Laniakea株式会社
冨田 開平
POSTED | 2020.05.26 Tue |
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TAGS | 従業員数:5人以下 業種:IT・情報通信業 創立:5〜6年 決裁者の年齢:30代 商材:BtoB |
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顧客の要望に沿ったハイスキルのDX人材を提供
テクノロジーによる社会変革を推進するラニアケアTopics
今回のインタビューは、DX(デジタルトランスフォーメーション)に特化した人材を企業に供給するLaniakea株式会社の冨田氏にお話を伺います。フリーランスのハイスキル人材を提供する「DXジョブ」の強みや、テクノロジーを駆使した今後のビジネス展開について語っていただきました。
Laniakea株式会社株式会社 社長 冨田 開平氏のONLY STORY
供給するDX人材の継続率は70%と高評価
–Laniakea株式会社の事業内容をお伺いします。
冨田氏:弊社は、先端技術に強いフリーランスエンジニアなどのDX(デジタルトランスフォーメーション)人材の供給と、DXに関するコンサルティングの2つを事業としています。顧客は主に大企業で、案件はさまざまですが機械学習系のPoC(概念実証)やデータ活用などの依頼が多いですね。
DX人材は、弊社が運営している「DXジョブ」に登録しているフリーランスの中から厳密な審査を経た10年選手を中心に提供しています。技術力が高い分、値段も1人あたり月100万前後、高い場合だと200万になる場合もあります。
–DX人材を供給する会社は他にもありますが、御社の強みや差別化ポイントは何でしょうか。
冨田氏:エンジニアを提供するSES会社はたくさんありますが、DXをコンセプトとしているのはおそらく弊社だけだと思います。
また、フリーランスは技術力の供給範囲が広く、しかも自社人材よりも費用を抑えることができます。自社人材の場合はその社員に合わせた仕事を選ばなくてはなりませんが、フリーランスであれば顧客の要望に沿った人材を提供できるので、スポットでの要望にも十分対応できるのが強みです。
–顧客の評価はいかがでしょうか。
冨田氏:弊社の事業は、弊社が直接支援するパターンとフリーランスエンジニアを提供するパターンの2通りがありますが、まず後者について述べます。フリーランス人材は炎上率が一般に高いのですが、当社では継続率が70%前後と高く、顧客から不可欠な人材として評価していただけていると感じています。
直接支援の方では、業務フロー全般を作り直してクラウドサービスを導入するなどの業務改善に関わったり、新しい種類のデータベースを使ってレコメンド制作をするような技術検証をご一緒させていただいています。その前段階で、データ運用の目的設定からご一緒させていただくこともありますね。
データの面白さを知り、フリーを経て起業へ
–起業に至った経緯を教えてください。
冨田氏:新卒で商社に入った私は、その子会社のメーカーの営業やマーケティング、新商品販売の仕組みづくりなどを担当しました。ゼロからいろいろとやらせてもらいましたが、その頃はまだエンジニアリングやデータ分析とは無縁でしたね。
その後、創業期のベルフェイスに参加し、顧客分析の課題が多く発生したことからデータ分析に取り組むようになり、その面白さに気づいた私はデータ分析専業の会社に転職しました。
データ分析からは思いもよらない事実が判明したり、具体的な数字で事実を確認できて意思決定が厳密になります。そのことが、私がデータ分析にのめり込んでいった理由でしたね。
–職業としてデータ分析に専念することになってから、起業されたきっかけは何でしたか。
冨田氏:転職先のデータ分析会社が大手企業に買収されるタイミングで会社を辞め、フリーランスになったことがはじまりでした。
はじめは前職時の顧客や既存の人脈が中心でしたが、テレアポや知り合いのツテ、顧客からの紹介など、精力的な営業が功を奏して新たな顧客も増えたため、1年後には法人化する必要が生まれ、起業するに至りました。
前職では会社からのフォローが一切なかったことでかえって鍛えられたこともあり、起業後の苦労はありませんでしたが、技術系のフリーランスは教え合う仲間がいないので技術者としての成長が止まりやすく、負担に感じる部分もありました。ただ、これはもう根性でクリアするしかありませんでしたね。
年収1000万、日本一の高給企業を目指す
–今後の具体的な展望をお聞かせください。
冨田氏:短期的には、「DXジョブ」で資金を蓄積し、エンジニアの自社人材を増やして、技術力と営業力の向上を目指しています。そのために現在は、多様な仕事や職種の人たちを受け入れても耐えられる人事制度の設計と採用活動に取り組んでいます。
また、日本一給料の高い会社を目指していますので、どんどん生産性の高い事業にシフトにしていきたいですね。このために、事業開発ができる技術力と営業力の両方に強い会社を目指しています。
–どのようにして技術力と営業力の強化を図るのでしょうか。
冨田氏:
技術力に関しては、システム開発事業の強化を通じて取り組んでいきたいです。当社はDX特化型のSIerを目指していますが、既存の開発手法とは大きく異なりますので、ならではの知見を蓄積していきたいですね。
営業力に関しては独自性をアピールできるプロダクトやサービスの開発に取り組んでいきたいです。
–未来にはどういうビジョンを描いていますか。
冨田氏:DXに特化したSIerでありつつ、テクノロジーを用いた事業開発会社になりたいと思っています。AI、ブロックチェーン、JavaでもSAPでも何でもいいんですが、そのテクノロジーを売って稼ぐのではなく、それを利用して自分たちで商売をつくれる会社になりたいです。
–最後に、読者へのメッセージをお願いします。
冨田氏:デジタル事業に進出する意向のある経営者様、データ活用に悩む経営者様は、業務効率化や自動化を得意とする弊社へぜひご相談ください。学生さんには、自由度が大きく面白い会社だと伝えたいですね。
執筆=増田
校正=米山