小川 直純

私は、現役のプロサッカー選手である兄を追うように、幼稚園の頃からずっとサッカーを続けてきました。大学では、現在Jリーグで活躍する選手達もいる中、試合に出場することはできましたが、私自身、プロになることはできませんでした。大学を卒業した後に入社した保険会社では、私を信頼してくださる方々のおかげもあり、ギネス記録を頂くことができました。

そういったサッカーとは直接関係のない仕事でも、サッカーを本気でしていたという経験がすごく活かされました。それは体力という面でも精神という面でもなんですが、その経験がすごく自分の中では大きくて。その後兄が作った会社の代表をやらせて頂くことになりましたが、そこでは、私のこれまでの人生経験から、プロになりたい若者を支援していくということをしたかったのです。Jリーガーである兄や友人との繋がりを生かして、プロが直接生徒に指導できる塾というものができたらいいなと。

生徒は憧れであるプロサッカー選手から直接プレーの指導をしてもらえる。加えてプロ側に対しても、現役引退後のセカンドキャリアとしての仕事を準備することができる。選手が一番考えられるのは、サッカーのことだと思ったので。

私たちがそういった道をつくっていきたい。

そんな思いからこの事業を始めました。

「プロ塾」はプロのサッカー選手を目指す少年や、その親御さんたち、それだけではなく、将来スポーツトレーナーや栄養士になりたいと考えている人たちのための会員制オンラインサロンです。

サービスとしては、プロに直接相談をすることができたり、プロが考案する練習メニューを受講できたりと、とにかくプロと生徒との距離が近い双方向のコミュニケーションを取ることができるのが特徴です。他にもフェイスブックのトークで選手が様々な情報を提供し、それに対して質問があればコメントして、選手が回答してくれるというサービスもしています。

また、「プロ塾」には、プロのサッカー選手だけではなく、実際にプロのケアをしているメンタルトレーナーやアスレティックトレーナー、栄養士等がいます。なので、プレーの面だけでなく、生徒のメンタルや健康でも、プロならではのアドバイスをすることができるんです。このように、プロ塾は様々な面から生徒たちをサポートしていく体制が整っています。

プロのサッカー選手や、スポーツトレーナー、栄養士など、どんな形でもサッカーに携わりたいと考える人の情報交換の場として活動しているんです。

ZUMIは、そういった人たちのためのコンサルティングをしているのです。

今後新たな業務として、プロサッカー選手がオンラインビデオ通話で指導してくれるというサービスを考えています。映像を見ながらその生徒のプレーのいいところや直すべきポイントを指導していくという形にしていきたいですね。

それなら全国にいる、プロサッカー選手の話を聞きたいという人たちの助けにもなるし、選手も練習時間の隙間でそういった仕事をすることができる。

また、オンライン上だけでなく、1年に1回、実際に選手と触れ合えるイベントもやってみたいと考えています。できるだけ広い地域や多くの子供達のサポートをしていきたいので、今後は更に多くのサッカー選手との繋がりを増やしていかなければなりません。

このように、私は多面的な切り口から若者たちを応援していきたいと考えています。

自分を育ててくれたのは、やはりサッカーなので。サッカーに対して恩返ししていきたいんです。

プロになったわけではない私が言うのもおかしいと思いますが、子供達に一番伝えたいことは、プロになるのがゴールではないということです。

プロを目指して頑張っていくことで、そのプロセスの中で、努力の仕方やチームワークなどといった人生において必要なものを学んでいって欲しい。そのための場を提供していきたいというのが私の想いです。

☆取材・記事作成・構成＝小山、栗原、宮島、佐久間