Shannon Lab株式会社
田中 潤
POSTED | 2015.03.06 Fri |
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TAGS | 従業員数:11〜30人 業種:IT・情報通信業 創立:11〜14年 決裁者の年齢:その他 商材:BtoB |
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音声認識×人工知能で社会を変える!
やりたいことをやり続けられる社会への変革を目指してTopics
shannon lab株式会社 社長 田中 潤氏のONLY STORY
数学者がShannon Labを起業したわけ
私はもともと根っからの理系でした。アメリカの大学で数学を研究しており、現在も数学者としての活動をしているんです。
そんな私が、なぜ人工知能と音声認識に関する活動を行うShannon Labを起業したのか、その理由は、基礎的な研究以上のものを作りたいと思ったことにあります。
というのも、それまでの研究は、研究から得た知識を社会に出す意識が薄かったのです。
研究して得た成果を実社会に出さず、研究室の中で終わらせてしまってはもったいない。
何か、社会に役立つことをしたいと思いました。
この想いと、金融関係に携わった経験を生かし、
起業して研究の成果を世に出すことに決めました。
そうして立ち上げたShannon Labですが、会社を一言で表すならば「情報量」を司る会社です。「情報量」というのは、つまるところコミュニケーション。
まさに人工知能や音声認識にとって重要なものです。
社名の「シャノン」も、情報理論の考案者であり、研究者でありながらビジネスの側面も持っていた数学者に由来するものなんですよ。
音声認識専用マイク「アコースティックレンズマイク」。 最大の特徴とは
上で述べたように、Shannon Labは人工知能と音声認識に関するサービスを提供していますが、現在は特に音声認識専用マイク「アコースティックレンズマイク」に注力しています。
最近少しずつスマートスピーカーが流行りだしていますが、マイクが重要な役割を果たしていくのは間違いありませんよね。
そんな中で、Shannon Labの「アコースティックレンズマイク」は、騒音の中でも非常に高い精度で音声を認識できる点が大きな特徴です。
従来のマイクでは360°全ての方向から音を拾ってしまうため、ほんの少しのノイズで音声が認識できなくなるという問題がありました。
これに対して、「アコースティックレンズマイク」は音声認識に特化した指向性を持たせることで、ノイズのある環境下でも高い精度を誇れるんです。
商品開発には、正直長年の研究が功を奏したと言えると思います。大学との連携なども含め、基礎的な研究を積み重ねてきたからこそ「アコースティックレンズマイク」を実現できたのです。
また、音声認識マイクに関連して、最近は圧縮音声に関する研究も始めようとしています。
なぜ今圧縮音声なのか。それは、電話対応を人工知能が行える仕組み作りを行うため。
人工知能の発達、高精度の音声認識マイクが完成しても、人工知能が電話対応を行う話は聞いたことがありませんよね。
これは、電話を通すことで音声が圧縮され、人が聞き取る音と機械が聞き取る音が食い違ってしまうからなんです。結果機械の誤認識が生まれ、情報の伝達がうまくいかないという課題がありました。
その課題を解決する為に、圧縮音声の研究は意味があると思っています。
20世紀の労働観を捨て、好きなことをして生きていける社会へ
私の最終的な目標は、人工知能や音声認識の研究を実社会に反映させることで、人が人らしく生きられる社会を実現させること。というのも、現状のやりたくないことをしてお金を貰う、これはもう20世紀の働き方だと思うんです。
ゆくゆくはYouTuberのように、好きなことをしてお金をもらう働き方が、当たり前になればいいなと思っています。
この目標を実現するために、今後は飲食店でのオーダーを人工知能と音声認識を組み合わせた製品で代替したいと考えています。
店員を呼ぶことはお客様としても大変ですし、店員側も手間ですよね。
この手間を、人工知能を用いて解決していきたいんです。
そのための技術は実はすでにあるので、あとは普及を待つだけなんですよ。
さらに技術が発展することで、マーケティングなども機械に任せることができ、
無人化が進むと考えられています。
ただ、そうすると人間の仕事が人工知能に奪われるのではないか、感じられる方もいるのではないでしょうか。実はこれは誤解なんです。というのも、人工知能に働き手が変わっても、社会全体としての経済力は変わらないため、仕事がなくなった人が収入を得られなくなることはありません。むしろやりたくない仕事をしなくても、これまでと同じようにお金がもらえる社会が近づいているんです。やりたくない仕事をやらなければならない、20世紀の労働を終わらせ、
好きなことをしながら生きていける社会を実現させるために、Shannon Labはこれからも活動を続けていきます。