営業リストとは、新規顧客の開拓に使用する見込み客・企業・案件などの一覧表です。従来はエクセルなどを使って手動で管理していましたが、データの重複チェックや膨大なリスト管理など、非効率な点も多いため、営業リストツールを利用する企業が多くなっています。
この記事では、営業リストの作成にツールを利用するメリット、選定ポイントを解説します。また、目的別のおすすめツール12選を紹介しています。自社の営業リストの活かし方や、リスト作成の効率化を図りたい方は、ぜひ参考にしてください。
営業リストとは、新規顧客の開拓に使用する見込み客・企業・案件などの一覧表です。従来はエクセルなどを使って手動で管理していましたが、データの重複チェックや膨大なリスト管理など、非効率な点も多いため、営業リストツールを利用する企業が多くなっています。
この記事では、営業リストの作成にツールを利用するメリット、選定ポイントを解説します。また、目的別のおすすめツール12選を紹介しています。自社の営業リストの活かし方や、リスト作成の効率化を図りたい方は、ぜひ参考にしてください。
営業リスト作成ツールとは、顧客になりうる企業や個人の情報を自動でリスト化するツールです。取得できる主な情報は、次のようなものが挙げられます。
取得できる項目数はツールによって異なります。より細かく指定できるツールでは「今求人をしている」「TVメディアに取り上げられた企業」などの情報も抽出できます。また、高機能なツールであれば、リストに記載されている企業へ一斉メール配信や問合せフォーム送信も行えます。
そのため、営業リスト作成ツールを選定する際には、自社の営業戦略やターゲット、必要な項目、利用目的などを明確にしておくことが重要です。
営業リスト作成ツールを利用する主なメリットは次の3つです。
1つずつ解説していきます。
営業リスト作成ツールを利用すれば、従来のように自力で企業情報を収集し、エクセルに手入力する人的リソースを削減できます。データの重複チェックや膨大な数の企業情報の抽出も自動で行うため、今までリスト作成にかかっていた時間を他の業務に回せます。
自社のターゲット情報を的確に収集し、ツールによっては入手したメールアドレスに一斉メール配信やお問合せフォーム送信も自動で行う機能もあるため、営業活動を効率的に進められるでしょう。
営業活動をスムーズに進めるには、営業リストのデータは常に最新の情報に更新された状態である必要があります。営業リスト作成ツールを利用すれば、企業の連絡先や従業員数など、記載内容に変更があった際も自動で更新されます。ただし、ツールによって更新頻度は異なるため、事前に確認しておく必要があります。
営業リスト作成ツールを利用すれば、これまで自社で作成していた既存の顧客データをインポートできるので、複数のデータベース間を行き来する必要がありません。企業の情報だけでなく、アクセス履歴や商談履歴などのデータベースを一元化できるため、営業部門でデータを共有し、戦略的なアプローチに繋げることが可能です。
営業リスト作成ツールを選ぶときのポイントは次の5つです。
以下で1つずつ解説します。
営業リスト作成ツールを選ぶ際は、検索できる項目の数を確認すべきです。営業活動を効率的に進めるためには、自社のターゲットに合った企業情報をピンポイントで収集できるかが重要だからです。
営業リスト作成ツールによって、検索できる項目数やキーワード・タグなど種類はさまざまです。営業リスト作成ツールを選ぶ際は、検索項目が豊富かどうかチェックしておくと良いでしょう。
自社のターゲットに合わせて、特定の業種や用途に絞って検索できるか確認しておくと良いでしょう。
例えば、人材業界に向けて求人情報を元にした企業リストを提供するサービス「HRogリスト(フロッグリスト)」は、100以上の求人サイトからターゲットとなる企業情報を見つけられます。「エンジニアを募集している」「新卒を募集している」といった細かい条件でターゲットを絞ることが可能です。
営業リスト作成ツールを選ぶ際、費用対効果が見合っているかどうか確認することも重要です。ツールの料金体系は、無料のもの、リスト数に応じてプランが分かれているもの、月額固定制など幅広いためです。
とはいえ、自社が求める営業リストを入手できるツールかどうかを、価格だけで判断するのは難しいでしょう。多くの企業情報が欲しい場合、無制限で情報を得られるツールが最適ですが、自社が求める情報をピンポイントで収集できるとは限りません。
無料トライアルがある場合は積極的に活用し、ツールを使いこなせるか、求めている情報が取得できるかなどを、実際に利用しながら確かめてみると良いでしょう。
営業リスト作成だけでなく、アポ獲得まで完結できる機能があるかどうかも確認すると良いでしょう。狙った企業へのメール配信や問合せフォームを利用したDM送信などの機能が該当します。
