タッパーウェアブランズ・ジャパン株式会社
竹本 エリ
POSTED | 2020.03.09 Mon |
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TAGS | 従業員数:51〜100人 業種:卸売業・小売業 創立:15年以上 決裁者の年齢:60代 商材:BtoB |
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タッパーウェアを通じて健康的なライフスタイルを提供
人から人へと直接伝えていくことで生まれる価値Topics
今回のインタビューは、高品質のプラスチック密閉容器「タッパーウェア」で知られるタッパーウェアブランズ・ジャパン株式会社の竹本氏にお話を伺います。ただモノを売るのではなく、その先の豊かなライフスタイルまで提供する同社。事業内容はもちろん社長就任の経緯や今後の展望について語っていただきました。
タッパーウェアブランズ・ジャパン株式会社 社長 竹本 エリ氏のONLY STORY
タッパーウェアの販売から豊かな心をつくる
–まずは、タッパーウェアブランズ・ジャパン株式会社のサービスについてお聞かせください。
竹本氏:弊社は高品質のプラスチック密封容器「タッパーウェア」の販売をメインに、お客様が健康的なライフスタイルを送り、豊かな心を育めるサービスを提供している会社です。
–「豊かな心を育めるサービス」とのことですが具体的にはどのようなサービスを提供されているのですか。
竹本氏:例えばタッパーウェア製品の良さや活用アイデアをタッパーウェアのエキスパートが実演を通しお伝えする「タッパーウェアパーティ」という活動を全国で行っています。
その他にも様々なイベントを行い、人と人とのつながりや自己成長の機会を提供しています。
この対面での関わり方にもこだわりがあります。と言うのも、タッパーウェアは1946年にアメリカで世界初のプラスチック製密封容器として誕生したのですが、その正しい機能を正確に人々に伝えるため、あえて店頭には置かず、ホームパーティで使い方を提案するというユニークな販売方法で世界中に広がったんです。
この「人から人へと良さを伝えていく」販売方法を受けて、日本でも実演を通してタッパーウェアの使い方やアイデアを紹介し販売をしています。
–他のプラスチック製容器と比べてどのような違いがありますか。
竹本氏:実は「タッパー」や「タッパーウェア」は登録商標なので、皆さんが普段そう呼んでいるのものは単純な「プラスチック容器」なんです。つまり、「タッパー」や「タッパーウェア」はタッパーウェア社の製品だけで、他の類似品とはまったく違うんですね。
どこが違うかと言うと、まず耐久性が挙げられます。タッパーウェアは使い捨ての商品ではないので大切に扱えば扱うほど長持ちして、世代を超えて継続的に使用できます。
また密封性がとても高いので、食材を湿気や乾燥から守る保存性に優れていたり、ラップを使用しないためゴミを減らせたりと、人にも環境にも優しく、様々な価値が提供できるのも特徴です。もちろん原料にもこだわっています。
–竹本様が事業を運営する上、大事にしていることは何ですか。
竹本氏:単に商品を販売するのではなく、タッパーウェアを通じて、日本人が忘れかけている伝統料理や家庭料理などの食文化や食べ物に対する感謝など、さまざまな価値をもう一度発見し、それを提供していくことが大事だと気付かせてくれます。
健康的なライフスタイルには、身体だけでなく心も大切です。私たちは楽しい活動を通じて広がる出会いや仲間、そういった心の部分も重要視してサービスを提供しています。
人生は一度きり。チャンスを活かし継承へ
–竹本様は2017年に入社し代表取締役に就任されていらっしゃいます。どういった経緯があったのでしょうか。
竹本氏:長年の友人から「タッパーウェア社がトップを探している」というお話をいただいたのがきっかけです。当時勤めていたフランスの会社には何の不満もなく、いくつかプロジェクトも進めていましたので、始めはお断りしていたんです。
タッパーウェアのことはもちろん知っていました。でも転職することについては珍しく悩みました(笑)。でも上層部の方とお会いし、お話をしていく中でだんだんと気持ちが動いていきました。
いろいろ考える中で「これまで外資系企業で様々なリーダーシップを経験してきたけれども、トップというすべての責任が自分にある環境で、まだ見えない自分と向き合えて自己成長できるのではないか」と思うようになりました。そして最終的に「一度きりの人生。与えてもらったチャンスがあるなら挑戦しよう」と、覚悟を決めて契約書にサインをしました。
誰もが知っているタッパーウェアへ
–今後のビジョンについて教えてください。
竹本氏:まずは「タッパーウェア」を誰もが知っているものにしていきたい。会話に出たときに、どの世代でも、あの素晴らしいブランドだと認識して欲しいです。
–なるほど。具体的にどういった活動をお考えでしょうか。
竹本氏:例えば、タッパーウェアを使った味噌や梅干し教室を開催すると、意外にも若い方がたくさん参加されるんですね。ネット上の情報だけで、いざ味噌を作ろうとしても、味がまとまらなかったり、カビが生えたりと失敗するのも不安。周りにも聞く人がいないという方も多い。
ネット情報だけでは、人と人との関係がドライになりがちです。子育て世代の方や健康に意識の高い方が、誤った情報に流されないよう、私たちのリアルな活動を通して健康な食生活を学び、伝承していける仕組みを作りたい。皆さん本当にお元気ですから(笑)。
–ありがとうございます。では最後に、読者へメッセージをお願いします。
竹本氏:私たちは今、変革のステージを迎え色々なことにチャレンジをしています。これからのタッパーウェアブランズをお手伝いしたいと考えてくださる方がいらっしゃれば、是非ご連絡ください。大企業では経験できないチャレンジが沢山できると思いますよ。
執筆=山田
校正=笠原