株式会社あしたのチーム
髙橋 恭介
POSTED | 2019.07.24 Wed |
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TAGS | 従業員数:301〜500人 業種:研修・コンサル 創立:15年以上 決裁者の年齢:50代 商材:BtoB |
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2500社の導入実績から得た人事評価制度のノウハウ
中小の働き方改革を実現するHR Tech企業Topics
今回のインタビューは、社内のコミュニケーション活性化や生産性の向上、優秀な人材の定着率・採用力向上などが期待される人事評価制度の構築から運用までワンストップで行う株式会社あしたのチーム の高橋氏にお話を伺います。
株式会社あしたのチーム 社長 髙橋 恭介氏のONLY STORY
【経歴】
1974年、千葉県松戸市生まれ
千葉県立船橋高校出身、東洋大学経営学部卒業後、興銀リース株式会社に入社。リース営業と財務を経験する。2002年、創業間もないベンチャー企業であったプリモ・ジャパン株式会社に入社。副社長として人事業務に携わり、当時数十名だった同社を500人規模にまで成長させ、ブライダルジュエリー業界シェア1位に飛躍させた。
同社での経験を生かし、2008年、リーマンショックの直後に株式会社あしたのチームを設立、代表取締役に就任する2500社を超える中小・ベンチャー企業に対して人事評価制度の構築・クラウド型運用支援サービスを提供している。給与コンサルタントとして数々のセミナーの講師も務める。
2018年6月より代表取締役会長、現在代表取締役。
人事評価制度をワンストップで提供
–まずは株式会社あしたのチームが手がけている事業について、お聞かせください。
髙橋氏:弊社は中小企業の働き方改革を実現するために、HR Techサービスを提供する会社です。
具体的には、報酬連動型人財育成プログラム「ゼッタイ!評価」、あしたの人事評価クラウド「コンピテンシークラウド」、給与コンサルタント養成講座「あしたの給与コンサルタント」の3つを提供しています。
–ありがとうございます。お話にあった3つのサービスについて詳しくご説明いただけますか。
髙橋氏:はい。まず「ゼッタイ!評価」についてお話しますと、このサービスでは創業10年、全国2,500社以上の実績に裏打ちされた人事評価のノウハウを提供しています。
人事評価制度は社員の育成につながり、社員の育成が組織のエンゲージメント活性化及び、労働生産性向上にもつながる。つまり一見関係がないようにも思われがちですが、人事評価制度は企業の目標達成・業績向上に繋がっているんです。「ゼッタイ!評価」はそんな人事評価制度の構築から運用をワンストップで行うサービスになります。
構築・運用・運用開始後までも、2ヶ月間の厳しい認定試験をクリアした「評価マイスター」がサポートするため、人事部がない会社、評価業務専任のご担当者がいない会社でも人事評価の運用が実現できます。
–様々な効果が期待される人事制度評価の構築から運用までワンストップで行えるサービスということですね。
髙橋氏:そうですね。続いて「コンピテンシークラウド」についてお話しますと、こちらは大量で複雑な人事評価データをクラウド上で一元管理するサービスになります。
評価シートは、簡単にカスタマイズが可能で、評価者の評価入力時は、項目ごとの評価点を入れると総合評点が自動計算で表示されるので、獲得評点のイメージをしながら評価入力が可能です。
さらに、AIによる評価者の分析機能・給与シミュレーション機能など、評価制度の運用のサポートができます。
最後の「あしたの給与コンサルタント」は、優秀な人材の採用・定着の仕組みを導入できる給与コンサルタントの養成を行うサービスです。
専門的な職種であるため「私にはできないのでは…」と感じる方が多いと思いますが、実践を重ねることで、実際に若手の方から年配の方まで給与コンサルタントとして活躍しています。
立ち位置を見直したきっかけは一人の離職と…
–起業されてから印象に残っていることについて教えてください。
髙橋氏:会社を設立して2年足らず、社員数もまだ5名のときに入ってきた中途社員が、5カ月で会社を辞め、弁護士を立てて損害賠償請求をしてきたという苦い経験があります。
請求内容は未払い残業代で、当時の残業時間中の予定表とメールの送受信履歴、合わせて約1000ページのコピーが弁護士による損害賠償請求の内容証明郵便書と共に郵送されてきました。
それを受け取った時、辞める前にノートパソコンの情報を全部印刷し、それを持って弁護士の元へ相談に行ったことを考え、悲しみと怒りと反省の気持ちでいっぱいになりました。
「労働環境についてはできたばかりの会社だから、しょうがない。」
私を含めた創業メンバーはそう思っているところがあったのですが、外部から入ってきたメンバーからしたら、それは関係のないこと。その社員が辞めたこと自体も痛手だったにも関わらず、その社員から損害賠償請求を受けたということに、経営者として“つらさ”を感じました。
それに加え、私たちは、評価制度をつかさどり、労使の関係性を良くするということを表明している会社です。妥協することなくサービスを他社様に提供している立場でいる以上、より襟を正して健全な労使の関係を構築しなければいけないと強く決意した瞬間でもありましたね。
人事評価制度を社会のインフラに
–今後の展望について教えてください。
髙橋氏:私たちの事業を社会インフラにすることです。
会社においては、就業規則・賃金規程に続く第3の届出義務に評価制度というものが必要になり、個人においても、転職をする際に履歴書や職務経歴書に続く第3の資料として評価データというものが流通していく世界を目指していきたいと考えています。
生産性を上げ、働く人のワクワクをクリエイトするためにも、人事評価制度というものが社会インフラになっていくということ。これらの実現に尽力していきたいですね。
–最後に読者へメッセージをお願いします。
髙橋氏:給与をコストと考える時代は終わり、人件費の抑制を目的とした人事評価制度から、社員の給与を投資と捉え、社員の給与を上げるための経営が求められる時代になりました。
人事に関する課題感をお持ちの企業様がいらっしゃれば、是非お話させてください、必ずお力になれます!
執筆・校正=笠原