株式会社NOVIUS
藤野智子
POSTED | 2019.02.26 Tue |
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TAGS | 従業員数:5人以下 業種:IT・情報通信業 創立:9〜10年 決裁者の年齢:20代 商材:自社サービス |
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画像動画をリアルタイムでアニメ化にエフェクト?!
アニメーション動画制作にさらなる進化をもたらすTopics
今回のインタビューは、最先端IT開発を行い、動画のリアルタイムアニメーション化ツールを開発・提供する株式会社ノビアスの藤野氏にお話を伺います。国内では未だ普及していないプログラミング言語Web Assemblyを用いて同社が開発したツールは、国内含め世界中で特許申請中です。その最先端技術を用いたサービスについて語っていただきます。
株式会社ノビアス 代表取締役社長 藤野 智子氏のONLYSTORY
リアルタイムでのアニメーション化が可能
–株式会社ノビアスの事業内容を教えてください。
藤野氏:株式会社ノビアスはリアルタイムの動画アニメーション化ツールやアプリ、ソフトなどの最先端IT開発を行う会社です。
その中でも、現在注力しているのは動画のアニメーション化ツールで、「MONKEYTALK」と「IKKYU」という2つのサービスの開発を行なっています。
この2つは従来のものと使っている技術がまったく異なるのです。というのも、今まで開発で使われていたプログラミング言語は、JavaScriptやC言語などが一般的だと思いますが、MONKEYTALKで使っているのは、国内では未だ普及していないWEBASSEMBLYというまったく新しい言語なのです。
–その新しいプログラミング言語の使用から、どういったことが可能になるのでしょうか。
藤野氏:それが、先ほどお話しした、リアルタイムで行うことができる動画のアニメーション化です。例えば、テレビの生中継、映画やライブをその場でアニメーション化もしくはエフェクトをかけ今までの動画をリアルタイムにさらにきれいに提供することができるのです。
また、従来のアニメーション編集や変換のためには、専用編集ソフトが必要だったとおもうのですが、こちらの「MONKYTALK」はネットが繋がる環境さえあれば、どこでもリアルタイムでアニメーション動画を作成することが可能です。
一方、IKKYUの方は、1、2分でWEBASSEMBLYの技術を使って写真を絵のような画像に変換することができます。MONKEYTALKをより進化させたものがIKKYUですね。
–サービスの開発に至ったきっかけについて教えてください。
藤野氏:私は大学生のころに映像編集のアルバイトをしていて、結婚式場のエンドロールなどを制作していました。それにはどうしても編集ソフトが必要だったのですが、デメリットとして動作が遅いときがあるということで、その点を効率的にできないかと思ったんです。
そこから生まれたのが、このようなアニメーションのアイデアでした。インターネットに繋ぐことができればリアルタイムで編集が可能なので、例えばテレビの生中継で映してはいけない人を映してしまった場合でも、その場でエフェクトをかけることが可能です。
大学生のときにビジネスモデルを発案
–創業のきっかけについて教えてください。
藤野氏:私は大学2年生のころからひとつのビジネスモデルを考えていて、それを世に出せば絶対に上手くいくという確信を持っていました。そのサービスは、すれ違うだけでスマートフォンの持ち主同士の情報を交換できるというもの。具体的には、メールなどでデータを送るのではなくて、お互いのスマートフォンに同じアプリを入れておけば画像などが簡単にやりとりできるようなものです。
当時私は大学2年生で時間に余裕もあったので、きちんと企画として立ち上げ、そして知り合いにプログラマに作ってもらったんですね。そうしたら日本とアメリカで特許が取ることができ、実際にビジネスとして立ち上げようという話になりました。そうしてできたのが、株式会社ノビアスです。
–社名の由来や、ロゴに込めた想いなどはありますか。
藤野氏:ノビアスという社名の意味はシンプルで「明日に伸びる」という意味です。ロゴは電波が出ているのが特徴的だと思うのですが、アプリケーションなどの技術を扱う会社だということが一目でわかるものを採用しました。
―起業してから辛かったこと、また嬉しかったことは何ですか。
藤野氏:ベンチャー企業なのでやはり資金繰りは辛いです。ひとつひとつのことをあまり重く捉えないポジティブな性格ではあるのですが、会社の経営は本当に難しいと思います。嬉しかったことは、たくさんの経営者の方と会う機会があることです。知識欲が旺盛なのでとても勉強になる機会を得ることができるのは嬉しいですね。
海外でビジネス展開をしたい
–今後の目標について教えてください。
藤野氏:長期的な目標としては、やはり海外でビジネスを展開したいですね。国内と海外では経済や技術の発展のスピード、お互いのビジネスのスピードが異なるので、海外のスピードに乗ってIKKYUやMONKEYTALKを広めていきたいと思います。
そして、アニメーション化の”リアルタイム”という概念をさらに日本よりも海外で定着させ、日本には逆輸入という形で入ってくればいいと思います。
執筆=スケルトンワークス
校正=笠原