株式会社Seabird
野地 教弥
POSTED | 2017.09.01 Fri |
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TAGS | 従業員数:5人以下 業種:研修・コンサル 創立:9〜10年 決裁者の年齢:50代 商材:BtoC |
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自転車イベントで地域活性化
ITの力で新しい自転車オリエンテーリングを作る!Topics
株式会社Seabird 社長 野地 教弥氏のONLY STORY
自治体を味方につけたビジネスを考える
私もともと10数年新聞記者をやっていました。しかし、段々記事を書くのが嫌になって、最後の1年位は営業に移動させてもらいました。その時、営業は頑張った分だけ売上げという数字で達成感があって、すごく楽しかったんです。だから、営業がメインの代理店に転職したいと思うようになりました。
そして、なんとか総合広告代理店に入れてもらうことができました。しかし、私の仕事は営業ではなく、広告代理店としては珍しい、新規事業の創出でした。そこで、たまたま高知県の自治体から自転車のイベントをやりたいんだけれども手伝ってもらえないかという話をもらいました。
私はその時、全く自転車に興味がなかったのですが、自転車業界というのはどんな感じなんだろう、自転車大会はどんな感じなんだろうと色々調べていくうちに、お金の出所が自治体というのは面白いなと目をつけました。自治体のイベント業界というのは、地域にも貢献できるし、未来があると確信したんです。
しかし、会社の方針が変わり、イベントや新規事業を縮小しようという話になりました。でも、私はこの事業に未来を感じていたので、縮小してしまうのはビジネスとしてもったいないと思いました。そして、会社でできないなら自分でやろうと思って、私は2015年に独立しました。
自転車のイベントをより楽しんでもらうためのアプリを開発
株式会社Seabirdは自転車のイベントを行なっている会社です。今年は累計で13件程自転車のイベントを行っています。私たちの会社では、自転車のイベントをより楽しんでもらうために「CYCLOG(シクログ)」と「Getterz(ゲッターズ)」というアプリを開発し、イベント参加者に利用してもらっています。チェックポイントで写真を撮ってアプリにあげると得点になり、その得点をイベント参加者で競うというものです。自転車版ポケモンGOみたいな感じです。
シクログの導入のおかげで、チェックポイントを観光地に設定するとイベント参加者が観光地に来てくれて、SNSにも写真を拡散してくれます。イベントに来てくれているのに、観光地の宣伝までしてくれるなんて嬉しいですよね。
イベントの最大の課題はイベント会場である地元にお金が入らないということです。ですが、ITをイベントと組合せることで、主催者の運営の手間が省けたり、イベント参加者が観光地の写真や情報を拡散してくれたりと、自治体の悩みを減らすことができました。
最近は無料で使えるアプリがたくさんありますが、私は基本無料で使えるアプリに数百円をかけてくれるより、自転車のようなリアルな体験に数千円かけてくれる方が嬉しいです。自分で自転車を走らせて綺麗な場所に行ったら、またお金をかけてもう一度いきたいと思う。こういうチャンスを提案していきたいですね。
自転車に”シクログ”という新しいジャンルを
将来は外国人の方にも、アプリを使った自転車のイベントを広めたいと思っています。今年の大会では、アプリの説明文に英語と中国語を対応させようと思っています。このようにどんどん日本のイベントに海外の人を呼びたいです。
その後は、海外で海外の人がシクログを使い、さらに日本人が海外の自転車のイベントに行ってシクログ使うことを目標にしています。まずはハワイで一回やってみたいと思っています。
また、シクログを自転車のジャンルにいつかしたいと思っています。自転車は今レース、ヒルクライム、ロングライドと3つありますが、その中に自転車オリエンテーリングのシクログがジャンルとして入る。ジャンルとしてシクログという言葉がサイクリストが普段使う言葉の中に増えたら嬉しいです。
そして、いつかは自転車版googleとか価格comみたいにしたいなと思っています。日本中にシクログのチェックポイントであふれていて、イベントが終わった後もサイクリングのガイドマップのように使えるようになる。自転車で最初にどこに行こうか、何しようかという時にサイクリストが立ち上げてくれるような存在に、シクログはなっていきたいです。