テンフィールズファクトリー株式会社
市川 裕
POSTED | 2018.11.21 Wed |
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TAGS | 従業員数:101〜300人 業種:広告・マーケティング・制作 創立:15年以上 決裁者の年齢:50代 商材:BtoC |
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一人ひとりの能力を開花させるために、会社はある!
思い切り新規事業・起業に挑戦できる社内環境とは?Topics
「スタッフ一人ひとりの能力を開花させるために、会社がある。」
そう語るのは、現在10以上もの事業を展開するテンフィールズファクトリーの市川氏。その原点と未来についてお話を伺いました。
テンフィールズファクトリー株式会社 代表 市川 裕氏のONLY STORY
スタッフの成長ありきの事業展開だ
– 市川氏 –
「テンフィールズファクトリーは、スマートエネルギー事業、リフォーム事業、ヤギレンタル事業、店舗経営コンサルティング事業、メディア事業、海外事業、ネイル事業、不動産事業、カフェ事業、人材開発事業等、主に10の事業を展開しています。
なぜ、10にものぼる数多くの事業を展開しているのかと尋ねられることがありますが、それは企業理念にもある『スタッフの成長』を大切にしているということに起因しています。その企業理念について少し触れてお話ししますね。
まず、私たちはスタッフ一人ひとりの能力を開花させ、その能力を発揮するための場としてテンフィールズファクトリーという会社があると考えています。つまり、スタッフの成長ありきでビジネスを展開するのが当社のスタイル。利益が出るという理由だけで始めた事業は一つもありません。
このようなスタイルの事業展開においては、業界の常識やしがらみはない。いわば“ゼロ視点”。そうした視点が、お客様の本当のニーズを見つけ、そのニーズにリソースを集中させることで魅力あるサービスとして昇華させることができるのです。
例えば、昨年12月に立ち上げたプラフィーノというオーダーメイド家具のブランドでは、一般的な相場で約1,000万円のキッチンを約150万円で提供しています。システムキッチンと同程度の価格で提供できるのは、私たちが家具やキッチンのメーカーでも問屋でもないため、お客様に直接届けることができるということ、そして海外の高品質の素材の仕入れやデザイン設計を商社に任せず、自社で行っていることが理由として挙げられます。
これこそ、まさに当社が業界の常識に縛られず、顧客のニーズに沿った事業を展開している中で成し遂げてきたものの一つ。一言で言えば、求めているものをストレートに提供できることが当社の強みだと思いますね。」
お客様のためだけの仕事がしたいと起業を決意
– 市川氏 –
「創業のきっかけに触れる前に、少し遡ってお話をしていきますね。
まず、私は学生時代にはサークルでフリーペーパーを発行していました。その経費を捻出しようとスキーツアーを企画したらそれが大盛況になったことを未だに覚えています。その時は、スポンサーもスタッフも皆喜んでくれました。
それまでは、仕事というのは時間の切り売りという考えでしたが、スポンサーもお客さんもスタッフも喜んでくれる光景を見たとき、“ビジネスというのは、たくさんの人を幸せにすることができるものなのだ。”と初めて気づきました。その後、いつかは自分の力でビジネスを広げてみたいと思うようになり、起業を決意しましたね。
それからは、まずは大手企業で勉強しようと大学卒業後は大手食品メーカーに就職。いざ入社してみると、考えていた通り勉強になることがたくさんありましたよ。中でも、大手企業というのは、社員一人ひとりをきちんと評価し、モチベーションに繋がっている体制・環境作りというのは非常に勉強になりました。
一方で、疑問を感じることも…。社内評価に縛られてしまって、本来であればお客様のために仕事をするべきところを、社内評価のための仕事になってしまうことがあったのです。
会社では、人にも恵まれてとても充実していましたが、営業リーダーを任されたことと起業が同じくらいのタイミングで、このまま両方を続けるのは多くの人に迷惑を掛けてしまうし、自分の夢をきちんと追おうと思い、退職。その後、起業することにしました。
起業した際には当社の社名を考えたわけですが、私自身、色々なことに興味を持つ性格で。どんどん挑戦して、様々な面から人を支えたり社会貢献をしたりしたいという想いがとても強かったので、社名を“10の事業を持っている”という意味を持つ『テンフィールズファクトリー』と名付けました。
