最終更新日: 2024.04.30

営業におけるアポ取り手法の1つが、飛び込み営業です。アポイントなしで新規顧客を直接訪問する飛び込み営業は、成功率が低く難しい傾向があります。

しかし、直接担当者に会える可能性があり、うまくいけば次回以降の面談をセッティングできます。飛び込み営業を成功させるためには、コツを理解することが重要です。

この記事では、飛び込み営業とは何か、メリット・デメリットやアポを取るためのコツ、向いている人の特徴や訪問後にやるべきことなどを解説します。

飛び込み営業とは

飛び込み営業とは、予告なく相手を訪問し、営業活動を行うことです。ビジネスにおいて相手を訪問したり面談したりする際には、事前にアポイント(会う約束)を取得するのが一般的です。

一方、飛び込み営業では、アポイントを取得せずに直接相手を訪問し営業活動を行います。門前払いになる場合が多いですが、うまくいけば面談をセッティングできたり、契約につなげられたりします。

飛び込み営業でアポ取りをするメリット

飛び込み営業のメリットは、その場で担当者と関係性を構築できることです。テレアポやメールなどでなかなか接触できなかった担当者を直接訪問することにより、商談につなげられる可能性があります。また、対面でコミュニケーションを取れるため、信頼を獲得できれば次の面談や成約につなげられる可能性も高いです。

さらに、営業担当者のスキル向上にも役立ちます。飛び込み営業をして先方の反応を直に感じることによって、トークスキルが磨かれていくでしょう。成功率が低いのは承知の上で、新人社員への教育の一環として飛び込み営業をさせる企業も少なくありません。

飛び込み営業でアポ取りをするデメリット

飛び込み営業のデメリットは、アポ取りに成功する確率が低く、効率が悪いことです。数ある営業手法の中でも、最も成功率が低いと言われています。

飛び込み営業で訪問するのは今まで接点がない顧客です。なおかつ、アポイントを取らずに訪問するため、当然ながら断られる可能性が高いです。また、最近ではセキュリティが強化され、アポイントを取得していないとオフィスを訪問できない場合もあります。こうした事情から、飛び込み営業で成功する確率は低いです。

また、時間と労力がかかる点もデメリットです。テレアポなら、断られても次の相手にすぐ連絡できます。メールも一度にまとめて多くの顧客に送信できるため、効率的にアプローチできます。一方、飛び込み営業では、1回の営業が終わるたびに次の顧客のもとへ移動する必要があります。そのため、ほかの営業手法に比べて時間と労力がかかります。

飛び込み営業でアポ取りをする流れ

この項目では、飛び込み営業のやり方をステップごとに解説します。

  1. 訪問スケジュールや目標を立てる
  2. トークスクリプトを用意する
  3. 資料を準備する
  4. 受付を突破する
  5. 担当者に話を聞いてもらう

1.訪問スケジュールや目標を立てる

まずは、1日の訪問スケジュールを立てましょう。その日の外回りの予定やエリアを決め、商材のターゲットとなる訪問先を選定してください。移動時間を考慮してスケジュールを立てることにより、効率よく企業を訪問することができます。

また、訪問件数や担当者に会う回数など、1日の目標を立てることも重要です。しかし、目標を高く設定しすぎて結果が遠く及ばない日が続くと、モチベーションが下がってしまいます。モチベーションを維持するためには、飛び込み営業は成功率が非常に低いことを考慮して、達成可能な目標を立てることが重要です。

2.トークスクリプトを用意する

受付や担当者への提案など、あらゆる場面の会話を想定したトークスクリプトを用意しましょう。トークスクリプトを用意することによって、伝えたいことを言い忘れるリスクを軽減したり、自信を持って話せるようになったりします。

さらに、想定される質問に対する回答を用意すれば、相手の質問に適切に答えられ、アポイントも獲得しやすくなるでしょう。ただし、会話が想定通りに進まない場合もあります。スクリプトにとらわれ過ぎず、その場に合わせて柔軟に対応することも重要です。

また、トークスクリプトでは、営業トークのほか、つかみとして使える雑談ネタも用意するのがおすすめです。いきなり営業トークを始めても警戒されてしまい、担当者と良い関係性を構築するのは難しいでしょう。雑談に使える会話のネタをいくつか用意しておくことで相手の緊張を解き、話に興味を持ってもらいやすくなります。

トークスクリプトの例は、以下のとおりです。

<受付で担当者につないでもらう場合>

「失礼いたします。株式会社〇〇の△△と申します。〇〇の件でうかがったのですが、〇〇部の〇〇様はいらっしゃいますか?」
「失礼いたします。この度は、人事業務を効率化できるクラウドサービスについて、○○社までお話に伺いました。人事担当の方をお願いできますか。」