例えば、日本全国500万社の企業データから自社がアプローチすべきターゲットを選出するツール「Sales Now」は、導入から営業成功まで専属の担当者がサポートしてくれます。商談化率を高めるアドバイスや各メンバーのKPI設計のサポートなど、成約率向上に役立てられるでしょう。
顧客分析機能があるツールは、営業活動の改善に役立ちます。「顧客分析や効果検証を実現したい」「PDCAを回しながら事業を拡大させたい」という場合、受注率の高い企業を特定できたり、顧客理解を深められる情報を入手できたりする機能があると役立つでしょう。
例えば、150万社以上の法人ビジネスに特化した企業データを保有する「FORCAS」は、成約確度の高い潜在顧客企業をAIが自動的にリストアップするので成約率向上に役立ちます。
数ある営業リスト作成ツールの中からおすすめの12ツールを、目的別にご紹介します。
目的 | ツール名 |
検索項目が豊富 | Musubu |
ターゲットの絞り込み | Sales NowUrizo リスタ HRogリスト Bizmaps |
費用対効果が見込める | ソーシャル企業情報 ココリスト |
アポ獲得へのアプローチまで完結 | SPEEDA ホットアプローチ APOLLO SALES |
営業活動の改善 | RORCUS |
営業リスト作成ツールを選ぶ際にぜひ参考にしてみてください。
Musubuは、140万件以上の企業データベースの中からわずか30秒で営業リストを作成するツールです。業種や地域をはじめ、売上規模、「今求人をしている」など32項目の豊富な検索軸でリアルタイム情報を入手し、見込みの高い企業だけに絞り込むことができます。
事業の概要・関連ニュースや、AIが見込み顧客に該当する企業を数値で提案するなど、営業に活用できる情報も充実しています。
また、既存リストのインポートも可能なうえ、重複データを整理・削除する名寄せ機能があります。忙しい業務の中でもストレスなく使えるよう、シンプルな画面設計を重視しています。できる限り少ない操作で入力できるようデザインされているため、営業活動の効率化にも役立つでしょう。
Sales Nowは、500万社以上の企業の行動データをリアルタイムで収集しているため、鮮度の高い営業リストを作成できます。
156項目以上の検索軸や5,000件のシナリオ設定での検索が用意されており、例えば「過去1週間に3求人以上更新した企業25社」「昨日セールス職の募集を開始した企業13社」などのような細かい絞り込みが可能です。また、情報が更新されたときにはメールやSlackに通知があるので、最適なタイミングでアプローチできます。
リサーチのポイントや商談化率を高めるためのアドバイスのほか、各メンバーのKPI設計のサポートなど、導入から成約まで営業活動を総合的にサポートする体制も充実しています。
Urizoは、全国560万件以上の新鮮な企業情報をリストとして取得できるツールです。iタウンページ上に電話番号しか記載がない企業でも、FAX番号やメールアドレスを発見したらすぐに企業情報リストに自動付加する「増強機能」があるため、データ収集率が格段に高いのが特徴です。また、社内にある既存リストをインポートできるうえ、重複データの自動整理も行います。
Urizoのフリープランでは、iタウンページのほか、ぐるなび、アットホーム、マイナビ新卒、食べログなど全31のWebサイトにある企業情報から、合計1,600件分を1件あたり1円以下で取得できます。
リスタは、Web上に散在するデータを「業種×住所」「キーワード」での検索を元にリスト化するツールです。特徴的なのはキーワードで検索できることです。自由なキーワードで検索して自社が求める法人リストを作成できるため、的確なターゲティングにより、メールやFAXによるDMの無駄打ちをせずに済み、コスト削減につながるでしょう。
そのほか、FAXやメール、問合せフォームへのDMが禁止されているかどうかを自動チェックする機能や、問合せフォームのURLを抽出する機能、新規事業者の抽出機能などがあります。
初期費用なしのサブスクリプション方式を採用しているため、必要なときに必要なだけ利用可能です。
HRogリストは求人情報を元にした人材業界のための企業リスト作成ツールです。100件以上の求人サイトから「エンジニアを募集している」「新卒を募集している」など、細かい条件で絞り込み検索ができるため、ターゲット企業をピンポイントで見つけられます。
導入から運用までのサポート体制も充実しており、ヒアリング・用途に合わせた提案・運用に合わせたカスタマイズなども行ってくれます。