起業した当時は、経営者やビジネスのマッチング事業等、自分の興味のある事業が中心でしたが、スタッフの能力を最大限に発揮できる会社にしたいと考え、英語と営業のスキルのあるスタッフを中心とした海外事業部に着手。その事業が、今のテンフィールズを引っ張ってくれるまでに成長しています。」
テンフィールズファクトリーを軸としたビジネスや経済を築く
– 市川氏 –
「これから先を見据えたとき、まず短期的な目標はオーストラリアでの上場を考えています。
上場というと、まずは日本で成功してからというケースが多いと思います。しかし、日本の人口は世界のたった2%。残り98%の人もまた日本のクオリティやサービスを求めているのだと考えると、世界に目を向けるべきだと私たちは考えています。その上で、これまでに日本企業がオーストラリアで上場したことは無いので、当社がその第1号になれればと思っています。
また、ICOも目指していますね。株であれば上場がスタートで、いかに会社が成長して利益を出すかで株価が上がっていきますが、コインの場合は取引が大事。でも、今はその仕組みが少ないので、きちんとした取引や需要を生み出すコインを作り、短期での上場を目指しています。
一方、長期的な目標としては、当社を軸とした一つのビジネスや経済を作りたいですね。
現在、現場で活躍するプレイヤー、プレイヤーをマネジメントするマネージャー、進化させる力や新しい価値を生み出すアントレプレナーを育成していますが、さらにその先のプランとしてアントレプレナーへの投資も考えています。
自分たちが育てた経営者に自分たちが投資し、株主や経営者を育成して上場させることで、その会社と、その会社に投資をした当社が社会に貢献できるようになりますよね。
しかしながら、プレイヤーやマネージャー、アントレプレナーや投資家等、それぞれ個別では存在していますが、これら全てをできる人間というのはとても少ない。やはり、投資家は投資家であって経営者を育てることはできません。同じく、起業家もマネージャーを育てることはできません。ですから、総合的な人材を私たちが育成していくのです。
こうした背景には、後継者不足に嘆く日本社会のことも踏まえています。誰も継ぐ人がいないという会社があったとき、そういった会社に私たちが育てた経営者を派遣して、投資して、上場させたい。そして、日本だけではなく海外にも展開し、発展途上の国をサポートしていきたいですね。
発展途上の国へのサポートで言えば、単にお金を渡すだけではなく、生計をたてられるビジネスを与えることが大切であると考えています。その後、一つの発展途上国が成長し、そして別の発展途上国をサポートしていくような、社会貢献の輪を世界に広げていきたい。」
素直で、がむしゃらに頑張れる人と未来を創りたい
– 市川氏 –
「テンフィールズファクトリーでは新たなメンバーの募集も行っているので、最終章では当社の採用における考え方についても触れたいと思います。
これまでにも申し上げましたが、当社の成長の源泉はスタッフの成長。そのため、座学より実践をモットーに、スタッフがチャレンジしたいことには全力でサポートし、その人ならではのバリューを創ってもらえるようにしています。
シンプルに例えるならば、『●●会社の●●さんではなく、●●さんがいるテンフィールズファクトリー』という位に育って欲しいですね。そうしたスタッフの成長にはどんなことも厭わない社風ですよ。
もちろん、こうした中で携わる新規事業の起ち上げや起業というのは、資金も、ノウハウも、ブランドも、情熱も必要ですが、誰も教えてくれません。でも、“それをやってごらん”というのがテンフィールズファクトリーの特徴でしょう。
一人ひとりの力を成長させるのが私たちの役割ですので、社員はある程度会社に守られた環境の中で新規事業や起業にチャレンジすることができる。これは、ベンチャー企業でも大手企業でも経験できませんよ。
自分のやりたいことさえ見い出せれば、それを形にできる。自分自身で未来を切り開くことができる。それがテンフィールズファクトリーなんです。
最後になりますが、当社では常識にとらわれず、成功している人の話を100%聞ける素直さを持ち、がむしゃらに頑張ってくれる方と成長していきたいと思っています。
ただがむしゃらに努力するのではなく、正しい方向を見極めるために、素直に人に聞くことができて正しい努力のできる人。学歴や今のスキルは全く関係ありません。
一人ひとりの能力を開花させるステージは私たちが作るので、そのステージで歌って踊ってくれる人と働きたいと思っています。」
文=佐久間
校正=勝野