最終更新日: 2023.09.20

SFAは、営業活動で得た情報を蓄積して分析するツールです。SFAを導入すれば営業プロセスを可視化できたり、ノウハウを共有できたりします。その反面コストが発生するといったデメリットも理解しておかなければいけません。

そこで本記事では、SFAを導入するメリット・デメリットを解説します。導入までの流れや失敗しないためのポイントも解説しているので、最後まで参考にしてください。

SFAとは

SFAとは「Sales Force Automation」の略で、日本語では「営業支援ツール」のことです。営業に関する情報をデータ化したり、分析したりすることで、営業活動の精度や受注確度を高めるツールです。SFAを導入すれば情報を一元管理できるため、業務の効率化も図れます。

SFAの機能

SFAには、主に次のような機能が備わっています。

  • 顧客管理機能
  • 案件管理機能
  • 行動管理機能
  • 予実管理機能
  • 商談管理機能
  • レポーティング機能
  • 営業データ分析機能
  • メール配信機能

それぞれの詳細について解説します。

顧客管理機能

顧客管理機能とは、顧客に関する情報を管理する機能のことです。社名や所在地、過去の商談履歴などを保存できます。顧客管理機能で情報を管理すれば、どのような営業活動を行ってきたか可視化できるため、次のセールスに活かせます。

案件管理機能

案件管理機能とは、案件ごとに進捗状況や詳細などをまとめて管理できる機能のことです。営業担当者や客先担当者の氏名、受注の見込み度などを管理できます。SFAによっては、管理できる項目をカスタマイズできるため、案件に合わせた情報をまとめられます。

行動管理機能

行動管理機能とは、営業担当者の行動や結果を可視化できる機能のことです。営業担当者の訪問回数や提案商材数、受注率などを管理できます。行動管理機能で実績を管理できれば、営業担当者を評価しやすくなります。また、営業担当者の得意分野も可視化できるため、今後の営業活動にも活かせるでしょう。

予実管理機能

予実管理機能とは、多角的な基準から売上予測と実績を可視化する機能のことです。予算と実績を比較して、目標の達成率を確認できるなど、精度の高い分析が可能になります。そのため、予実管理機能で情報を蓄積していけば、営業方針や予算の使い方の見直しにも役立つでしょう。

商談管理機能

商談管理機能とは、活動報告をサポートしてくれる機能のことです。営業活動を進めていく上で、活動報告を記録することは欠かせません。しかし、報告書を一から作成していると手間や時間がかかります。そこで商談管理機能を利用すれば、定型化されたフォーマットを使用して活動報告が行えるため、業務を簡略化できます。また、タイムラインの通知機能がついているSFAであれば、リアルタイムで行動や実績を確認することも可能です。

レポーティング機能

レポーティング機能とは、SFA内で抽出したデータをまとめる機能のことです。実績などを数字として可視化できるため、営業活動の現状や問題点を確認しやすくなります。また、SFAによっては、グラフや図形を作成できるツールもあるため、レポートを作成する手間も省けるでしょう。レポーティング機能を使えば、人為的なミスも防げるメリットがあります。

営業データ分析機能

営業データ分析機能とは、営業活動で集めた情報を分析する機能のことです。営業活動の履歴をデータとして分析すれば、今までの実績を確認できるだけではなく、今後の営業方針を決める際にも役立ちます。

メール配信機能

メール配信機能とは、登録されている顧客に対して一斉にメールを送信できる機能のことです。特定の条件に当てはまる顧客にだけメールを送信することも可能であるため、ターゲットを絞った営業活動も行えます。メール配信機能を利用すれば、1件ずつメールを送信する手間を省けるため、効率よく業務を遂行できるでしょう。

なお、SFAを導入する際は「どのような機能が備わっているか」「自社に必要な機能はなにか」を見極めることが重要です。たとえ高機能なツールを導入しても、自社の悩みを解決できなければ意味がありません。自社にとって必要な機能を見極めてから、ツールを選びましょう。

SFAを導入する4つのメリット

SFAを導入する主なメリットは、以下の4つです。

  1. 営業プロセスを可視化できる
  2. 成約数の向上につながる
  3. ノウハウを共有できる
  4. 戦略的な営業活動の実践

それぞれのメリットについて詳しく解説します。

1.営業プロセスを可視化できる

SFAを導入すると、営業プロセスを可視化できます。例えば、以下のような情報が確認しやすくなります。

  • 案件が今どのフェーズにあるか
  • 今必要なアクションはなにか
  • どのような営業活動を行っているか
  • 営業活動にどれほどの時間をかけているか

SFAを導入すると、案件や営業全体の進捗状況を把握しやすくなるため、次に何をすればいいのか明確になります。また営業プロセスが可視化できると、営業活動の問題点も浮き彫りになります。

