができるように、事前に練習を重ねておきましょう。
練習時にはトークスクリプトを声に出して読みましょう。さらに、練習中の音声を録音し聞き直すことによって、詰まる箇所や間違った表現を見つけやすくなります。また、先輩や同僚と実際のアポ取りを想定したロールプレイを行うのも有効な練習法です。
トークスクリプトは一度作成したら終わりではなく、定期的に見直しを行って改善しましょう。トークスクリプトを使用しアポ取りや商談をした後に、「ここはこうした方がよいのでは?」と改善点が見つかる場合もあります。足りないと感じる点には要素を追加したり、顧客の反応がいい言葉に変更したりすることにより、効果的なトークスクリプトへと更新できます。
不動産営業では、アポ取りを闇雲に行ってもなかなか獲得できません。そのため、話す内容や電話する時間帯、候補日の提案方法などを工夫することが重要です。
また、不動産営業のアポ取りを成功させるコツとして、トークスクリプトの作成も欠かせません。事前に作成することにより、経験の浅い営業担当者でも落ち着いて対応することが可能です。営業担当者間のスキルのバラつきも抑えられるため、手間はかかるが作成しておきましょう。
本記事ではトークスクリプト例を紹介しました。トークスクリプトを効率的に作成できるツールもあるため、ぜひ活用しながら効果的なトークスクリプトをご作成ください。