<話を聞いてもらえるように依頼する場合>

「お忙しいところ申し訳ございません。5分だけお時間をいただけないでしょうか。」
「5分経ったら追い返していただいて構いません。5分だけ、お話させていただけないでしょうか。」

<担当者から商材を導入する具体的なメリットについて質問された場合>

「弊社サービスは、〇〇業界では〇〇(導入社数)もの企業に導入していただいています。御社にとっての競合他社である〇〇も、実は弊社サービスを利用しているのです。」
「弊社サービスを活用することで、〇〇業務にかかる時間を〇〇時間短縮できます。」

3.商品・サービスを紹介する資料を準備する

商材のパンフレットやカタログ、名刺など、営業の際に必要な資料を準備しましょう。担当者に会えた場合、話を聞いてもらえなくても名刺やパンフレットを渡せることもあります。また、要点をわかりやすくまとめた営業資料を別途作ることにより、短い時間で商材の魅力をアピールできます。

4.企業を訪問し受付を突破する

準備が整ったら、飛び込みで企業を訪問しましょう。この際に関門となるのが受付です。受付を突破しないと、担当者に取り次いでもらえません。

営業担当者が来た際の断り方をマニュアルとして定めている企業も多いです。話を聞く価値があることを伝えるなどして、担当者に取り次いでもらえるよう努めましょう。

受付を突破するためには、相手によい印象を与えることが重要です。清潔感のある身だしなみや、丁寧ではっきりとした話し方を心がけてください。また、強引にアピールすると迷惑に思われ、悪い印象を与えます。無理と判断したら丁寧に感謝を伝え、次の訪問先へと気持ちを切り替えることが大切です。

5.担当者に話をする

担当者に取り次いでもらったら、まずは自己紹介と営業に来たことを説明し、紹介したい商材について簡単に案内します。初回は営業トークよりも関係性の構築が重要であるため、商材に関して長々と説明しないようにしましょう。

その日に面談の時間をとってもらえる場合は、雑談を交えながら相手のニーズを聞き出します。忙しいと断られた場合は、次回のアポイントを設定してください。「また今度」「近いうちに」などの曖昧な約束では流れてしまう場合が多いため、その場で具体的な日時を決めることが大切です。

飛び込み営業でアポ取りを成功させる5つのコツ

ここでは、飛び込み営業でアポ取りを成功させるための5つのコツを紹介します。

  • 断られて当然というマインドで取り組む
  • 訪問する時間帯を工夫する
  • 訪問数を増やす
  • 第一印象に気を配る
  • 信頼を獲得し、関係性を構築する

断られて当然というマインドで取り組む

飛び込み営業は、断られる可能性が極めて高いです。もちろん、失敗の原因を分析して次に活かすことは大切ですが、モチベーションを維持し続けるためには「断られても当然」というマインドで取り組むことが重要です。

失敗が続くとネガティブな気持ちになり、自信のなさから表情が硬くなったり声のトーンが低くなったりしてしまいます。その状態で次の企業を訪れても相手によい印象は与えられず、アポ取りに失敗する可能性が高いでしょう。そのため、気持ちの切り替えが非常に重要です。「たまたま相手にとって自社の商材にニーズがなかった」と考え、開き直ることが大切です。

訪問する時間帯を工夫する

相手が話を聞いてくれそうな時間帯を考えて訪問することも大切です。

目安としては、午前10時〜11時半、午後14時〜16時ごろに訪問するのがおすすめです。もちろん、忙しい時間帯は業種や会社によって異なるため、ターゲットに合わせて時間帯を工夫する必要があります。以下に、対応してもらえる可能性が高い時間帯を業種別にまとめました。訪問スケジュールを立てる際の参考にしてください。

  • 一般企業:10〜11時半、14〜16時
  • 飲食:11時前、14〜17時
  • 不動産:10時前
  • 美容院:10時前
  • 病院:8時頃、12時頃

始業直後やお昼休み前、終業直前などは、どの企業にとっても忙しい時間帯です。忙しい時間帯に訪問すると、煩わしいと感じさせてしまうでしょう。また、1日にさまざまなエリアを訪れるのは効率が悪いです。既存顧客を訪問する合間を縫って、そのエリア内の新規顧客に飛び込み営業を行うなど、移動時間が短くなるよう工夫しましょう。

訪問数を増やす

アポイントの件数は、訪問数と成約率で決まります。成約率が低い飛び込み営業は失敗することがほとんどであるため、訪問数を増やす必要があります。

訪問数を増やす際にネックになるのが、移動時間です。効率的に顧客を回れるルートを考えたり、普段の外回りの隙間時間を活用して飛び込み営業を行いましょう。

第一印象に気を配る

飛び込み営業で話を聞いてもらうためには、第一印象が重要です。挨拶や笑顔、身なりなどに気を配り、相手によい印象を与えましょう。

また、はじめから商材を売り込もうとしないことも重要です。いきなり営業トークで売り込もうとすると、警戒されるリスクがあります。商材を売ることを意識しすぎるあまり、早口になってしまうことも多いです。落ち着いたトーンでゆっくりはっきりと話すことを意識し、商材の魅力を端的に説明しましょう。