案件獲得数や商談数が目標に達さない場合、原因を特定しやすくなり、改善策を立てられるという役割もあります。

2.成約数の向上につながる

SFAを導入すると、成約数の向上につながります。契約数が伸び悩む原因として、商談件数や見込み件数、成約率などを数値化できていないことがあります。また、営業チーム内での情報共有が適切にできておらず、定性的なデータが可視化しづらい点も挙げられるでしょう。

SFAを導入すれば営業プロセスを可視化できるため、これらの情報も数値化できます。ボトルネックになっている部分を見つけやすくなり、成約率アップにつながります。また、チーム内で情報を共有できるため、営業部全体の業績アップにも役立つでしょう。

3.ノウハウを共有できる

ノウハウを共有できるのもSFAのメリットです。営業活動は属人化しやすく、担当者が変わると引き継ぎに手間取ったり、営業成果に偏りが出やすかったりします。SFAを導入すれば顧客とやり取りしたメールや提案資料、アプローチ方法などが全て残るため、社内全体でノウハウを共有できます。

また、ツールを介してノウハウを共有するため、わざわざ資料を提供したり、先輩が後輩を指導したりといった手間も省けます。

4.戦略的な営業活動の実践

SFAを導入することで、戦略的な営業活動を行えます。SFAは営業活動から得たデータを分析できるため、自社が持つ強みや課題を明確にできます。今後解決していくべき課題や強化すべきポイントも明らかになるでしょう。

中長期的な営業活動を行うためには、得られたデータをもとに正確な戦略を練ることも重要です。SFAを導入すれば問題点を解決しつつ、自社の強みを最大限活かせる方法を考えられます。

SFAを導入するデメリット

SFAを導入するデメリットは、主に以下の2つです。

  • コストがかかる
  • 使い慣れるまでに時間がかかる

それぞれのデメリットについて詳しく解説します。

コストがかかる

SFAを導入すると、コストが発生します。そのため、SFAを導入する場合は事前に課題を洗い出しておき、必要な機能を備え持ったツールを選ぶことが大切です。ツールによっては無料トライアルを利用できるため、導入前に試すのもおすすめです。

使い慣れるまでに時間がかかる

SFAは使い慣れるまでに時間がかかります。営業活動で得た情報を詳しく記載しようとすると入力に時間がかかってしまい、業務に支障が出るかもしれません。特に導入直後は操作に慣れておらず、効率が悪いと感じることもあるでしょう。そのため、SFAは操作しやすいものを選ぶのがおすすめです。

SFAを導入する流れ

SFAを導入する流れは、以下の通りです。

  1. SFAを導入する目的を明確にする
  2. SFAを選定する
  3. 事前準備を行う
  4. 運用を開始する
  5. SFAの定着化

SFA導入の流れについて詳しく見ていきましょう。

1.SFAを導入する目的を明確にする

まず、SFAを導入する目的を明確にしましょう。目的によって予算や導入時期、必要な機能などが変わってくるためです。

目的を明確にしたら、営業チームに情報を共有しておき、SFAの必要性を認識してもらいましょう。

2.SFAを選定する

目的が明確になったら、自社にあったSFAを選定します。複数のツールを比較したうえで、どれが自社にもっとも最適かを検討することが大切です。各社のホームページだけではなく、セミナーなども活用するとさまざまな情報を得られるでしょう。無料トライアルが用意されていれば、積極的に活用するのがおすすめです。

3.事前準備を行う

導入するSFAが決まれば、事前準備を行います。例えば、以下のような準備をすれば、スムーズにSFAを導入できます。

  • SFAを導入する目的を再確認しておく
  • SFAの運用についてまとめたマニュアルを作成しておく
  • 収集すべきデータを明確にしておく
  • 顧客単価や成約率などの目標値(KPI)を設定しておく

事前準備を行っておけば、SFAの効果をより期待できます。運用に関わる全てのメンバーで共有しながら進めていきましょう。

4.運用を開始する

事前準備が終わったら、いよいよSFAの運用を開始します。SFAの利用者全員がスムーズに活用できるよう、必要に応じて研修を実施するのもおすすめです。

5.SFAの定着化

SFAが定着するまでは3ヶ月以上かかると言われています。操作に慣れるまでは社員の不満も溜まりやすく、従来のやり方に戻したいとの声もあるかもしれません。SFAの導入が失敗に終わらないように社員は毎日SFAを操作したり、困ったときに頼れるサポートデスクを設置したりすることも大切です。使用感を確認しながら、適時効果を測定していきましょう。

