監修:平野 哲也(株式会社オンリーストーリー 代表取締役)
採用業務にチャットボットを導入したいものの、仕組みや効果が分からず迷っている担当者は少なくありません。
採用活動での活用方法と導入効果を押さえ、自社に合うツールを検討しましょう。

採用活動でのチャットボットの活用方法を、問い合わせ対応や面接の日程調整、イベントでの利用に分けて解説しています。導入して得られる効果、企業の導入事例、採用活動におすすめのチャットボットツールもまとめました。
監修:平野 哲也(株式会社オンリーストーリー 代表取締役)
採用業務にチャットボットを導入したいものの、仕組みや効果が分からず迷っている担当者は少なくありません。
採用活動での活用方法と導入効果を押さえ、自社に合うツールを検討しましょう。

チャットボットは、テキストのやり取りを指す「チャット」とロボットの略である「ボット」を組み合わせた造語です。
利用者と自動でテキストメッセージのやりとりを行うプログラムが組み込まれており、利用者の疑問を手軽に解決できるとして注目されています。
チャットボットには、ルールベース型とAI型の2種類があります。
両者の仕組みは以下のとおりです。
| メリット | デメリット | |
| ルールベース型 | 仕組みが単純でコストが安く済む | 登録されていない質問には答えられない |
| AI型 | 応答経験を積めば、回答精度が高まる | 仕組みが複雑で、導入コストが高額になりがち |
一般的なチャットボットの使用目的として、以下の4つが挙げられます。
このように、ある程度返答内容が決まっているやり取りに関してはチャットボットに対応させることができます。

採用活動におけるチャットボットの活用方法として、以下の3つが挙げられます。
求職者からの問い合わせにチャットボットが対応するもの。
チャットボットは多くの質問に同時対応ができるため、人が対応をするよりも求職者を待たせずに済む。
AI型であれば運用を続けることで回答精度も向上する。
求職者による応募の受付や面接日程の調整が可能になる。
人が調整を行うことでかかる膨大な時間と労力を大幅に削減できる。
就活関係のイベントにチャットボットを入れたロボットを設置することで、求職者に対し情報を提供したり、問い合わせにその場で対応したりできる。
人的リソースを割く必要がないうえに、求職者はすぐに必要な情報を得られる。
採用活動をすべてAIに任せるわけにはいきませんが、マニュアル対応がベースであったり、人的リソースがなかったりする場合には有効な手段です。
最終的に人の目が必要になる可能性もありますが、基本的には上記業務をチャットボットに任せることができます。

採用活動にチャットボットを導入すると、解決できる課題が多くあります。
特に以下の5つの効果が期待できるとして、チャットボットは注目を集めています。
いずれも人的な観点ではミスが発生しやすい可能性があるものです。
詳しく見ていきましょう。
採用活動にチャットボットを導入することで、求職者と企業の接点が増えます。
「忙しそう」「こんなこと聞いていいのか」と遠慮してしまう内容でもチャットボットになら聞きやすくなるためです。
チャットボットであれば問い合わせる時間は関係ないため、疑問を感じた瞬間に質問できるのが最大のメリットです。
求職者と企業の接点が増えれば増えるほど、求職者は企業に対し親しみを抱きます。
また、質問に対してスピーディーな回答を得られれば、求職者の企業に対する印象も高まります。
時間がかかりますが、将来的な応募者の増加が期待できるでしょう。
採用担当者の業務は、問い合わせ対応や日程調整の他にも新人教育や部門配置の管理など多岐に渡るため、多忙を極めているケースが多いです。
質問に対応する時間がない採用担当も珍しくありません。
チャットボットを活用することでこれらの業務負担をAIに任せることができるため、総合的な負担が軽減します。
採用担当者の負担を抑えられれば、モチベーションやパフォーマンスが向上し、より質の高い採用業務を行えるでしょう。
また、採用のために必要とされていた人件費を削減できるのも嬉しいポイントです。
チャットボットに寄せられた問い合わせのデータは蓄積されるため、チャットボットを長期的に活用すれば求職者のニーズ把握につながります。
蓄積された問い合わせから、求職者がどのような情報を求めているか分析できるためです。
AI型であれば自動で更新できるのはもちろん、ルールベース型の返答内容を見直す際にも生きた資料として活用できるでしょう。
集まったデータをもとに、頻繁に寄せられる質問の回答を「FAQ」という形で事前に紹介すれば、求職者の満足度向上が見込めます。
また、「女性でも活躍できるか」といった質問が多いのであれば、「女性社員座談会」というイベントを開催するなど、ニーズを汲み取った催しを開くのも有効です。
採用にチャットボットを活用して求職者がチャットボットに気軽に質問できる状態を整えれば、求職者は不安や疑問のない状態で入社でき、ミスマッチ回避にも役立ちます。
入社後にミスマッチを感じさせなければ、離職されるリスクをおさえられる確率が高くなります。
少子高齢化によりただでさえ人材確保が難しい昨今、多くの企業にとって離職者を減らすことは急務でしょう。
チャットボットを導入することで、入社後に「思っていたのと違う」「こんなはずじゃなかった」と退職されにくくなるため、求職者・企業双方にとってメリットです。
問い合わせに対し人が対応するよりも、チャットボットが対応する方が迅速です。
質問内容にもよりますが、人が問い合わせ対応をする際には資料やデータに目を通して回答する必要があります。
一方で、処理の速いチャットボットであれば事前に学習したデータを使ってスピーディーに回答できます。
回答速度は利用者の心理的不安を軽減するのに重要な要素です。
チャットボットを活用することで、求職者から企業への信頼感も芽生えるでしょう。
オンリーストーリーでは、現役の経営者に自社の課題を相談できるサービス「カウンセル」を提供しています。「採用強化に詳しい方に話を聞きたい」など、相談内容に応じて適切な相談相手をご紹介するため、手探りで悩みを解決する必要はありません。 また、「自社のニーズに合ったソリューションを持つ会社の経営者に話が聞きたい」という方のために完全オーダーメイドの「無料ピッチ会」を開催しています。興味をお持ちの方は下記より詳細をご覧ください。

