株式会社児玉総合情報事務所
金澤 秀則
POSTED | 2021.01.05 Tue |
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TAGS | 従業員数:6~10人 業種:その他 創立:15年以上 決裁者の年齢:その他 商材:BtoB |
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創業以来70余年の豊富な事例と経験でトラブル解決
著書「こんなにおもしろい探偵業の仕事」発売中Topics
今回のインタビューは、日本調査業協会、東京都調査業協会の理事である株式会社児玉総合情報事務所代表取締役の金澤氏に、多くの顧問弁護士から信頼を寄せられる同社の活動についてお聞きしました。
株式会社児玉総合情報事務所 社長 金澤 秀則氏のONLY STORY
警視庁OBが常勤し相談にも即回答
––まず、株式会社児玉総合情報事務所の事業内容をお伺いします。
金澤氏:ひと言で表せば「企業の安定した経営をサポートするコンサルティング・調査」です。
会社で何かトラブルが起きた時、経営者は顧問弁護士に相談します。そして弁護士が探偵に調べてもらう必要があると判断した場合、紹介されるのが弊社をはじめとする探偵事務所になります。
––どのような依頼を引き受けるのでしょうか。
金澤氏:まず、社員の不正や業務横領、退職後の制約を無視した元社員による営業妨害的行為等の実態調査が挙げられます。また、新規取引先の与信調査、中途採用の身上調査、最近では反社チェック(人物背景・反社会的勢力との繋がり等)も多くなっています。
弊社がマスコミネットワークにも多少精通していることから、何らかの問題が起きて、それが報道されそうな場合や情報が彎曲されているときなど、「今後どのような記事になるのか」と企業からの対策相談があります。
また、新型コロナウイルスの影響で予想外の経済情勢になったせいか、詐欺や架空の投資話が増えたためトラブルも増えてきています。
––数多くある探偵事務所に比べて、御社の強みはどこにありますか。
金澤氏:何と言っても昭和23年創業、以来70余年という歴史が最大の強みです。他社とは経験値が圧倒的に違いますので、長い歴史で蓄積した豊富な事例と経験から、どのようなトラブルに対しても適切なアドバイスが可能です。
また、弊社には警視庁OBが顧問として常勤しているので、ほとんどの相談に対して解決策をすぐに回答することができます。
––クライアントからはどのようなお声をいただきますか。
金澤氏:この仕事はお客さまのことは明かさないのが前提なので、詳しくお話しはできませんが、来年早々に出版予定の本を読んでもらえれば、探偵業がどういうものかがよくわかると思います。この本は2018年に出版した私の著書「こんなにおもしろい調査業の仕事」のリニューアル版になります。
––それは面白そうですね。
金澤氏:ありがとうございます。面白いと言えば、2012年にフジテレビ系列でオンエアされ、探偵社を舞台とした連ドラ「ラッキーセブン」をご存じですか。このドラマの探偵社は弊社をモデルに設定したもので、脚本をはじめ事務所内の様子など弊社が全面的に協力し、向かいに喫茶店があるところまでそっくりでしたね。弊社が扱った様々な事例がこのドラマのストーリーにも反映されていますよ。
企業の先々も見据えた問題解決
––代表就任までの経緯をお聞かせください。
金澤氏:以前は、他社で5年間、営業マンとして働いていましたが、ある時ラジオで探偵養成所が中野にあると聞いたことをきっかけに、同養成所の訓練生を経た後、平成元年に研修生として同会社に入社しました。
その後、研修生から社員となり、初代と2代目の代表に仕えた後、平成25年に3代目を任され今日に至ります。
––就任して以後、特に意識していることはありますか。
金澤氏:弊社はクライアントのトータルサポートを特に意識し、大切にしています。単に調べたら「はい、おしまい」というのではなく、その企業の今後のトラブル再発防止までを俯瞰し、先々を見据えながらの問題解決を心がけていますね。
例えば右の腰を痛めてしまった場合、原因の調査と治療を行うのが弊社です。ただその原因が右手の使いすぎであれば、患者さんが普段通りに右手を使って生活していればその痛みは再発してしまう。右手をなるべく使わないような対応を促し、提案することまでが私たちの仕事だと考えています。
また現場に出たり、いろいろな企業の人たちと会って、探偵業を理解してもらえるよう努めています。
探偵業界の社会的地位向上目指す
––今後の短期的な事業展望をお伺いします。
金澤氏:探偵と言うと浮気調査のイメージばかりが強いようですが、経済活動にも貢献している仕事だということを世間に理解してもらうことです。そのために、YouTubeや書籍を含めた出版物などで、探偵業の露出度を上げたいと考えています。
また公表可能な案件であれば、トラブルを解決した探偵の活躍をアピールし、業界の社会的な地位を向上させたいと思っています。
まだ企業調査や社内トラブルの解決などに際し、多くの企業は探偵会社の利用にまで思いが至らないようなので、われわれの業界にもっと目を向けてもらえるような活動を続けたいと思っています。それが2,3年のスパンの話になります。
––長期的な目標は何かありますか。
金澤氏:以前、一部の探偵会社や探偵会社を名乗る偽装犯罪集団が、依頼者と契約トラブルを起こしたり、違法な調査手段を取るなどで大きな問題となったことから、平成19年に「探偵業の業務の適正化に関する法律」いわゆる探偵業法が施行されました。この法律は規制の色合いが濃く活動も縛られるため、業界の地位向上でこうした制限を押し戻す努力をしなくてはなりませんね。
それには弊社だけが地位向上と叫んでも叶うはずもないので、業界が一丸となって取り組まなくてはなりません。加えて次世代を担う人材の育成も重要ですので、探偵を志す人たちのトレーニングを手掛けているんです。副業でもかまわないので、ぜひ多くの人が探偵業を目指してほしいですね。
また、グループ会社で探偵会社や調査部門を持てば、それが経営管理につながって、盤石な経営に行き着くはずです。そんな啓蒙活動も考えています。
––ありがとうございます。最後に、読者へのメッセージをお願いします。
金澤氏:就職を前にした学生さんへのアドバイスですが、世の中には怪しい会社や詐欺まがいの話がたくさん存在します。それを見抜いて正しく判断する力が探偵眼です。ただし、この眼力は悪事にも転用できる諸刃の剣なので、人として何が正しいのかをきちんと理解した上でぜひ探偵術を学んで欲しいと思います。きっと人生に有益な経験をもたらす力になりますよ。
社会経験の豊富な経営者様でも思い悩まれることが多々あるかと思います。そんな時には探偵の発想で調べてみることが、悩みを解決する糸口になると思います。探偵の調査力に興味を持つことは、経営のヒント、企業防衛のヒントになるのではないでしょうか。ご相談をお待ちしております。
執筆=増田
校正=笠原