SFAの導入に失敗しないためのポイント 

SFAの導入に失敗しないためのポイントは、以下の通りです。

  • 社内にSFAの必要性を周知する
  • SFAを使うことが目的にならないようにする
  • 操作性を確認してから導入を検討する
  • サポート体制の整ったツールを選ぶ
  • 既存のツールと連携できるか確認しておく

それぞれのポイントについて解説します。

社内にSFAの必要性を周知させる

SFAの効果を最大化するためには、営業担当者の協力は必要不可欠です。営業チーム全体で情報を共有し、可視化することに意味があるからです。

しかし、SFAの入力が営業担当者の負担になった場合、うまく活用されない可能性があります。このようなトラブルを回避するためには、社内全体にSFAの必要性を周知させる必要があります。

「SFAを導入すれば、どのようなメリットが得られるのか」「SFAを導入することで、どのような課題が解決できるのか」などを伝えておき、協力し合える関係を構築しておきましょう。

SFAを使うことが目的にならないようにする

SFAの導入を失敗で終わらせないためには、入力が目的にならないように注意すべきです。営業プロセスを可視化するためには、さまざまな情報を入力しなければいけません。しかし、ただ入力するだけでは、自社の抱える課題は解決できないでしょう。

SFAに情報を入力したら、PDCAサイクルを回して業務の改善に努めることが重要です。営業活動を振り返って改善点を見つけ出し、アップデートし続けることでより高い成果が見込めます。

操作性を確認してから導入を検討する

SFAの導入を成功につなげるためには、操作性を確認してから利用を検討しましょう。SFAはツールによって操作性が大きく異なるため、使いやすいツールを選ばなければいけません。例えば、営業活動で得た情報を何度も手入力したり、顧客情報を何度も入力したりするツールを選べば、営業担当者の負担は軽減できないでしょう。

反対に、一度入力した情報は自動で反映されたり、画面がシンプルでわかりやすかったりすれば、操作しやすく営業担当者の業務効率化につながります。

なお、操作性は一度使ってみないとわからないため、無料トライアルを利用してみるのがおすすめです。実際にSFAを利用する営業担当者が直接操作し、問題なく使用できるか確認しておくとスムーズにツールを導入できます。

サポート体制の整ったツールを選ぶ

SFAを導入する際は、サポート体制の整ったツールを選びましょう。SFAを導入した直後は操作でわからないことが生じたり、画面の確認方法がわからなかったりと、さまざまなトラブルが起きやすくなります。

そのため、SFAを導入する場合は「担当のサポートスタッフがいるか」「操作や機能に関するマニュアルはあるか」「トラブルが生じた場合は24時間体制で対応してもらえるか」などを確認しておくと安心でしょう。

また、サポートの内容によっては費用が発生する恐れもあるため、無償かどうかも確認しておくことがおすすめです。なお、SFAで管理する情報は、顧客情報を含んでいるため、厳重な管理体制が整っているかチェックしておくことも大切です。

データが流出した場合など、万が一のトラブルが生じたときの管理体制も必ず確かめておきましょう。

既存のツールと連携できるか確認しておく

SFAの導入を失敗しないためには、既存のツールと連携できるか確認しておきましょう。特に、MAなどのツールをすでに導入している場合、連携できるSFAを選ぶことで、より業務を効率的に進められます。

また、SFAの中には、名刺管理ツールやカレンダーアプリなどと連携できるツールもあります。すでに使用しているツールと連携できれば、さまざまな情報を一元管理できるでしょう。情報を連携させることで、入力漏れを防ぐことも可能です。

まとめ:SFAを導入してみよう

SFAは営業活動で得た情報を可視化できるため、進捗状況を把握しやすくなります。また属人化しやすい営業活動をチーム全体で共有できるのも、メリットといえるでしょう。ただし、SFAを導入すると慣れるまでに時間がかかることに注意が必要です。チーム全体にSFAの必要性を周知しておき、うまく活用していかなければいけません。

SFAの導入により、商談から成約までがスムーズに運べるようになります。決裁者とのアポイントをスムーズに獲得するには、オンリーストーリーが提供する「チラCEO」を利用するのがおすすめです。

チラCEOとは、決裁者とつながれるマッチングサービスです。IT・情報を中心に、広告・マーケティング、人材、卸売、建築・不動産、飲食・店舗、製造、医療など、幅広い企業の決裁者が登録しています。

会いたい決裁者にメッセージを送信したり、求めるニーズをタイムラインで送受信できたりするほか、決裁者に直接プレゼンできる機能もあります。ターゲット企業の決裁者とマッチングできれば、営業の成功につながりやすくなります。気になればぜひお問合せください。

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