株式会社Plan Do See
小池 幸仁
POSTED | 2021.07.01 Thu |
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TAGS | 従業員数:1001人〜3000人 業種:研修・コンサル 創立:15年以上 決裁者の年齢:40代 商材:BtoB |
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採用から育成まで。業績と社員のレベルを伸ばすHR支援
25年赤字続きのスキー場がHR駆使で一気に黒字転換Topics
今回のインタビューは、株式会社Plan・Do・See事業部長の小池幸仁氏に、高い評価を受ける同社の人事活動から生まれたHR支援事業の詳細、HRを駆使した成功例などについてお聞きしました。
株式会社Plan・Do・See 事業部長 小池 幸仁氏のONLY STORY
自社の成功法則に基づいた採用・育成支援
––はじめに、株式会社Plan・Do・Seeの事業内容を教えてください。
小池氏:弊社は今年(2021年)で創業27年目になりますが、これまでホテルマネジメントやレストランウェディングを中心にさまざまな事業を展開してきました。
その中で、今回はHR領域のご支援についてお話しできればと思います。
––HR支援はこれまで手がけてきたホテルマネジメントとは全く異なる業界だと思います。どのような背景でHR支援を始められたのでしょうか。
小池氏:弊社では、ユニークな手法を取り入れながら人事活動に力を入れてきました。その甲斐もあり「働きがいのある会社ランキング」では日本の大規模企業部門で2位、女性の働きがいでは1位を獲得したり、経営分野のアワードを受賞するなど、以前からHR領域で高い評価を受けていました。
このノウハウを他社に提供すれば、企業の課題が解決できるのではと考えて8年前にHR支援を始めました。
クライアントは行政やIT、不動産、商社などの業界が多く、母集団形成から質の高い学生の採用、マネージャーの育成を依頼されることが多いです。
––採用や育成の具体的な手法をお聞きしたいです。
小池氏:採用の設計については、会社説明会のプレゼンテーション作成や指導、スケジュール面の立案をはじめ、採用戦略全般に渡ります。
またマネージャーの育成に関しては、私たちは「業績を取り扱わなければマネージャーは育成されない」と考えているので、研修・ティーチングだけでなく、業績の最大化を目標としながら伴走するコーチングをメインとしています。加えて、とかくあいまいになりがちなマネージャーの定義を明確にし、その定義に相応しい人材になるよう半年から1年かけて育成を行います。
どちらに関しても、Doing(業績を出すスキル)とBeing(会社の文化)を兼ね備えた人材を採用・育成しているので、カルチャーフィットに留まらず、業績の向上につながる人事活動に進化させることができるんです。
––同業他社と比較した際の御社ならではの強みは何かありますか。
小池氏:弊社の最大の強みは、単なる研修会社ではなく別の事業を展開しているからこそ、膨大に蓄積されている自らの失敗や成功法則を育成過程に生かせるという点です。
そのため、絵空事ではない実際に行った手法を提供・共有できるので、成功率も異なると感じています。
––業務運営上、小池様が特に大切にされていることは何でしょうか。
小池氏:クライアントにとって継続的な成功につながる支援をすることです。
以前、弊社ではブライダルのコンサルティングを手掛けていたのですが、クライアントからは「集客には〇〇してください」や「受注には〇〇をしてください」などのその時々に応じた成功方法ばかりを求められることが多かったんです。
結果、教えた直後の業績は向上したのですが一時的な効果にしか過ぎず、弊社とのコンサルティング契約が終了すると同時に業績は元に戻ってしまう、という事例をいくつも見てきました。以後、「こうしてください」という「各論納品」はやめて、クライアント企業の中にノウハウがきちんと蓄積されるように伴走することを重視しています。
わずか3日で50%の離職率を0に
––続いて、小池様が入社するまでの経緯をお伺いします。
小池氏:私は元々スキー選手だったので、みんなが就職活動してるころは大会一筋の毎日でした。そのような理由で出遅れてしまい、友人に半ば無理矢理連れて行かれたのが株式会社Plan・Do・Seeの説明会でした。その時は「変わった会社だな」程度の印象しかありませんでしたが、とりあえず応募してみたんです。
ただ書類選考は通過したものの、次のグループディスカッションで他の学生と口論してしまったので、これはダメだと思いましたが、どういうわけかワンステップ飛び超え面接にたどり着きました。受けておいてこう言うのもヘンですが、「私のどこを見て1つの採用工程をスキップさせたのか」が気になり、そこからだんだんこの会社に興味を持つようになったんです。
そうなると社員のみなさんがエネルギッシュでありながら品があって、気持ちのいい人ばかりだと気がつき、一緒に働きたいという意欲がわいたんです。
––入社してから特に印象に残っている出来事を教えてください。
小池氏:以前、弊社が担当した、とあるスキー・キャンプ場のことはよく覚えています。赤字続き解消のため、運営を民間に任せることになったタイミングで弊社にお声がけいただきました。
採用、組織図作成、チーム作り、マネージャーの育成などHR領域全般を弊社が担ったことで、年間赤字2000万を20数年続けていたところ、一気に5000万の黒字を実現できたんですね。それもわずかな投資で、人と組織にちょっと然るべき手を入れるだけで、劇的な効果が表れるという好例でした。
その他には離職率が50%だったIT企業から相談を受けた際、わずか3日間でその年の離職率を0にしたことですね。今は30%程度にまで戻ったようですが、これは進むべき方向や価値観を明確にしたことで、それらに適応できない人たちが辞めた浄化作用なのでむしろ良い流れだと感じています。
もちろん失敗だったと思うこともありますが、クライアントのメンバーに自走してもらう形にしてからはよりお喜びの声をいただくようになりましたね。
第二新卒の紹介事業に乗り出す
––今後の事業展望をお聞かせください。
小池氏:短期的にはマネージャーの育成と新卒採用の設計を積極的に提供してくことが目標です。
そして長期的には、弊社のデータを活用した人材紹介事業を始めたいと考えています。弊社には毎年4万人近くの学生がエントリーしてくださっているんですね。ご縁がなく彼らが別の会社に就職した際に、もし転職活動が必要になった際にはこちらからコンタクトする可能性を伝え承諾を得てから、情報を保有するようにしています。そうして集まった膨大な情報をベースにして人材紹介事業に乗り出そうと考えているんです。
客観的に見ても、弊社にエントリーしてくださる学生の質は高いので、企業にも素晴らしい人材を紹介でき、また転職でステップアップを図る第二新卒のみなさんの支援にもつながると考えています。
––最後に、読者へのメッセージをお願いします。
小池氏:もし、この記事で弊社に興味を持たれたら、ぜひ弊社運営のお店をのぞいてみてください。生き生きと働くスタッフの姿を見ることができて、私のお話ししたことがわかっていただけると思います。
執筆=増田
校正=笠原