Bizmapsは、170万を超える企業データから自社に合ったリストを作成可能です。検索軸にはBizmaps独自のオリジナルタグを採用しており、「#社長の趣味がゴルフ」「#TVメディアに取り上げられた企業」など、5,000項目以上のオリジナルタグで検索できます。オリジナルタグは毎月追加されているため、さらなる絞り込み検索に対応できます。データ取得にかかる時間は30秒とごくわずかです。
フリープランでは月100件まで企業データをダウンロードできます。100件以上のデータが必要な場合は30円/1件で追加購入が可能です。
ソーシャル企業情報は、法人営業リストを作成できるツールです。全国110万件の企業から業種・エリア・従業員規模などを絞り込んで検索できます。年に6回、企業情報が更新されるため、新しい情報を元にしたリストを作成可能です。
アカウントは即日発行され、最短3分でリストを抽出できるため、作業効率の向上が図れます。初期費用がかからず、月額使用料7,700円(税込)で最大1,000件のダウンロードが可能なため、比較的低コストで導入できます。
ココリストは、850万件の企業リストを元に、地域・業種別の営業リストを作成できるツールです。iタウンページ、アットホーム、ぐるなび、楽天などに掲載されたデータを元にリストを作成できるため、ターゲットを絞り込んだ営業活動が実現します。ツールで収集したリストは、FAXでのDMやメール送信、郵送でのDMなどに活用可能です。
「商品を購入してもらう」「資料請求をしてもらう」「セミナーに参加してもらう」など、DMを受け取った相手にどう行動してもらうかを明確にすれば、目的に沿ったDM作成ができ、成約率向上にも役立つでしょう。
フリープランの場合、1,500件の企業リストを収集できます。ライト版の場合、1件あたり0.99円と低価格でリストをダウンロード可能です。
SPEEDAは、国内外問わず約1,000万社の企業情報を収録しており、国内企業を対象とした企業リストをさまざまなシナリオから作成できます。シナリオの例として、「1人当たりの利益が高い企業」「オフィス移転需要が高い企業」「高成長企業」「海外進出企業」などがあります。
シナリオには多様な検索条件が設定されており、販路開拓、新規事業の投資、提携先調査などに活用可能です。また、ユーザーの要望を受付けるサポートデスクが設置されており、「こんなリストを作れないか」というようなニーズに応えてくれるでしょう。
競合の財務比較やM&A案件の検索、さまざまな分野の専門家に質問ができたりと、リスト作成以外の機能も充実しています。
ホットアプローチは、フォーム営業を行う営業代行会社です。フォーム営業に活用するアプローチリストは、470万社以上の企業データベースから抽出します。検索条件には、業界・エリアのほか「DX推進を掲げている企業」などビジネス動向もあるため、狙った企業へアプローチが可能です。
アプローチ先の選定後は、営業したい内容に合う雛形を選びフォームに送信する文面を作成します。フォーム営業はメールやDMに比べて決裁者の目に留まりやすいのが特徴であり、商談率の向上が期待できるでしょう。セミナー開催やお役立ち資料も充実しており、サポート体制も万全です。
APOLLO SALESは、営業リストの自動作成からメール・フォーム配信まで一括で行うツールです。アプローチしたい企業の条件を指定すれば、APOLLO SALESがインターネット上にある企業情報を自動で収集しリスト化します。
作成した営業リストに対してメール送信や問合せフォーム営業を自動で行い、メールの開封率やURLのクリック率も集計するため、アポ獲得までのプロセスが飛躍的に公効率化します。
自社既存の営業リストがある場合はCSV形式でインポートでき、インポート後は自動で企業情報を取得できます。また、企業のデータベースは日々アップデートされているため、常に最新情報を元にした営業リストを作成できます。
FORCASは、BtoB向けの顧客戦略プラットフォームです。FORCASが所有する150万社以上の企業データには、クラウド上で何度でもアクセス可能です。リスト化する際は、業界、シナリオ、成約確度スコアなどを軸に絞り込めます。
既存のリストをアップロードすれば、自動的に名寄せを実行するため、データが重複する心配がありません。また、共通する特徴や傾向を自動的に分析し、受注企業の傾向を把握できます。
SalesforceをはじめとしたMAツールとのデータ連携にも対応しており、営業活動の改善にも役立ちます。
営業リスト作成のためのツールにはさまざまな種類があり、使い方次第で費用対効果も大きく変わります。そのため、ツール導入の前には自社のターゲットを明確にし、営業戦略を決めておくことが重要です。今回紹介した営業リスト作成ツールを活用すれば、新規顧客の開拓や営業活動の効率化が期待できます。