梅津 哲豪

今回のインタビューは、採用サイト制作とIndeed運用で企業の採用可能性を上げる株式会社PM Agentの梅津氏にお話を伺います。求人広告の要諦や同社の独自戦略、起業の経緯などについて語っていただきました。

梅津氏：弊社は「採用可能性を上げる」サービスとして、採用サイト制作や求人情報検索サイト「Indeed」での求人広告代理店事業を行っています。

主に、求人のための母集団形成をメイン事業としていますが、どういう人を集客したいのかを明確化できていない企業が多いのが現実です。

弊社は最初の設計からターゲットの選定、求人広告への落とし込みまでを一貫して行い、掲載後も露出を高めるための調整をするなど、パフォーマンスが最大化されるための取組みを日々請け負っています。

梅津氏：人が仕事を探す場合、たとえばIndeedなら検索・閲覧・応募の流れになります。このプロセスを細かく見ると、求人情報を閲覧してその企業が気になった場合は、インターネット検索でさらなる情報を取得してから比較検討し、応募に至っているんですね。

しかし、「応募者の数が少ない」「足りない」「良い人が来ない」というのが多くの企業にとっての現実であり、特に中小企業は自社サイトを持っていなかったり、持っていても採用情報ページがないケースも少なくありません。

求職者の応募までのプロセスに重きを置いている弊社は、採用サイト制作費を安価な金額で設定し、また各求人の大手媒体とも連携することで、大きな効果を生み出しています。

梅津氏：採用サイトを作るためには、どんなに安くても30万円が相場で、カスタマイズしてオリジナリティを求めれば150万を超えてしまいますね。

しかし、中小零細企業をターゲットとしている弊社は、高額な費用設定を避け、本来は30万かかるサイトを9万8千円で制作しています。さらに現在はキャンペーン中なので、月額9,800円でご利用が可能です。

なぜこれほど安いのかと言うと、サイトを作って終わりではなく、採用までしっかりとお付き合いする方針で運営しているためです。求人広告を出した際の広告費や手数料をいただく形にすることで、入り口の部分を安く抑えることができています。

梅津氏：安い料金も強みですが、弊社の強みは何と言ってもIndeedの運用力に尽きますね。

弊社はサイト内での検索にヒットする求人広告を作ることができます。そもそも求人広告は掲載しても表示されなければ何の意味もありません。ここを見落とす代理店が案外多い中で、Indeed内のSEO対策を得意とする弊社の求人広告は、検索で上位に表示されます。

また、弊社はWebマーケティングも得意であり、広告運用の際の入札単価を調節することによって掲載順位を変えることもできます。

なお、私はIndeedに勤めていたことがあり、起業時にはIndeedを使ってメンバーを募集したこともあるため、Indeedの内と外の両方の目線を持っていることもとても大きな強みと言えますね。

梅津氏：大学時代から経営者のカッコ良さに憧れ、影響されたことで、「自分も起業するぞ」という想いを持つようになりました。

その後、一旦は就職をしましたが、子どもが生まれたことをきっかけに、昨年6月にIndeedを辞めました。数年後の子どもの未来を具体的にイメージした時に、子どもはどんどん成長していくのに、自分は数年後もこのまま同じことをやっているのかと思った時に、辞めることを決断したんです。

普通は子どもが生まれると安定を求めるものらしいですが、私の場合は子どもに背中を押された形でしたね。

その後、個人でいろんな仕事をやりましたが、Indeedの経験を生かせる依頼が多く、顧客の声を聞くにつれ、やはりこの分野ならば価値提供ができると思って、今の事業で起業することになりました。

梅津氏：大学の後輩が、2代目社長として神奈川で3カ所の介護施設を運営しているのですが、折り込みチラシの求人では高齢者の応募がほとんどで、また人材紹介経由では費用がかかりすぎるなど、悩んでいたことがありました。

そこで私が年齢層を絞ったターゲティングを提案し、求人原稿を刷新。日々の調整を重ね、地元の求職者にだけ向けた露出戦略を展開したところ、目を見張るほどの成果を挙げることができました。その時に彼からもらったお礼のメールや電話はすごかったですね。

梅津氏：私は顧客への価値提供を何よりも大切にしており、これからもそうありたいと考えています。そのためにも、より組織化を進め、効率的な事業運営を心掛けたいですね。

さらにその先では、社内における給与や福利厚生などの待遇を整え、「入りたい」と言ってもらえる素晴らしい会社になっていたいと思います。従業員を100人規模にすることも将来的な目標ですね。

梅津氏：たとえば求人サイトをAIが制作するなど、いろんな課題がテクノロジーによって解決される時代が今後やって来ると思います。そうした先の時代を見据え、弊社は既にサービスへのAIの導入を済ませています。

トレンドは移り変わるものであり、それによって転職の仕方も変わっていきます。しかし私は、常に時代に合わせるばかりではなく、テクノロジーを駆使して新たな転職や採用のモデルを作ることで、変化を仕掛ける側の人間になりたいと思っています。

梅津氏：継続的な採用活動で成果が出ない、課題が多いと悩む経営者様には、弊社の求人広告運用力が必ずお役に立ちます。

学生さんには「顧客への価値提供に重きを置く会社を選びなさい」と伝えたいですね。社会人になることって、けっこう楽しいものですよ。

執筆＝増田

校正＝米山