株式会社ケアくる
大山 智弘
POSTED | 2018.12.10 Mon |
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TAGS | 従業員数:6~10人 業種:IT・情報通信業 創立:7〜8年 決裁者の年齢:40代 商材:BtoC |
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治療家・トレーナーを選べるプラットフォームを展開
集客やキャスティングで治療家などの経営をサポートTopics
今回は「健康を通して社会貢献を」との理念から、治療院の紹介ではなく、様々な症状に対応する個性豊かな施術者・トレーナーをユーザーが選べるプラットフォームを展開する株式会社ケアくるの代表取締役会長・大山氏にお話を伺いました。
株式会社ケアくる 代表取締役会長 大山 智弘氏のONLY STORY
【経歴】
新卒にて株式会社ユナイテッドアローズ入社。人事部配属となり、人材採用・教育を主に担当。教育部門ではリーダーを務める。イギリス留学を経て、株式会社リクルートに入社。その後、ベトナムにてEVOLABLE ASIA Co., Ltd代表取締役社長に就任。 退任後は株式会社リンクバル入社。IPOを経験後、取締役就任。
現在は株式会社ケアくるを創業し(https://carecle.com/)を運営。株式会社LIG取締役も兼任している。
治療家、整体師などの資格者、トレーナー、ITの専門家の融合で運営
―「ケアくる」のサービス、事業内容からお伺いしたいと思いますが、まず、業種としては何に当てはまるのでしょうか。
大山:「ケアくる」はIT系の業種になります。toBのクライアントとしては治療院、整体、ジム、パーソナルトレーナーやヨガ、ピラティスで、身体のケアにかかわる方々のサポートという社名通りの仕事の形です。
*治療院、整体、ジム、パーソナルトレーナーやヨガ、ピラティスを個人で行われている方も対象です。
toBの側面では治療院・ジムなどに、集客やキャスティングといったブランディングのサポートをしています。toC対しては、お店を選べるだけではなく、施術者を選ぶことができるサービスを展開しています。
美容院では美容師を選べるのが当たり前になっていますが、多くの治療院では、ベテランと新人でクオリティに差があるにもかかわらず、同じ料金で、しかも施術者を選ぶことができません。
私たちは、このマーケットのシステムに大きな違和感を感じています。ですので、個人を選べるサービスが提供できれば、そこに「ケアくる」の価値が生まれると思っています。
―「マーケットの違和感」というのは、なぜ感じたのでしょうか。
大山:実は父親がパーキンソン病で、そのケアについて調べたり、いろいろな人と会ったのですが、地方ではいい人を選べる環境がないことに気づいたんです。
訪問ケアを希望し、それをネットで検索しても、これだけ多くのサイト、サービスがあるにもかかわらず何もヒットしないところに違和感を覚えました。現在は、来てくれる施術者を探せるようなプラットフォームを作れたらいいなと思っています。
―業界の中で「ケアくる」の強み、差別化ポイントというのは、どんなところですか。
大山:最大の差別化ポイントは、やはり施術者個人を選べることですが、そのために現役の治療家、柔道整体師やマッサージ師といった資格者やトレーナーなど、ITと身体にかかわるそれぞれの専門家、約400人が連携した運営で、これは他社にはない強みと言えるでしょう。
―実際に利用している治療側やユーザーの反応はどういうものでしょう。
大山:治療側からは、個人のブランディングは面白いという意見をいただいて、使い勝手も好評です。今まで潜在レベルで持っていたニーズの顕在化ができていることも、ユーザーの声から感じられました。
その一例ですが、施術者メニューの中にある「日本唯一の社交ダンスに特化した治療コース」というのに興味を持たれたユーザーがいたようです。これだけターゲットを絞った治療を見つけることができるのは、私たちならではだと思いますね。
また、現在キャスティング事業も行っていて、私たちが抱えている治療家さんをキャスティングして商品を紹介することもできます。そうすると商品の安心、安全さが伝わりやすくなりますので、ご活用いただきたいですね。
―大山様やスタッフが事業を展開するうえで、一番大切にしているものは何でしょうか。
大山:治療家の働く環境や条件が良くなれば、それがユーザーにもより良い施術となって、社会にも貢献できると、私をはじめスタッフ全員がそう思っているので、そのために「健康をより身近に」という気持ちを共有しています。
健康を通した社会貢献のため「ケアくる」創業
―起業に至るまでの経歴や経緯をお聞かせください。
大山:新卒でアパレル会社のユナイテッドアローズに入り、経営層に近い人事に配属されたことで、起業したい想いが強くなって、会社を辞めてイギリスに留学しました。
帰国後は、リクルートでベンチャー企業の採用に携わりました。そこでいかにベンチャー企業のエンジニア採用が困難かを痛感し、そのソリューション提供のためにEVOLABLE ASIAという会社を立ち上げベトナムに行きました。
その後リングバルという会社の取締役を経て「ケアくる」の創業に至ります。経営を2回経験したことで、創業の怖さは感じませんでしたが、一生続けられる事業は何かということは深く考えていました。
「ケアくる」の事業を立ち上げたのは、父親の病気がわかったことで、健康の大切さを身に染みて感じ、健康を通して社会貢献がしたいと思ったからですね。
―社名の「ケアくる」はどういう由来の命名ですか。
大山:これは私が考えたんですが、ケアが来てほしい、ケアが来る、そんなプラットフォームをやりたいな、というのをそのまま社名にしました。
グローバルな会社を目指し世界へケアくるのサービスを
―短期的、長期的の両面から「ケアくる」の今後をどう展望されているのでしょうか。
大山:長期的なところでは、グローバルな会社でありたいと思っています。私をはじめ経営幹部の多くは海外生活の経験が豊富ですから、ぜひ世界に打って出たいですね。
目の前の課題としては、治療家、トレーナーなど登録者を増やし、10万人規模にしたいです。今はLINE@で相談してもらえる形になっていますが、治療家やトレーナーが紹介ができない地域もあります。せっかく相談のメッセージを送ってくれたにもかかわらず、お役に立てず心苦しいので、登録者増は当面の目標ですね。
また、若い方は健康に興味関心をなかなか持ちづらいとは思います。これからは予防や自然の対策というのが重視されていきますから、目を向けていただけるよう努力していきたいですね。
―最後に、何か読者にメッセージをお願い致します。
大山:経営者の方は、体の不調を表に出すわけにいかない事情もあると思いますし、目の前の業務に追われているでしょうが、健康はなによりも優先されるので、ぜひ「ケアくる」を、ユーザーとして活用していただけたら嬉しいです。
集客でお困りの治療院・トレーナー・リラクゼーション施設経営者様には、ぜひお声がけいただき、お力になれればと思っています。
執筆=増田晶嗣