ここでは、採用活動におけるチャットボットの導入事例をご紹介します。
具体的には、以下の3例です。
採用業務にチャットボットを導入するか迷っている場合、どのような導入事例があるのか把握しておくことで、自社で導入する際のイメージを掴みやすくなるでしょう。
株式会社ティービーケー・システムエンジニアリングでは、採用担当者が採用活動に十分な時間を割けていないことや、地元の大学以外で知名度が低いことなどが課題でした。
そんななか、RICOH Chatbot Serviceを導入したところ、導入前に比べ学生の反応が良好となったほか、面接時には聞きにくい内容の質問もキャッチアップできるようになりました。
株式会社リブワークでは、新卒採用時のイベントにTalkQAを搭載したPepperを設置しました。
その結果、学生は人事担当者に聞きにくい質問をPepperに気軽に聞ける体制が出来上がります。
また、寄せられた質問データを分析することで、学生のニーズ把握ができるようになりました。
SKY GROUPでは、TalkQA for Recruitを活用することで、学生が公式採用ページからチャットボットに質問できる体制を整えました。
時間や場所を問わずに必要な情報を入手できるようになり、利便性が向上。
また、学生がどのような情報を求めているのか把握することで、サイトの改善などにつながったそうです。

チャットボットには多くの種類がありますが、特に採用活動でおすすめのツールは以下の4つです。
それぞれの特徴を詳しく説明するので、自社に最適なツールを探す参考にしてください。

「RICOH Chatbot Service」は、LINE・kintone・Microsoft Teamsなどのさまざまな外部ツールと連携さえられるチャットボットツールです。
導入時・導入後のサポート体制が充実しているため、「担当者が忙しくQ&Aの用意ができない」といった事態を防げます。
料金は月額18,000円からで、3つのプランが用意されているため、予算や機能を踏まえて自社に適したプランを選択すると良いでしょう。

「TalkQA for Recruit」は、あらかじめ機械学習を行ったAIモデルを提供してくれるチャットボットツールです。
AIに関する知識がなくても簡単に導入できるため、気軽に使えます。
また、企業ごとにAIモデルを構築できるため、独自の質問にも回答できます。
初期費用が220,000円、月額費用が33,000円から用意されています。

「チャットディーラー」は、400種類以上の社内用テンプレートと学習済みの賢いAIが搭載されているチャットボットツールです。
学習済みAIを使えるため、導入時から基本的な受け答えができる点が特徴です。
企業ごとに専任のサポーターがつくため、運用時に困ったことや分からないことが生じた際にも安心できるでしょう。
DX化に不慣れな企業でも安心して導入できます。

「SupportChatbot」は、自然言語に特化したAIが搭載されているチャットボットツールです。
自己解決を促す聞き返し機能が実装されているため、質問を寄せた求職者自ら疑問を解決することも可能です。
また、専任チームによる導入・運用のサポートを受けて、問い合わせ数を50%削減できた事例もあります。
採用業務にチャットボットを導入し、問い合わせ対応や面接日程の調整などに活用することで、求職者との接点が増える・採用担当の負担軽減になるといったさまざまなメリットを得られます。
さまざまなチャットボットツールのなかから、自社に最適なものを選択し導入すると良いでしょう。
オンリーストーリーでは、専門知識や経験のある現役経営者に自社の悩みを相談できるサービス「カウンセル」を提供しています。
また、解決したい悩みを事前に伺い「無料ピッチ会」を開催することも可能です。
ニーズに合うソリューションを持つ企業を集客し、1社あたり10分ほどでプレゼンをします。
採用に関する悩みを抱えている人は、ぜひご活用ください。
A. あらかじめ設定したルールに沿って返答するルールベース型と、AIが質問内容を判断して返答するAI型の2種類があります。
よくある質問が決まっている場合はルールベース型から始めると、導入の負担を抑えられます。
A. 求職者からの問い合わせへの対応、応募の受付や面接の日程調整、就活関係のイベントでの情報提供などに活用できます。
よく寄せられる質問を事前に整理しておくと、回答の精度を高められます。
A. 同じような問い合わせに自動で対応できるため、採用担当者の負担軽減につながります。
応募受付や日程調整にかかる時間と労力も減らせます。
空いた時間を面接や候補者とのやり取りなど、人が担うべき業務に使えます。
A. 求職者が気軽に質問できるため疑問を解消しやすくなり、求職者のニーズも把握できます。
その結果、入社後のミスマッチを防ぐことにつながります。
寄せられた質問を分析すると、求職者が気にしている点を採用の情報発信に生かせます。
この記事の監修者

平野 哲也(ひらの てつや)
株式会社オンリーストーリー 代表取締役
BtoB営業と決裁者マッチングの領域に12年間携わり、決裁者同士をつなぐマッチングサービスを運営。
累計26億円の資金調達を実施し、「ベストベンチャー100」にも選出されている。
「つよいい会社をつくる」を掲げ、経営の中でのしくじりや営業の現場で得た知見を発信中。