信頼を獲得し、関係性を構築する

飛び込み営業では、信頼を獲得し次回のアポイントにつなげることを目的にするとよいでしょう。初対面ではゆっくり話を聞いてもらえなくても、信頼を獲得できれば次回のアポイントを取得できる場合があります。

まず、相手のニーズを把握することに注力しましょう。初回でニーズにあった提案をできれば、その後のアポイントにもつながりやすいです。

飛び込み営業に成功する人の特徴

飛び込み営業は対面で直に相手とコミュニケーションをとる営業スタイルであるため、予想した通りには進まないものです。そのため、向いている人と向いていない人が明確に分かれます。以下のような資質を持っている人は、飛び込み営業に向いているといえます。

  • 気持ちの切り替えが早い
  • 人と会うのが好きで、積極的に話しかけられる
  • 失敗を分析し、改善につなげられる

気持ちの切り替えが早い

前述のとおり、飛び込み営業では失敗する場合がほとんどです。モチベーションを保ちながら飛び込み営業を続けるためには、断られてもすぐに立ち直る切り替えの早さが重要です。

時には相手から心無い言葉をかけられることもありますが、失敗を引きずることなくポジティブに切り替えられる人は、飛び込み営業に向いています。

人と会うのが好きで、積極的に話しかけられる

飛び込み営業では、営業先に突然訪問して話をする勇気が必要です。人と会うのが好きで積極的に話しかけられる人なら、外に出て飛び込み営業を行うことも負担に感じにくいでしょう。また、相手に明るく自信を持って話せるため、良い印象を与えて信頼を得やすいです。

失敗を分析し、改善につなげられる

成功率を高めるには、分析と改善が重要です。失敗したという事実だけに囚われるのではなく、失敗した理由を分析し、課題を見つけて改善につなげることが求められます。

失敗からも冷静に改善点を分析できることは、成功確率が低い飛び込み営業において重要な資質です。

飛び込み営業の後にやるべきこと

飛び込み営業の成功率を上げたり、次回以降のアポイントや成約につなげたりするには、訪問後のアクションも重要です。飛び込み営業の後は、以下の2つを行いましょう。

  • 訪問した日にお礼の連絡を入れる
  • 営業活動を振り返り、改善につなげる

訪問した日にお礼の連絡を入れる

飛び込み営業で話を聞いてくれた顧客や、次回のアポイントを取得できた顧客に対しては、メールでお礼の連絡を入れましょう。訪問したその日に連絡を入れ、信頼関係を築くことが大切です。

メールには、次の点を簡潔に記載しておくことがポイントです。

  • 自己紹介
  • 飛び込み営業のお礼
  • 次回のアポイントの確認

文面の例は以下のとおりです。作成時にぜひ参考にしてください。

(宛先)お世話になっております。本日◯◯様とお話をさせていただきました、株式会社△△の◇◇でございます。

本日は、突然お伺いしたにもかかわらず、ご対応いただき誠にありがとうございました。貴重なお時間をいただきお話を聞いてくださったこと、心より感謝申し上げます。

本日お聞きした内容をもとに、次回のご面談で、再度ご提案をさせていただきたく存じます。次回は◯月◯日◯時にお伺いいたします。

今後とも弊社と末永くお取引いただけましたら幸いです。本日は、ご多忙の中誠にありがとうございました。引き続きよろしくお願い申し上げます。(署名)

営業活動を振り返り、改善につなげる

飛び込み営業の後は、成功・失敗にかかわらず活動を振り返ることが大切です。成功・失敗の理由は、日報に書き留めておきます。そこから課題を分析し、次回の営業活動に活かすことによって、その後の成功率が上がるでしょう。

また、担当者と話ができた場合は、やりとりをメモしておくことも重要です。次回以降のアポイントに活かせます。相手の事業やニーズといったビジネス面はもちろん、趣味なども記録しておくことによって、関係性を構築しやすくなります。

飛び込み営業のコツを押さえてアポ取りを成功させる

この記事では、飛び込み営業について解説しました。飛び込み営業でアポを取るためには、相手と関係性を構築することが重要です。よい印象を持ってもらえるよう工夫し、次回以降のアポイントにつなげましょう。

また、飛び込み営業は失敗することがほとんどです。失敗の原因を分析して改善することは重要ですが、切り替えて次の飛び込み営業にチャレンジするマインドも求められます。

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